快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - 台湾南部地震 その3

2016-02-12 22:02:10 | 地震 津波
 2月6日に発生した台湾南部地震については、犠牲者が最も多く出たマンション以外でも倒壊、或いは傾倒、傾きが発生した建物がありますが、その全容が把握できていません。
 一部については確認出来たので引用します。

引用開始(一部抜粋)

http://news.searchina.net/id/1601871?page=1
 帰仁区大仁街では7階建ての幸福大楼の1、2階部分が押しつぶされた。1階部分は商店などが入居しており、3階以上は住宅だった。一時は34人が閉じもめられたが、全員が救出された。1人は病院に搬送された。  新化区中山路では、京城銀行ビルの1階部分が押しつぶされ、建物全体が大きく傾いた。その影響で、周囲の住宅用建物2、3棟にも被害が出た。  東区大智菜市場では、地上4階、地下1階の住宅や商店の雑居ビルが部分的に倒壊した。70世帯が閉じ込められたが、警察は56人を避難させることに成功した。  中西区民権炉では、市の古跡に指定されている神廟が大きな被害を受けた。  その他にも、市内各地で被害が出た。少なくとも8棟が倒壊したという。また、ガス管の破裂などで強いガス臭が立ち込める場所もあり、警察と消防はガス爆発など2次災害を警戒しがら、救助作業を急いでいるという。(編集担当:如月隼人)

引用終了

 これらの損壊した建物ですが、仮に地震発生が銀行や店舗などが営業している時間内であれば、どれだけ更に犠牲者が出たのか、冷や汗ものだったのかも知れません。
 今後、損壊や傾いた原因も分析されるのでしょうが、現状に於いてわかる事は、どうも画像に映っている限りだと、住宅等、小規模な建物で軽量屋根〈要するに古いものはトタン屋根)のものは、殆ど損壊がなかった、或いは犠牲者は出なかったようです。
 「どんな建物で被害が出たか」も重要ですが、「どんな建物で被害が出なかったか」も重要かと思います。
 倒壊したマンションのすぐ近くに建っている、結構古そうなトタン屋根と見える建物は損傷しているようには見えませんでした。
 トタン屋根が登場したのは明治時代からですが、大正時代でもまだ瓦屋根の比率は多く、多くの建物が倒壊しただけでなく、更に当時は不燃材、難燃材などが使われておらず、漆喰塗りなども都市部では少なかった為、火災で焼けたものが多かったようです。
 では火災を除外したとして、トタン屋根の二階建てまでを対象にした場合、どれだけの建物が倒壊しなかったか? 或いは倒壊しても(ケガはしても)犠牲者が出なかったか? その割合はどの位だったのか?と言うデータが有りません。
 江戸時代以前でも、倒壊したのは町の瓦屋根の建物であって、犠牲となったのは商人や士族であって、小作農の藁葺き屋根とかが果たしてどの程度倒壊したのか?は疑問で更に倒壊して下敷きになっても死亡に至る確率は少なかったのではないか?と思われますがそれを証明するデータは有りません。
 「被害がない、あるいは被害の確率が少ない、と言うデータは存在しないかそれに近いから」です。
 しかし現実として、耐震基準改正後の様な耐震構造が十分な建物はともかく、そのような構造が昔は殆ど存在しなかった為、屋根が重い建物は倒壊する確率、倒壊して犠牲になる確率は結構高く、軽量屋根なら損壊を免れるか、或いは損壊しても犠牲にならずに済む確率は比較的高かったものと考えられます。
 現在ではトタンに代わり、ガルバリウム鋼板やステンレス、アルミ、FRP、などで見栄えも良いものが様々あり、仮にその建物の耐震構造が不確かな場合は耐久性は瓦には及ばないですが、耐震対策としては屋根の軽量化が有効な場合が多いと思われます。

自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - 熟睡中の津波

2016-02-11 19:39:05 | 地震 津波
 当ブログでの記事で副タイトル「日銀のマイナス金利と地震や津波対策 その3」その他、でも書きましたが、睡眠用の住居は津波に安全な場所で別に所有する各種政策が必要かと思われます。
 「津波リスクは高いが、アクセスや利用価値が高いエリアの土地建物」と「アクセスは多少悪いが睡眠用の住居」のセット所有に対して電気、水道は以前の記事で書いた通りです。
 しかし更にはガス、下水道、通信などの基本料金で「セット所有のメリット」があるような料金体系、税制を構築すれば、「津波リスクは高いが商業的価値は高いエリアも含めた総合的な資産価値は維持、もしくは上昇が期待できる」 と言うケースはあると思われます。
 「セットであれば例え津波危険エリアでも資産価値は維持もしくは高くなる」、と言う政策を早急に導入する必要があるのではないでしょうか。
  記事の副タイトル「熟睡中の津波」ですが、熟睡中だと緊急津波警報が鳴っても果たして起きられるのか? 
 そして仮に熟睡状態から起床できて避難するような覚醒状態になるのに、一体、どの位の時間が必要なのか? です。
 こんなニュースがありました。

 引用開始(一部抜粋)

 http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201602/20160211_53061.html

<日本海津波>そのとき何が起こる

<「冬深夜」犠牲最多>
 死者の最多は、津波到達が速いF34断層が震源の地震が「冬深夜」に起きた場合で5250人。就寝中のため家屋倒壊による犠牲が多いと予測した。冬の庄内地域の強風や積雪も避難を鈍らせるとみている。
 住宅や飲食店で火の使用が増える「冬18時」は、F34が震源なら死者4730人、F30は3100人。火災による犠牲は最大20人と限定的だが、東日本大震災で起きた浸水後の火災(津波火災)は想定してない。「夏12時」はF30で死者3290人。年間52万人の海水浴客や漁業者らは含まれておらず、実際の死者は大きくなる可能性もある。
 負傷者はF34よりF30のケースで増える。冬深夜は3890人、夏12時は3020人、冬18時は2960人。発生翌日の避難者は最大3万9300人に達するが、ライフラインが使えず1週間後に最大4万4290人に増えると予測する。

 引用終了

 山形県はそれ程津波リスクが高い県の部類には入らないと思うのですが、それでもこれです。
 筆者としては「熟睡中に警報で目を覚ましてすぐに避難する」 なんて考えない方が良いと思っています。
 
 そもそも「日本人はウサギ小屋に住んでいる」 などと海外から揶揄された事もあり、今もその頃とさして状況は変わっていません。
 最近は少子高齢化が問題になっていますが、これ、実は 「広い住宅を所有すると多大な出費を強いられるシステムなので仕方なく狭い住宅になり、それに順応するように、一人当たりの居住空間が増えるように人口が減り出した」、と言う面が果たして無いのでしょうか?
 同じ出費なら、「経済的にメリットが大きい津波リスクの高い地域」、と「熟睡に適した津波リスクが少ない地域」、の複数所有の方が人口増が見込める分、或いはソーラーや風力発電等のメリットもあるし、セット所有ならそれなりの資産価値が評価され、担保価値も維持或いは上昇が期待できる、と言うのであれば、トライする価値はあると思われます。
 

自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - 台湾南部地震 その2

2016-02-11 07:43:42 | 地震 津波
 台湾南部地震について、その後も調べていますが、最も犠牲者が出たマンション以外の建物で倒壊、傾倒、傾きが起きたものについての情報がまだ得られていません。
 
引用開始(一部抜粋)

台南市では9棟が全壊し、5棟が傾くなどし[18]、台南市全体で500人以上が負傷した[19]。

引用終了
 
 傾倒、傾きが起きたものについては、

 1階が潰れたのか? 
 それとも地下階が潰れたのか?
 基礎杭が折れたか平行四辺形になったのか?或いは地盤が潰れて凹んだのか?
 それとも基礎杭が不同沈下して傾いたのか?
 上記のうちいくつかのANDなのか? 
 或いはそれ以外なのか? 

 がまだわかりません。

自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - 西太平洋側の地震比率増大

2016-02-09 22:44:49 | 地震 津波
 ここ10日程、環太平洋とその周辺では西太平洋側の地震比率が増大しています。

引用開始〈一部抜粋)

http://www.emsc-csem.org/Earthquake/world/M6/
        Depth  Mag
        km    
2016-02-08 40 6.5 BOUGAINVILLE REGION, P.N.G. 
2016-02-05 17 6.4 TAIWAN
2016-02-01 382 6.2 KERMADEC ISLANDS REGION
2016-01-31 10 6.0 BALLENY ISLANDS REGION
2016-01-30 159 7.2 KAMCHATKA PENINSULA, RUSSIA
2016-01-26 44 6.0 NEW IRELAND REGION, P.N.G.

引用終了

 1月24日 アリューシャン列島(アラスカ南部) M7.1 が東太平洋側でしたから、反時計回りルートでカムチャッカでの地震、その後、台湾南部の地震は木村名誉教授の反時計回り通りで、日本を素通りして行った現われなのか、それとも時計回りルートで日本に来る途中なのか、判断は迷いますが、上記の期間で南太平洋域でM6.0以上の地震が4つも占めているのを見ると、時計回りも同時進行しているようにも解釈できます。
 こうなると以前に記事にしました「両回りの法則」も該当するのかどうか、今後の推移に注目と言った状況になります。
 それにしても時計回りにしても反時計回りにしても、回るのが早いです。
 9月17日チリ地震からたったの約140日程度でこれですか。
 確かに昨年は5月頃をピークに日本では火山噴火が多発して5月には深発地震ですが大地震もありました。
 その後、 約4ヶ月~5ヶ月で9月17日のチリ地震となったわけですから、火山噴火と合わせると理解できなくも有りません。
 今年はどうなるのでしょうか。
 
 
 

自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - 台湾南部地震

2016-02-08 20:05:28 | 地震 津波
 台湾南部地震はかなりの被害が出ているようです。
 犠牲になられた方々にはお悔やみ申し上げます。

 台湾は地震が比較的多く現地でも以前に大きめの地震はあったそうですが、今回はマンションの倒壊等、ビルやマンションで倒壊、或いは傾いたものの映像が見られます。
 倒壊だけで数棟だとの話があり、更に傾いたものがどれだけあるのかがまだ把握できない為、どのうような原因でこのようになってしまったのかについては、まだ分析にもとりかかっていません。
 ただ、今回の地震波について、次の様な証言があるようなのです。

引用開始(一部抜粋)

http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%80%90%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E5%8D%97%E9%83%A8%E5%9C%B0%E9%9C%87%E3%80%91%E6%BC%82%E3%81%86%E3%82%AC%E3%82%B9%E8%87%AD%E3%80%81%E8%88%9E%E3%81%86%E7%A0%82%E3%81%BC%E3%81%93%E3%82%8A-%E5%80%92%E5%A3%8A%E3%81%AE%E4%BD%8F%E5%AE%85%E3%80%8C%E6%AC%A0%E9%99%A5%E5%BB%BA%E7%AF%89%E3%80%8D%E3%81%AE%E6%8C%87%E6%91%98%E3%82%82/ar-BBpbXo0
 近くに住む女性(70)は「夜中に突然の揺れで目を覚まし、慌てて外に出ると道路から水が噴き出していた。99年の地震は横揺れが長く続いたが、今回は縦揺れが数秒間。怖かった」と語った。

http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E5%9C%B0%E9%9C%87%E6%98%A5%E7%AF%80%E7%9B%B4%E5%89%8D%E3%81%AE%E6%83%A8%E4%BA%8B-%E5%AF%92%E6%B3%A2%E3%80%81%E4%B8%80%E5%88%BB%E3%82%92%E4%BA%89%E3%81%86/ar-BBpcc8m
 近所に住む女性は「最初は横揺れが続き、その後上下に振れた。10秒以上は揺れた」と話す。だが、周辺の建物は倒壊しておらず、近所の住民は「建材に問題があるんじゃないだろうか」と口々に疑問を口にした。

引用終了

 縦波が来たような点が、以前と異なるようです。

 施工不良がどうもあるらしいとの話が多いのですが、これは犠牲者が最も多かったマンションの話であって、他の倒壊した建物についてはまだ情報を掴めていません。

 倒壊や傾きの原因は今後明らかになって行くのでしょうが、少なくとも言える事は、大規模建物であると、崩れるように倒壊した場合の救助は困難を極める、と言う事ではないでしょうか。
 何しろどれだけの余震がいつ襲って来るのかわからない以上、倒壊した建物の隙間に救助隊員を入らせるにも命がけ、余震で崩れかけた所が更に崩れる危険は大きく、二次災害にもなるため、どこで線引きするか、と言う事になって来ると思われます。
 以前に当ブログで、戸建て住宅の耐震対策を記事にしましたが、戸建て住宅に限らず、小規模低層建物で、軽量屋根であれば、倒壊する危険はかなり少ないようにするのは比較的容易なのと、もう一つは仮に倒壊した場合にも上から載るものが軽い(そのためにも上部階には重いものを置かないことも大事なのですが)為、下敷きになっても重量屋根の場合より致命傷にはなりにくい、或いは救助する側も安全に簡単に倒壊したものを除去して下の人を救う事ができるケースは、比較的に多いかと思われます。
 極端に言えば、何人かでロープなどを使って持ち上げてでも倒壊した建物の一部を除去でき、木材や金属屋根も鋸等で切って救助もできる事も比較的多いわけです。