2年前の3月、当コラムで「ロンハーマン」のことを書いた。 http://blog.goo.ne.jp/souhaits225/e/34f5646187953ba9ecbbb332f544330f 高島屋の不動産会社、東神開発が日本リテールファンド投資法人から、共同運営していたSC博多リバレインの物販ゾーン、「イニミニマニモ」の信託受益権を持ち分50%を買い取り、イニミニマニモを完全に保有した。
東神開発が福岡におけるSCの本格運営に乗り出したことで、二子玉川高島屋と同様にセレクトショップの「ロンハーマン」を誘致するかもしれないと思えたからだ。それで、福岡にとってインポートセレクト最後の黒船は当然、イニミニマニモにリーシングされるのではと期待を込めたのである。
ロンハーマンの誘致には同時期に東京建物傘下の特別目的会社(SPC)がもつ信託受益権を不動産投資法人に売却した「ヴィオロ」も、名乗りを上げていたようだ。
ところが、米国西海岸のライトな雰囲気をそのままもってくれば、集客も売上げも厳しいSCやフロアが確保できないビルインでは不釣り合いと、両社ともあっさり出店の対象からは外されてしまった。
ストアロケーションを考えれば、路面しかも都市の喧噪から少し離れた方がいい。同業態を手がけるサザビーリーグがどう思ったのかは知らないが、福岡・国体通りの警固1丁目バス停前にこの春オープンすることになったのである。
現地を見ると、警固上人橋通り交差点の角から王丸歯科とアトル福岡中央支店駐車場に囲まれて広がる長方形の敷地は広大だ。計画ではストアの敷地は500坪、建坪は250坪ワンフロアというから、中心部では近年にないメガストアになる。
おそらくセレブファミリーを集客するのは駐車場は不可欠だから、ある程度台数を確保しようと想定した結果だろう。
このエリアは福岡の広尾「けやき通り」にも近く、若者の街大名、今泉と通り一つを隔てただけで、雰囲気は全く違う。当事務所から歩いて2~3分なのでたまに前を歩くが、地元メディアに露出する子持ち女子アナやおばさんモデルなんかともすれ違う。
今、天神や博多駅にはプレステージを感じさせるようなブランドがフルアイテム、ファミリーでは揃わない。だから、オープンすれば、「私はテレビに出ているのよ」とプライドバリバリの連中がセレブ気取りで押し掛けるかもしれない。
でも、三文ローカルの給料やギャラのレベルで、リピーターになれるほどの価格帯ではないことも知っとくべきだろう。何せ、本家はハリウッドセレブを相手にしているのだから、格も年収も違うというものだ。
まあ、数百円の商品もあるにはあるが、それを買っているところを見られると、貧乏くささが一気にツウィートされるのは目に見えている。
これまで千駄ヶ谷や有楽町のストアを何度かたずねてみたが、金持ちが多い東京でも平日はそれほど多くの集客はない。筆者の妹が二子玉近くに住んでいて、高島屋のストアは休日に出かけたときによく覗いてみるそうだ。
でも、これまで最も買った年で2~3回というから、福岡レベルでそれほどお客の買い物頻度が上がるとは思えない。
店舗づくりと商品供給はサザビーリーグが行い、運営は「カイタック」が受け持つという。 すでに販売スタッフの募集も始まっているが、まずは福岡の市場性に合わせたMDがカギになると思われる。
そして、スタッフと顧客をどこまで育てていくか。顧客については最初は二子玉やダイバーシティで買いなれた転勤族をメーンに捕捉していくしかないだろう。
でも、それらも2年程度で新陳代謝する。支店都市の宿命ゆえに、地元での顧客開拓が成功の鍵を握るのは言うまでもない。ただ、オープンの時だけに行く“俄セレブ”は、ストア側にとってもご免被りたいだろうが。
東神開発が福岡におけるSCの本格運営に乗り出したことで、二子玉川高島屋と同様にセレクトショップの「ロンハーマン」を誘致するかもしれないと思えたからだ。それで、福岡にとってインポートセレクト最後の黒船は当然、イニミニマニモにリーシングされるのではと期待を込めたのである。
ロンハーマンの誘致には同時期に東京建物傘下の特別目的会社(SPC)がもつ信託受益権を不動産投資法人に売却した「ヴィオロ」も、名乗りを上げていたようだ。
ところが、米国西海岸のライトな雰囲気をそのままもってくれば、集客も売上げも厳しいSCやフロアが確保できないビルインでは不釣り合いと、両社ともあっさり出店の対象からは外されてしまった。
ストアロケーションを考えれば、路面しかも都市の喧噪から少し離れた方がいい。同業態を手がけるサザビーリーグがどう思ったのかは知らないが、福岡・国体通りの警固1丁目バス停前にこの春オープンすることになったのである。
現地を見ると、警固上人橋通り交差点の角から王丸歯科とアトル福岡中央支店駐車場に囲まれて広がる長方形の敷地は広大だ。計画ではストアの敷地は500坪、建坪は250坪ワンフロアというから、中心部では近年にないメガストアになる。
おそらくセレブファミリーを集客するのは駐車場は不可欠だから、ある程度台数を確保しようと想定した結果だろう。
このエリアは福岡の広尾「けやき通り」にも近く、若者の街大名、今泉と通り一つを隔てただけで、雰囲気は全く違う。当事務所から歩いて2~3分なのでたまに前を歩くが、地元メディアに露出する子持ち女子アナやおばさんモデルなんかともすれ違う。
今、天神や博多駅にはプレステージを感じさせるようなブランドがフルアイテム、ファミリーでは揃わない。だから、オープンすれば、「私はテレビに出ているのよ」とプライドバリバリの連中がセレブ気取りで押し掛けるかもしれない。
でも、三文ローカルの給料やギャラのレベルで、リピーターになれるほどの価格帯ではないことも知っとくべきだろう。何せ、本家はハリウッドセレブを相手にしているのだから、格も年収も違うというものだ。
まあ、数百円の商品もあるにはあるが、それを買っているところを見られると、貧乏くささが一気にツウィートされるのは目に見えている。
これまで千駄ヶ谷や有楽町のストアを何度かたずねてみたが、金持ちが多い東京でも平日はそれほど多くの集客はない。筆者の妹が二子玉近くに住んでいて、高島屋のストアは休日に出かけたときによく覗いてみるそうだ。
でも、これまで最も買った年で2~3回というから、福岡レベルでそれほどお客の買い物頻度が上がるとは思えない。
店舗づくりと商品供給はサザビーリーグが行い、運営は「カイタック」が受け持つという。 すでに販売スタッフの募集も始まっているが、まずは福岡の市場性に合わせたMDがカギになると思われる。
そして、スタッフと顧客をどこまで育てていくか。顧客については最初は二子玉やダイバーシティで買いなれた転勤族をメーンに捕捉していくしかないだろう。
でも、それらも2年程度で新陳代謝する。支店都市の宿命ゆえに、地元での顧客開拓が成功の鍵を握るのは言うまでもない。ただ、オープンの時だけに行く“俄セレブ”は、ストア側にとってもご免被りたいだろうが。