特発性間質性肺炎の87歳女性が縦隔気腫になって、呼吸器科外来(大学病院からの応援)から入院依頼があった。やせたおばあさんだが、案外元気だった。一人暮らしで、家のことを全部自分でしていたので安静が保たれない。治療は安静とNSAIDで経過をみることになった。間質性肺炎自体は慢性的に少しずつ進行はしているが、急性増悪がなければ今のところは大丈夫ということだった。
病棟の大部屋に入院としたが、実は個室希望だった(毎度ありがとうございます)。夫は随分前になくなっていて、ふだんは近くに住んでいる妹の子供たち(と言ってもそれなりの年齢)が世話をしていた。早く死んだ方がいいのにと患者さん言っていたが、半分本気というところか。回復した時に施設(ケアハウスなど)に入所できるような手配も進めながら入院治療を継続する。
膀胱癌の患者さんがは肉眼的血尿が続いていて、貧血の程度はそれほど変わりなかったが、今日は一気に進行して、一時冷感・意識障害となった。点滴を開始して回復して、輸血をオーダーした。この方は肺癌もあって、最近痰とせき込みが目立つ。食欲不振・倦怠感で入院して、ステロイド・オピオイドで安定していたが、いよいよ緩和ケアからターミナルケアとなった。家族(妻と娘)に病状をお話しして、個室に移すタイミングを検討することにした。かなり気難しい方だが、入院してからは病棟になじんでいた。もう少しもたせたい。