ナショナルシアターライブの日本最新作「リチャード二世」を見てきました。
主演は名優と言われるサイモン・ラッセル・ビールで、他の俳優さんは知ってる人がいなかったのですが、
「リチャード二世」はドラマ「ホロウ・クラウン」シリーズでベン・ウィショー版を、それから「グッド・オーメンズ」でファンも拡大したディヴィッド・テナント主演の映画化されたバージョンも映画館で見まして、演目としていい印象があったんです。
そして本編前の舞台裏映像で、公演はアルメイダ劇場だったと知り、やはりベン・ウィショーの「バッカイ」を見に行ったことのある劇場だったのでますます身近に感じました。とても小さい劇場なので距離感が想像つきました。
シェイクスピアの古典を、まるでリハのようなTシャツとジーンズで、しかも3方を閉じられた閉塞的な空間でという斬新な演出をしたのは、主演俳優よりも若いJoe Hill-Gibbins(42歳)。
今までロマンチックな悲劇的な王様の話、と思っていたものが、ウィショーさんでもテナントさんでもない、しかし名優が演じたことで、シェイクスピアの台詞がかつてなく純粋に耳に届き(イケメン俳優が出たら観る方に100%集中力が行きますからね!)、
仰々しい物腰とか時代劇の衣装とかもなく王様も側近たちもカジュアルな演技をしているのでわかりやすく、
地位と富をめぐる閉鎖的な島国の権力者同士の茶番が露呈されました。
よ〜く話がわかったところで、またウィショーさんとテナントさんが見たい、と思いました。
そして、
ナショナルシアターライブの2019年シリーズ、1ヶ月後はいよいよ「みんな我が子」!10月なんてまだまだ先と思っていたのに、さあ、心の準備を!!