年輩の方にしか判らないかもしれませんが、かつてモハメド・アリ(若い頃の名はキャシアスクレイ)さんという偉大なボクサーがいました。
強かったのは勿論ですが、黒人として敢然と政府の方針などに立ち向かい、差別と闘った人でもありました。
また昔のヘビー級の強い選手は「剛腕」「強打」で動きは必ずしも速かった訳ではありませんが、アリは軽快なフットワークで、剛腕というよりは「早いパンチ」で勝利を重ねた選手でした。
(日本人ボクサーでは全盛時の辰吉丈一郎さんのステップにアリを思い浮かべた人も多いかも・・・)
そのアリの有名な言葉「蝶のように舞い、蜂のように刺す」
同義語でないかもしれませんが、日本の柔道における「柔よく剛を制す」もある意味近いニュアンスを持っているのかもしれません。
そういう言葉は色々あるのでしょうが、この時期に噛みしめたい言葉かなと・・・
「打たれたら打ち返す」のような無謀な闘いでなく、「のらりくらりと逃げ回る」のでなく、不要な傷を受けずに隙間を見つけて攻め込む。
いや、もっと言えば「勝ち負けでもない」のですが、軽いフットワークで相手のパンチを切り抜け、相手を封じるパンチを打つ。
飲食業ではどういう策になるのか、まだ模索中ですが・・・
そういう姿勢で多くの皆さんと進めればいいな、と思う今日この頃です。
樋口誠