今年のカードデザインは、クリエイティブ優先のビジュアルにした。ドレスやオブジェにこそ凝らなったが、レイアウトや撮影については考え抜いた。まず、メーンの被写体は何にするか。これはすんなり生花の「カラー」に決めた。花の中で一番好きなこともあるが、花びらの白と茎の緑のコントラストがいい。 すっと伸びたフォルムは撮影映えする。赤を加えると、クリスマスの3色が揃う。
カルバンクラインのニューヨーク本店は、大きめのフラワーベースに20本ほど差して、ショップインテリアにしている。でも、そのシチュエーションならスペースデザインのフォトシューティングの域を出ない。
やはり撮り方を工夫したい。それがアートディレクションだ。カラーの白と緑を生かすなら、バックは赤に限る。あとはレイアウトだ。ガラスのフラワーベースにさして撮るのでは能がない。やはり置撮りがいい。 丈が70~80cmで茎が太いものを横置きにすればグーだ。必然的にレイアウトが決まった。あとは空きスペースにタイトルとコピーを置けば、表紙デザインは完成である。
反対面はコピーを「♥恋の当たりくじは…ひとつしかない♥」で決定していた。ビジュアルはコピーに引っ掛けて、空のクラフトバッグ6個とカラーをさしたバッグ1個を並べた。空いたスペースに仏語で、都会の聖夜を連想して書いた詩をレイアウトした。
昨年は撮影のシチュエーションにこだわり過ぎで、カメラマンにロケハンまでさせてしまった。でも、今年はスタジオ撮影で十分いける。あとは花屋にカラーを手配すれば良いだけだ。すんなりいくだろうと思っていた。
しかし、 これが甘かった。 カラーは生花なので撮影前日くらいに手に入れる段取りで考えていたが、花屋に在庫がなく手に入らない。取り寄せ方法を聞くと、生花は市場ニーズで流通が決まるらしく、最近は丈が70~80cmのカラーは福岡ではほとんど出回らないとのことだった。あっても短いく細いものばかりだという。天神から博多の名だたる店舗はどこも同じ答え。それもそのはず、みな同じ花卉市場で仕入れるのだから。
急遽、撮影日を変更した。そして、インターネットで全国の花屋をあたってみる。これが意外にも少なく、こちらがほしいカラーを扱う店舗は2件のみ。そのうちの1件、東京・杉並の店舗がこちらの要望通りのものを揃えてくれると言う。しかも1本当たり320円。送料を入れても3000円代で済む。即決した。
福岡の花屋はこちらの要望より小さいものなのに400~500円もする。店舗によっては700円というところもあった。まさにニーズがある地域なら商品も揃い、価格も下がるということだ。インターネットがなければ、手に入れることは不可能だった。ありがい時代になった。
撮影当日、カメラスタジオ宛に送ってもらったカラーは、こちらのイメージ通り。70cm以上の丈があり、茎もボリュームがある。リボンで結ぶとカンプ通りになった。キャンバス地の赤バックで、ライティングにメリハリをつけて撮影する。クリスマスカラーのコントラストが絶妙だ。
反対面はそのまま、片ページずつ撮影する。クラフトバッグの質感と陰影、並べ方のみのでいったアナログな撮影となった。
逆に表紙のカットは置撮りなのに、ベタっとした感じがしないのは、撮影テクニックとデジタル処理の妙。詳細は企業秘密だが、グラフィックデザイナーの諸兄ならもうお判りのはずであろう。
Webとメール全盛の時代にあえてグラフィカルなカードを作るのは、そっちの方が断然お洒落だと思うからだ。I-Padが普及しても画像でクリスマスカードを送るのだけはご免こうむりたい。
カルバンクラインのニューヨーク本店は、大きめのフラワーベースに20本ほど差して、ショップインテリアにしている。でも、そのシチュエーションならスペースデザインのフォトシューティングの域を出ない。
やはり撮り方を工夫したい。それがアートディレクションだ。カラーの白と緑を生かすなら、バックは赤に限る。あとはレイアウトだ。ガラスのフラワーベースにさして撮るのでは能がない。やはり置撮りがいい。 丈が70~80cmで茎が太いものを横置きにすればグーだ。必然的にレイアウトが決まった。あとは空きスペースにタイトルとコピーを置けば、表紙デザインは完成である。
反対面はコピーを「♥恋の当たりくじは…ひとつしかない♥」で決定していた。ビジュアルはコピーに引っ掛けて、空のクラフトバッグ6個とカラーをさしたバッグ1個を並べた。空いたスペースに仏語で、都会の聖夜を連想して書いた詩をレイアウトした。
昨年は撮影のシチュエーションにこだわり過ぎで、カメラマンにロケハンまでさせてしまった。でも、今年はスタジオ撮影で十分いける。あとは花屋にカラーを手配すれば良いだけだ。すんなりいくだろうと思っていた。
しかし、 これが甘かった。 カラーは生花なので撮影前日くらいに手に入れる段取りで考えていたが、花屋に在庫がなく手に入らない。取り寄せ方法を聞くと、生花は市場ニーズで流通が決まるらしく、最近は丈が70~80cmのカラーは福岡ではほとんど出回らないとのことだった。あっても短いく細いものばかりだという。天神から博多の名だたる店舗はどこも同じ答え。それもそのはず、みな同じ花卉市場で仕入れるのだから。
急遽、撮影日を変更した。そして、インターネットで全国の花屋をあたってみる。これが意外にも少なく、こちらがほしいカラーを扱う店舗は2件のみ。そのうちの1件、東京・杉並の店舗がこちらの要望通りのものを揃えてくれると言う。しかも1本当たり320円。送料を入れても3000円代で済む。即決した。
福岡の花屋はこちらの要望より小さいものなのに400~500円もする。店舗によっては700円というところもあった。まさにニーズがある地域なら商品も揃い、価格も下がるということだ。インターネットがなければ、手に入れることは不可能だった。ありがい時代になった。
撮影当日、カメラスタジオ宛に送ってもらったカラーは、こちらのイメージ通り。70cm以上の丈があり、茎もボリュームがある。リボンで結ぶとカンプ通りになった。キャンバス地の赤バックで、ライティングにメリハリをつけて撮影する。クリスマスカラーのコントラストが絶妙だ。
反対面はそのまま、片ページずつ撮影する。クラフトバッグの質感と陰影、並べ方のみのでいったアナログな撮影となった。
逆に表紙のカットは置撮りなのに、ベタっとした感じがしないのは、撮影テクニックとデジタル処理の妙。詳細は企業秘密だが、グラフィックデザイナーの諸兄ならもうお判りのはずであろう。
Webとメール全盛の時代にあえてグラフィカルなカードを作るのは、そっちの方が断然お洒落だと思うからだ。I-Padが普及しても画像でクリスマスカードを送るのだけはご免こうむりたい。