Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

ENDEAVOUR 0801

2021-09-14 10:52:00 | モース&ショーン・エヴァンズ
この写真、脚まであると雰囲気違いますねITV Press Packより


(私が)びくびくしながら幕を開けたENDEAVOURシリーズ8は、エピ1に限り私が最も恐れているモースとサーズデーの不仲の発展は見られずひとまずホッとしました。

だってそうですよね、シリーズ7のラストでサーズデーはモースを救いに駆けつけたのですから、7で見られたみみっちい不仲はなかったことになったと見えます。では、これからエピ2〜3でいったい何が起きるのか余計不安になりました。

もう一つの懸念、モースと酒の問題。こちらは飲み方があまりにも軽やかで、ろれつが回らなくなるとかの酔っ払いの兆候もないのでまだサーズデーやブライト警視には気付かれてないようですが、水を飲むように携帯してまで飲んでたらふつう息の臭いで気づかれませんかねえ。

テレビの前の人は、モースが警部になるまで活躍することを知っているので、ここで命に関わることになるとはあまり思ってないにせよ、こちらもエピ2〜3で発展していく問題なんだろうなあ〜

モースがヴィオレッタとの心の傷からアルコールで逃避している一方で、ストレンジはジョアンを誘うことに成功します。なんかホッと一息するシーンです。ジョアンもいろいろ辛いことを体験しているのにモースとはここぞという時にすれ違って、いつぞやのチャラい男はパパがぶん殴ってくれて正解だったけどジムならパパも安心だもんね。。。出世するしね。

そうそう、ENDEAVOURではだいたいシーズンの冒頭で時代を見てる人に思い出させる(その時代を知ってる人には)世相が出てくるんですけど、今回は1971年の通貨の10進法化でした。

今回は北アイルランドの武装組織IRAが登場する事件だったので、アイルランド訛りも出てくる中、私のITVHUBは英語字幕を出してくれなかったのでアイルランド問題の何がこの事件に絡んだのかは雲の中です。爆破犯はIRAではなかったと思う。犯人と脅迫された人の過去の因縁も政治ではなく恋愛沙汰だったのでは。


ブライズ・スピリット〜夫をシェアしたくはありません!

2021-09-11 00:00:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


ノエル・カワード原作では、去年のNTLive「プレゼント・ラフター」に次いで見るチャンスが来ましたので、非常事態の中映画館に行きました。公開初日の昼で観客は各列に2名くらい、往復の電車の方が密でした。

ノエル・カワードは、007原作者のイアン・フレミングともお友達で、上流階級ではないものの、俳優/作家/脚本家/演出家/作詞・作曲/映画監督と多彩で中流階級の上として王室やチャーチルと交友があったりのちにはサーの称号も受け、税金対策でイギリスから脱出しましたので、成功者で享楽主義(作風も)なあたりは「プレゼント・ラフター」の主人公ゲイリー=人気俳優と、本作の主人公チャールズ=作家/脚本家に反映されておりますね!


さてこちらの映画は、時代が1930年という古き良き時代(?)でセリフが今ではあまり聞かない丁寧な言葉を夫婦で喋っているのが新鮮でした。

丘の上のお屋敷に住むくらいの富裕層ではあることも要因でしょう。アールデコのモダンな家には金箔の日本画が飾られていて、かわいい制服を着たメイドがいて、朝食は正式な食器を使って本宅のキッチンからチャールズの書斎である離れに運ぶ暮らしを見るだけで楽しめます。チャールズの書斎はデコではない素朴な家で、書けなくて煮詰まってるしおそらくメイドも入れないので物がいたるところ出しっぱなしでゴチャゴチャの我が家そっくり・・・

丘の上で現世から離れてる感の家でもロンドンからそう遠くはないようで、劇場に行ったり、サボイホテルに行ったりできる生活、理想〜ロンドンに近く緑の多いケントかな、と思ったらお隣のサリーでした。ちなみに劇場はリッチモンドシアターでした。立派なインテリアでソーホーの古い劇場かと思いました。

その劇場に見に行ったのが、ジュディ・デンチ演じる霊媒師のマダム。さんざん劇中ではインチキ扱いされます。本人はいつだって真剣に霊界との交流を勉強していますし、勉強の成果とは別の無意識で幽霊を呼び出してるのに。これはデンチ様じゃなかったら相当気の毒な高齢女性になったのでは。。。

あ、彼女の家はアールデコとは無縁でしたが、使い古したシノワズリ(中国趣味)のティーセットがあって、時代を感じました。でも霊界と交信するのにインド人の司会者を使ったり本人の衣装もアラブ風のデザイン=エスニック趣味というのは、なぜかこう、西洋人の女性がちょっと個性的な装いをするとこういう感じになるのは何なんでしょう。


ところで、邦題には「夫をシェアしたくはありません!」という長いサブタイトルが付いていて、確かに劇中にもこのセリフが出てきます。女性ふたりがひとりの男性をめぐってトライアングルバトルを繰り広げるコメディではあります。

最初は騎手で乗馬服のかっこいい元妻が本命で、現妻の映画プロデユーサーの娘はいわゆる仕事のコネを利用した結婚かな、と思って見てたのですが、ストーリーが進むにつれ現妻も父親の力をそれほど利用するわけでもなく、夫の成功を応援するけっこう気立てのいい人じゃん・・・となってきて、

死んだ妻なのでどっちかが浮気というわけでもなく、これは、実は妻達に頼ってる男も問題なわけだ・・・となってゆくのです。

だから、邦題はただの観客を引き込む術というか、どちみち都心でも単館ロードショーなのにちょっとそこへ来る観客を舐めてないか?と思えてしまいました。

そしてこの情けない売れっ子作家を美女がとり合わなくてはならないので、ダン・スティーヴンスでなくてはならいわけですね!こういうイケメン枠は、見かけに説得力があって存在感があり、情けない演技力もなくてはならないので、できる俳優さんも限られるでしょうねえ。他にはまったく思いつきません。



ジェームズ・ボンドとして・・・

2021-09-10 11:15:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


007ボンド最新シリーズ「No Tome To Die」を前に主演ダニエル・クレイグの役を通したインタビュードキュメンタリーです。iTunesで無料レンタルで見れます。


アート系映画ですでにキャリアはあったが主役ではなかった

6代目ジェームズ・ボンドに決まった時には大酷評

ロケ先パパラッチによる水着姿写真がタブロイド新聞に載ったら評価が「セクシー」に

酷評を受け「ど〜れ、一発屋を見てやるか」という並みにも乗り興行的大成功
「カジノ・ロワイヤル」映画も俳優としても高評価

「慰めの報酬」突然の名声により混乱期

007映画としての仕切り直しの「スカイフォール」
ベン・ウィショーのQ起用大成功
映画大成功

「スペクター」足骨折しながら撮影続行

ダニエル最後のボンド「No Tome To Die」監督交代劇、コロナによる2度の公開延期



ダニエルのボンドになってから、原作小説にはあったボンドという人の内面が描かれるようになった、というのが先代に比べて彼の功績として聞きますが、

このドキュメンタリーで演じる人間としてのダニエル・クレイグを初めて知ったと言えます。

スピーチなどはさすが俳優、という出来なのですが、これまで冷たそうな外見とぶっきらぼうなインタで謎めいていましたがやっと心情がたくさん聞けました。そして彼の仕事による重圧と彼の捧げた仕事への献身を知ることができます。

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密

2021-09-09 10:10:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


最後の007=ボンドを演じるということで「Being James Bond」なるインタビュー映像も話題になっているダニエル・クレイグが名探偵をやっている「ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密」という去年の映画を見ました。

クリスティに捧ぐという監督・脚本家の言葉もあり、クリスティは好きなので何度か見ようと配信に来てから出だしを見ておきながら、冒頭の70年代っぽい暗〜いお屋敷のアメリカのメイドさんのシーンがどうも苦手で入っていけなく今頃になりました。

少し前の映画ということでネタバレします。

結論!ダニエル・クレイグのブロンドはなぜかセクシーだけどファンではないし、クリス・エヴァンズの長い睫毛は好きだけどファンではないし、お金持ちのお屋敷と遺産相続をめぐる探偵物としてはまあまあだったかな。

とりあえず相続人となるナースのマルタがそこそこ可愛く善人なので入って行きやすく、映画としてはラストどうなるの?!という楽しさがありました。

特にワクワクしたのは隠し窓。



一見、エンジェルにも見えるゴシックな絵が、ケン・ラッセルのその名も「ゴシック」の小鬼にも見えます。この絵の後ろに本物の窓があり人が入ってくると同じ構図になるのがいいです。

ちょっと消化不良が残るのが、ダニエルの私立探偵がなぜゴリゴリの南部英語なのかとか、

自殺した売れっ子推理小説家のお母さん(85歳のお母さんって103歳くらい?)が一人で介護の人もなく生活してるのにほとんど喋らず、でも彼女の一言が推理の決め手になったというのにそれ以上の役割を果たしてないとか、

どうも刑事ドラマの見過ぎなのか謎めいた仕掛けには伏線を期待し過ぎのようです!

それにモルヒネと鎮痛剤が入れ替わっていたというトリックは瓶を見た瞬間に頭に浮かんでしまって、どんでん返しがなさすぎました。

しかしですね、個人的にこの映画を見てよかったのは・・・

ほんとに個人的ですけどまあこう言う例もあるので書いておきます。

結局自分にたかる自堕落で強欲な子孫ではなく献身的なナースを遺産相続人とした売れっ子富豪作家。これもドラマの見過ぎか、マルタとはほんとに何の関係もないのかなと最後まで疑ってたのですが(汚れた心ですみません)、やはり雇い主とナースの関係だったようで一安心。

実は私がコンシェルジュとして勤務するサービスアパートメントに89歳の学者の先生が住んでいて、他のスタッフは特別扱いしないほうがいいという人もいるんですが、さすがにそのお年で、しかも文学者なので専門の方はつい最近全集本を出すなど頭が冴えてますが生活の細々はもともと芸術家肌なので不得意なはず。私はかわいいおじいちゃんとしてサポートしてたんです。しかし最近名前を聞かれたり別のスタッフに「感じがいい人」と言ってたというのを聞いてちょっとビビってまして。受付に近づいてきたら避けてしまったりしてたんですが、この映画で高齢の老人と献身的な使用人の健全な関係を見たらやっとビビリが溶けてきました。

やはりドラマの見過ぎの考えすぎでしたね。


ENDEAVOUR8、 秒読み

2021-09-06 15:10:00 | モース&ショーン・エヴァンズ


BELFASTトレイラーに浮かれていたら、北アイルランドから本土の方、イングランド/オックスフォードももう直ぐモースシリーズ「ENDEAVOUR」シリーズ8の幕開けが9月12日(英国時間)と迫っていました。

直前のシリーズ7は、私の去年のイギリス出張遠征の直前に放送されて、その記憶もまだ生々しい時にロケ地を巡ったというラッキーなタイミングだったのですが、

あれから1年半、今までペースの半年遅れでの新作です。

ITV Press Centreのプレスリリースによりますと・・・


メインキャストが帰ってきて、ジョアンも復帰。

時は1971年の年明け、去年の事件を引きずり平和とは遠い署にかつてない捜査事件が。

モースの苦しみも去年の愛、喪失と罪の意識で頂点になる一方で、オックスフォードの犯罪も規模を増し気がつくと渦中のチーム。

まずコレッジにIRAによる脅迫の疑いのある爆発物が。またモースのところにはオックスフォードサッカーチームのスターストライカーの殺害脅迫状が。華やかな70年代サッカーチームは成功と名声のツケがまわり、根深い分断が迫ってくる。

事件は次から次へと起こり、モースには度重なる打撃が。地元のタクシードライバー殺害事件の捜査をする中、モースは思いがけない彼の過去に出会う。

年も終わろうという頃、モースとサーズデーの関係はこじれる。(泣!えーん)
サーズデーがモースの(個人的)問題が事件の重要な手がかりを逃した証拠を突き止めてしまう。別々に追っていたのが同じコレッジ長殺人事件だったと知った時、意外な事実が明るみに。モースが自暴自棄に陥っていた時まさにサーズデーは彼を救おうと一刻を争っていたのだった。

エピソードは3つ

Episode 1: タイトル Striker
(サッカーが出てくるのでそのストライカーと別の意味をかけてそうです)

オックスフォードに爆破殺人事件が起き、コレッジは政治的にとうてい予期せぬ結果に陥る。その一方でIRAはスターサッカー選手殺害の脅迫を表明しモースはボディガードの任務に就く。

(大騒ぎしていた1969年ベルファストから1971年オックスフォードが繋がった!)

12日英国夜8時は日本時間13日早朝4時!


ちょっと久しぶりに英語を日本語訳してたら・・・意味を考えて溺れそうになりすごい睡魔に襲われた・・・!