なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

膀胱癌・肺癌で死亡

2014年06月16日 | Weblog

 4月半ばから入院していた79歳男性は膀胱癌と肺癌があった。6年前からの膀胱癌は、心臓手術後(心房中隔欠損・僧房弁閉鎖不全・冠動脈バイパス)ということもあるが、ご本人が治療を拒否していたようだ。今年になって肺癌(扁平上皮癌)も見つかった。入院は呼吸器科(大学病院からの応援医)から依頼された。外来で診ている循環器科医からは、言うことを聞かない患者さんということで申し送りがあった。

 病院嫌いで入院も拒否していたが、今回入院したのは自分からつらいので入院させてほしいと希望したもので、よっぽどのことなのだろうと思われた。オピオイドで疼痛が、ステロイドで食欲不振が改善して、自分でも驚いたようだった。幸いに小康状態になったことで、病棟ではいったん退院できるのではという意見が多かった。患者さん自身は病院にいた方が安心ということで、1回外泊したが、あとは入院を継続していた。先月肉眼的血尿が続いていたが、いったん治まった。今月になって再度血尿が続き、結局今日亡くなるまで続いた。

 途中までの緩和ケアはそれなりのうまくいったのではないかと思う。ただ最後の数日は穏やかにというわけにはいかず、ドルミカムによる鎮静をもっと早く始めるべきだったと反省させられた。

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