今日の内科新患は大学病院からの応援だったが、都合で(学会?)で来れなかったので代わりに外来を診ていた。糖尿病などで内科外来に通院している84歳女性が、今朝から動くとハカハカするという訴えで近所の人に連れられて受診した。難聴で問診がなかなか進まなかったが、夜にトイレに行こうとしたら息切れがした。座位にならないと苦しかったかと聴くと、毛布をかぶっているうちに寝てしまったそうだ。2-3日前から、息切の症状はでは出始めていたらしい。この方は一人暮らしで息子二人は他県に住んでいる。朝食はちゃんと(かどうかわからないが)摂った。動くと息切れがするので、近所の人に連絡して病院に連れてきてもらったのだった。
聴診で心尖部に収縮期雑音が聴取された。不整脈はなく、心電図は完全右脚ブロックだが、以前と変わらない。虚血性の変化はわかりにくい。胸部X線で心拡大があり、両側に胸水が貯留していた。以前の胸部X線では心不全の所見はなく正常域だった。BNPは800だった。向かい側で外来診察をしていた循環器科医に声をかけて、診てもらうことにした。心エコーでMRを認め、左房負荷があるそうだ。循環器科にうっ血性心不全で入院した。
その後、市内の内科医院からやはり息切れの90歳男性が紹介されて、内科再来を診ていた内科の若い先生が担当した。この方も心不全で、BNPは2000と上昇していた。白血球増加とCRPが11と上昇していて、肺炎もある(肺炎併発による心不全の増悪)と判断された。別の循環器科医に相談して、心不全・肺炎で入院となった。