長い間、ソムリエをしてきて、私が取り組んできたことは「マリアージュ」一本です。
決してダジャレではありません(笑)
ワインを主役にしない。
料理を引き立てる。
有名な、そして高価なワインを誉めそやさない。
普通のワインが良い仕事をする。
そういうマリアージュ。(あえてペアリングとは書きません)
嬉しいことに、ここ暫くの間でマリアージュについてSNS上で提案するソムリエが東西を問わず増えてきました。
しかも「教科書とは違うで」的なマリアージュ。
それが良いんです。
嬉しい傾向です。
そう言いながら、私のソムリエ歴の中でも、その方法は随分と変遷を経ています。
手に入る素材も、
料理法も、
ワインを提供する場所も、
全て時代とともに変わっていますから「新しいマリアージュ」が生まれて当然です。
逆張り、とも言われる「魚に赤」「肉に白」
そむりえ亭のお客様は経験済みだろうと思います。
ちなみに前店舗の近くにあった某全国的な調味料会社の「味研究室」(と言ったと思います)の方々が「鮨」「鍋」をテーマにマリアージュを勉強したいとして、一緒に試したことがあります。
沢山の鮨に、鍋に、16種とかだったと思いますが沢山のワインを合わせて実験します。(鮨と鍋は別の機会にしています)
私は一言も余計なことを言わずに、同時にテイスティング。
彼らには「想像の外」の発券があって面白かったようです。
「え、どんなんやったん?」という方は聞きに来てください。
ま、ソムリエが何を言おうと全ては結果ですから、お客様が判断をすること。
是非「そのソムリエなりの美味しい食事」を試してください。
そして、それがお家でワインを頂くときに役に立てば本望かな、と思っています。
樋口誠