防砂柵の全ては津波で破壊されていた。
津波の前の防砂柵。
2024年元旦、能登地方を襲った震度7の地震は思いもよらなかった。上越も震度5強とのことで、東日本大震災の時の栃木県の震度と同じであった。我が家ではバイクが倒れ、カウリングが壊れた。隣近所でも塀が倒れたり、屋根が落ちたりと、大きな被害が出た。その経験から震度5強では、砂丘の上に建つという上越の我が家も、どんな被害が出ているかと、気が気ではなかった。ひどい被害があれば、近所の知り合いが電話をくれるはずだが、かかってこないところを見ると、外見の被害はなさそうだった。1月6日、不安な気持ちでの上越行きだった。
上越辺りの津波の高さの気象庁データではせいぜ4,50cmの筈だが、ボートが到達した遊歩道は3mを超える。人間より重いボートがこの有り様では、人間は抗えないだろう。
たった50cmほどの高さの津波でも、この威力。海水面から4mはある。
甘く見ていた私は津波に関する考えを改めざるを得なかった。
津波が来るとわかったら、すぐ高台に逃げる。揺れたら構造物から1秒でも早く外に出ること。今回の地震で中に戻って被災した方がなんと多いことか。
直江津海水浴場方面に累々と打ち上げられた津波ゴミが。
海水面と変わらぬ高さにあった直江津海水浴場の、浜茶屋の施設は、基礎を打ってあった公衆トイレ以外は、全て破壊された。
1月26日 毎日新聞より
気象庁の調査班が11~20日、石川、富山、新潟の3県のうち、津波被害が特に大きかったとみられる地区で、津波が到達した高さを調べた。 主な高さは、上越市・船見公園5・8メートル▽能登町白丸地区4・7メートル▽上越市・直江津海水浴場4・5メートル▽新潟県佐渡市・羽茂港3・8メートル▽石川県珠洲(すず)市・飯田港4・3メートル▽輪島市・舳倉(へぐら)島漁港2・9メートル▽同県七尾市・下佐々波漁港2・2メートル▽富山県射水市海竜新町1・5メートル――など。 調査は、津波が内陸に駆け上がった「遡上(そじょう)高」と、津波が去った後に建物や樹木などに残った跡をもとにした「痕跡高」の2種類で推計した。この方法だと、津波観測計の測定値より高くなることがあるという。 能登半島地震では、気象庁が珠洲市に設置する津波観測計が、地盤隆起の影響で地震直後から観測不能に。国土交通省が管理する輪島港の観測計も、地震後に1・2メートル以上の津波を観測した後、データが記録されていない。今回の調査では、両地点で浸水の跡は確認できなかったという。 気象庁地震津波監視課の担当者は「場所が近くても地形の影響で高さが異なるなど、津波高に局地性があることが分かった。調査していない地域でも、今回の推定結果より高い津波が押し寄せた可能性はある」と話した。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます