桜島の火口とその周辺は、溶岩が固まった蓋が大きくなっている状態との事で、これが小刻みな噴火を押さえ込み、やがて大規模噴火に繋がるのではないか?と言う懸念が出て来たようです。
マグマが供給され、上昇するのが防げないなのであれば、できれば小刻みに小噴火で発散してもらった方が良いのですが、どうも例の蓋が妨害して噴火エネルギーを貯めてしまう事を多くの関係者が心配しているようです。
蓋が成長する要素と、マグマのエネルギー活発化について考えると、懸念される事があります。
それはまず、月齢とタイミングが合っていないのではないか?と言う事。
今は月齢から言うと、大人しい期間です。
8/30が満月ですから、その前後、特に満月から数日後は要注意です。
理由は満月の時の引力変化が大きいのが、プレートの動きにエネルギーとして貯えられ、それが地表にまで出て来るのにややタイムラグがあるからです。
もしこの満月後数日までに噴火しないと、今度はその後の9/13の新月前後、特に新月後数日が更に要注意となります。
もう一つは、台風15号です。
台風15号のコースが、ども鹿児島県の西沿岸を通過しそうで、これで桜島に大雨が降る可能性があります。
そうすると、火口付近には相当お降雨があり、その降雨は火口の傾斜が火口中心向きのエリアは火口に流れて行き、貯まります。
今、桜島の火口から上がっている白い煙に見えるのが、果たして火山性ガスなのかと言うと、有る程度、或いは多くの割合が水蒸気であり、これは火口を冷やしているバロメーターになります。
それが火口を冷やして例の「蓋」を成長させる事になります。
また火口周辺でも降った雨水が山肌表面を流れ落ちずに浸透した場合は、やはり火口やその周辺山全体を冷やし、「蓋」の成長を促進してしまいます。
そうした「蓋」の成長の前に小噴火でもして、エネルギーやマグマを発散してしまえば良いのですが、それが月齢とのタイミングとか、或いは地下深くの熱エネルギー発生とのタイミングとかと、うまく行かないと、蓋が成長する速度に、それを吹き飛ばすマグマのエネルギーが追いつかないケースが考えられるのです。
そうすると、行き着くところまで行って極限の状態になってから、大規模噴火となる可能性があります。
ただ、マグマ発生の要因となる地殻深くでの熱エネルギー発生が、静まる可能性もゼロではないので、今後の予測は正確にはつきません。
現状では大正大噴火ほどにはなっていない、とかの説もあるのですが、これをオーバーする状況になって来ると山体崩壊もリスクとして考えなければいけなくなるかも知れません。
ただまだそのレベルに至るまでには相当の条件と時間が揃う必要があるのでしょうが。