作者(車谷 長吉)が独自に分類分けした小説から3つ選び、その作家の傾向や本の内容を解説している。
ベストスリーの本:夏目漱石の明暗など
青春小説:三四郎など
伝記小説:遠い声など
大衆小説の読者:坂の上の雲など
二つの金閣寺:三島由紀夫の金閣寺など
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中でも意地の文学が面白かった
特に共感した部分です↓
世捨て人の文学とは、贅沢さえしなければ、最小限喰うて行くには困らない金や家があること、つまり世俗のただ中へ出て働く必要がないとこと、知的センスがあること、無常観というようなものがその底にあることなどが特徴としてあげられる。これはいにしえの世捨て人・西行や吉田兼好などにも通ずる条件でもある。
私は若い時分から西行を心に留めながら、金も住む処もなかったことが原因して、常に世俗の中で働きながら文章を書いてきた。つまり、「贋世捨人」としてしか生きてこれなかった。
ワタシも、何もかも捨てたい!と思う事が度々ある・・・・けど、様々なしがらみがあって、そんな贅沢はできない!!><;
西行や吉田兼好など、引きこもって思想にふけるって、生活はどうやって成り立つの?といつも思っていたのですが、この本を読んで納得ました。
松尾芭蕉はどうしてたんだろう(スポンサー?)
後半はちょっと難しかった><;