ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
 06‐4963‐3098 
 樋口誠

確か10年前に・・・

2021年01月24日 00時30分48秒 | ちょっと休憩
某廉価焼肉チェーンで起こった食中毒連鎖。

あれ以来、牛肉の生食、例えばユッケや生レバーが普通には食せ無くなりました。

しかし、こっそりと生肉をお出ししている店もあったかと聞いています。

「食文化を壊したくない」という店側の気持ちも解りますが、危険な賭けです。

そして、何が危険かと言って「肉そのもの」は当然ですが、もっと危険だな、と思ったのはお客様の言動です。

丁度その頃から盛んになってきたSNSで「あそこの店は厚意で生レバーを出してくれた」「シェフが知人なので内緒でユッケが出てきた」などと書いてしまう人が散見されました。

これでは「厚意」でも「こっそり」でもありません。

また出す側も「こっそり言って頂ければお出しします」的なことをアップしている人もいました。

「こっそりなら良いのか?」ということでもありません。

こういうことはバレるし、遺恨を残します。


さて、現在では「隠れ時短逃れ」がそれに繋がります。

「うちは財政上、時短できませんので営業します」と堂々と宣言しているお店はある意味、筋が通っています。

現状の補償では止むを得ない事とも承知しています。

しかし、「明かりを消して」「シャッターを下ろして」「こっそりと」「カード清算だけ20時までに済ませて」などを「厚意で」している店に行かれた方が結構な割合で「シェフの厚意で」「知人がお馴染みなので内緒で」と嬉々として書かれていますし、外でも話しているのです。

お店側の事情は私には判りませんし、それをヤイヤイいうつもりはありませんが、「こっそり」とか「シャッターを下ろして」とかしているのは協力金を申請するための措置だろうと思います。

ご存知の方も多いと思いますが、そういう事がチェックに掛かる=バレると「時短協力金」が一切貰えなくなるのです。

つまりお客様は「厚意を仇で返した」ことになりますし、店は大きな損をする=負の連鎖に繋がります。

協力金を不正に得ることを助長するつもりはありませんが・・・・

難しい話です。


ただ・・・・・・・

そむりえ亭は「こっそりと」も「会計だけ先にして」も「ワインを先に沢山並べといて」もお受けしていません。

ご了承くださいまし。


         樋口誠