


相続手続支援センター松本店のAqua

5月に半月ほど入院したお話が続きます。
この入院中、本当にさまざまな発見がありました。
その中の一つは
自分が「囚われの身」であると知ったこと。
何に・・・・?
入院が決まった当日、夫が身の回りの準備をしてくれました。
パジャマや、洗面用具等にまざって、
なぜか、置時計が。。。。
入院中は時計を気にすることはないだろうと思っていました。
診察は先生が病室まで赴いてくださいますし、
三度の食事は、時間になると食事係りの方が配膳してくれます。
消灯の時間には、看護師さんが部屋の電気を消してくれますし、
朝になれば、起こしに来てくれます。
何か用があれば、ベットまできてくれることでしょう。
相続の相談に来る方もいませんし、
子供を保育園に送り迎えにいくこともありません。
決められた時間にしなくてはならないことなど
今の私にはないのです。
「入院の手引きに書いてあったんだよ」
と夫は言いました。
家では、携帯電話を目覚ましにしていたので、
壁に掛けられた時計しかありません。
わざわざこの入院のために購入してきたのでした。
手のひらサイズのデジタル時計。
曜日と日時、室温もデジタル表示されます。
画面を軽く押すと文字盤が光り、消灯後も時間を知ることができます。
そして、税込2,100円のシールが貼られていました。
このインテリアとは無縁の機能重視の置時計、
「本当に必要なのかしら・・・?」
と半信半疑でした。
しかし、この入院中一番重宝したのがこの置時計でした。
眠れぬ夜は、時間を確認し朝を待ち、
おなかがすくと、食事までの時間を把握します。
リハビリの方が来ないと、
いつもは○時に来るのに今日は何かあったのかもと推察し、
日が暮れると、時計の示す時間を見て季節の変化を感じます。
時間とは無縁の存在になったと思っていたのに、
自分がいかに時間に「囚われの身」となっているのか
実感した入院生活でした。
人は何にも束縛されない自由な身になると
自分を捉えるものによって
自分の置かれた身を確保し、安定しようとするのかもしれません。
そのような意味で「新たな発見」をしたのでした。
どのような場所にいても、どのような状態になっても
無駄はないのだと感じた半月でした。