武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

きんぴらの巻

2009-04-13 22:32:59 | Weblog
毎日新聞夕刊(東京都内版)2006年4月25日(火)掲載のえ

きんぴらを小さな小鉢に盛った。ごぼうがちょっと烈しい?

女優の大山のぶ代さんは、アニメドラえもんの声で大人気の方。あのドラえもんのキャラクターを浮かべれば、「のびたく~ん!」の声が浮かぶ。東京・恵比寿で大家族に生まれた大山さんは、江戸時代生まれのひいおじいちゃんとおばあちゃん、明治生まれのおじいちゃん、おばあちゃん、父と母、父の弟つまりおじちゃんたちが4人、お手伝いのお姉ちゃんが1人、と兄と私という大所帯。二つのちゃぶだいの真中にどんと山盛りのきんぴらごぼう。ごぼうを切る音が聞こえると、包丁の音で「きんぴらごぼう」と解ったそうです。その音はお台所の音楽と語ります。

ヒロク二さんは、料理はしないのでいつも何から料理が出来ているか解らない人である。きんぴらごぼうは、ごぼうで作るというのもよく解っていなかった。まず、黒い土の付いたごぼうの表面をこそぐと白いごぼうの肌が見える。まず、それで「ほぉう。」とか「面白いねぇ。」とか云うの。ボールに水を張って、ごぼうのささがきをすると、「大変だねぇ。」とか云うの。わたしは、「ごぼうは、灰汁があるから水を張ったところに入れて灰汁を抜かなければいけないのよ。」と言ったら、そしたら「フェ~!」て。「ところで、サホリ、ごぼうは花なんか咲かないの?」と聞く。「えっ、そんなん知らない。」と言うと、「調べてくれ。」と怒っている。こうなったら、わたしは、ヒロク二さんの奴隷状態で言われるがまま。ごぼうの花を描いたりしている横で、電話が鳴った。編集員の方から「どうですか?」の電話だ。電話を取るや「鈴木さん、ごぼうの花なんか描いてるのだけど、やっぱりきんぴらごぼうを描かなくっちゃだめだよね。」と大声でいい、すぐに電話を代わった。「分かった、鈴木。」と言って電話を切るやいな、きんぴらごぼうを描き始めた。ホッとしてへなへなとなり、如何して、妻が同じ事を言っても聞かないのに、他の人がいうことは素直に聞くのだろう。いつも思うけど不思議。

きんぴらごぼうは、いつも家でささがきにします。大変だけど。


コメント
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