Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

マシュー・ボーンのシンデレラ

2018-10-14 20:20:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


大好きな「ニュー・アドベンチャーズ」の「マシュー・ボーンのシンデレラ」日本公演行ってきました。今回は盛り上がりを期待して千秋楽を選びました。チケットは1番ステージに近いブロックのSS席で申し込んだらなんと最前列のほぼ中央に?!千秋楽のこういう席は関係者とか招待客のためかと思っていたのでビックリです。どうしよう!美しすぎて目が眩むかも!!と心配しました(笑)。



開演時間の12:30をなぜか開場時間と間違えて支度したので、出かけようとチケットを確認して目の前がまっ白に・・・うぎゃー!渋谷駅からヒカリエまでは常に工事中で道順が迷路、しかもヒカリエのどのエレベーターが劇場に行くのかもうろ覚えだったので、最短ルートで到着することができたのは奇跡でした!キッパリ!

はっはっは!今回のフォトスポットは顔抜きですか〜。ぼっち参加には辛い。実はちょっとやってみたかったけど。



シンデレラといえばガラスの靴ですのでこのようなディスプレイ。でも舞台ではシルバーのラメだったような。ガラスはきっと象徴ですね。そんなのはける足ありませんもん。



「シンデレラ」は音楽が「ロミオとジュリエット」と同じプロコフィエフで古典バレエの代表作の一つかと思っていたのですが、実は音楽が書かれたのが1944年、初演が1945年、つまりこのマシュー・ボーン版は初演された時代に物語が設定されていました。

1940年、戦時下のロンドンが舞台と聞いても、私はそこから特に期待するものは浮かばなかったのですが、

(ほぼ写真や予告編はスルーして)見て嬉しい驚き!そうだ、王子はパイロットという設定なのは知っていたけど、軍服なのです!!空軍ですよ!

軍服が群舞するという自分のダジャレに照れながらもステージを見ていてハッと気づくと自分が笑顔になっているんです。マシュー・ボーン見てるといつもそうなんです。

時々子供の役のパブリックスクールかグラマースクールの制服の男の子もいれば、

病院では白衣に黒縁メガネの医師がまた群舞です。

そっかー!こういうロマンが見られたのかあ!美術・衣装のレズさんありがとうありがとう!!

女性ダンサーの方の衣装は、一番好きだったのはシンデレラの野暮ったいグレーのカーディガンとプリーツスカート、それと女性の軍人もいて彼女たちも軍服で可愛かった。それ以外は時代に合わせてあるだけで特筆すべき好みはなかったです。これも大体いつも同じ。仕方ない。好きな衣装のダンサー目で追うだけでも忙しくて見きれないんですから見逃してもいい衣装があってもいいです。

いちばん期待していたものは、魔法使いのおばあさんの代わりに出てくる「天使」くん。

期待してたけど期待以上に天使でした!元ビリー・エリオットのリアム・ムーアが光り輝いていました!私には銀色に見えるサテンのダブルのスリーピーススーツでシルバーの髪と靴。

ロンドンのピカデリーサーカスにあるキューピッド像のようなポーズ、片足を膝を外向きに曲げた、アラベスクの脚の伸びてないポーズが度々天使くんの振り付けには入っていたので、私の頭の中ではキューピッドになっていましたが、

リアム・ムーアが踊っていてくれてありがとう!マシューさん天使作ってくれてありがとう!!!ここは天国ですか。とひたすら感謝の気持ちに満たされました。

シンデレラをいじめる義理の家族、姉達だけでなく兄弟もいて、こいつらがまた靴フェチ変態(ここまでのキャラを出してもいい世の中になったのね)がいたり継母はアル中の欲求不満女だったりとにかく毒が濃いのですが、

天使くんが世の中を浄化してくれるので舞台のバランスが保たれておりました。

毒家族に次男と思われるハンサムくんがいて、この子のダンスのお相手は髪にお団子をふたつつけたオタ女軍人で最初は好きなカップルと思っていたのですが当人たちは好みでなかったらしく、後で次男は雰囲気のよく似たお兄さんと恋に落ちていました。ハンサムくんがハンサムくんに連れて行かれた・・・

王子/パイロットは美形さんなのですが実はあまりキャラが感じられなくて惜しい。

今回最前列にはドライアイスが舞台からこぼれてきて時折寒さも感じましたが(薄いワンピ1枚だったので・・・途中でカーディガンを羽織るにはステージから目が離せませんでした)、当然ダンサーの中には軍服の衣装に汗ジミがばーっとできてる人もいて、そりゃあれだけの運動量ですから暑いに決まってます。でもシンデレラはドレスの時にも汗はかいてなくて、天使くんもあれだけ重ね着しててしかも生地がけっこう厚いんです、暑さだけでも大変なんじゃないかと心配になりました。それとステージメイクでもみんなナチュラルでした。あの時代ってカジュアルな衣装コードはないので、髪型もみんなセットでビシッと決まっていて、踊っても髪が乱れないようにできてるのも感心しました。ナチュラルに見えて固めてある?

以下、カーテンコールの許可後の写真です。ずっと踊ってたし挨拶中は拍手をしていたのであんまり撮れなかった。もう1度見たいと思ったけど千秋楽だからダメでした。

でもね、なんと円盤がUKで明日発売!日本にも送ってくれて密林よりお安いです。Illminations