武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

たけのこご飯

2009-04-14 21:08:05 | Weblog
毎日新聞夕刊(東京都内版)2007年5月1日(火)掲載のえ

右に浮かぶほんわりしたのが、たけのこご飯。ちょっと沈黙。

小説家の林真理子さんの思い出は、父が「うち食らった」というたけのこご飯。両親は戦争中、中国にいて、わけあって昭和28年に父は引き揚げてきたと。その引き揚げてきた時に、どんぶりに3杯食べて、父がお腹をこわしたのが「たけのこご飯」。そのことを指して、抑制のきかない人間の象徴として、家族からことあるごとに父の非難の材料に。しかし、そのお父様の背後にある悲哀と人柄を感じさせる林真理子さんの語り口から、娘から父へのあたたかい眼差しを感じます。


ヒロク二さんは、「たけのこご飯」も「たけのこ」もどちらも選ばず、両方描いてしまったようだ。この食べ物の絵というのは、ヒロク二さんにとっては、風景画としての食べ物という考えがあり、自分の中で面白いなというテンションが出来上がらないとだめで、いつも自分の中で面白さを問うている。ヒロク二さんは改めてこの絵を見て、「ムチャクチャやね。オレ、ドーニカシテタンジャねぇ。バラバラになっとんねぇ。オレにも理解できないねぇ。」と言って、頭を掻いてました。無難でつまらない絵を描くことが一番嫌いである。

サホリさんの余談
今、たけのこは旬ですよね。季節とぴったり合わさって、「たけのこご飯」の絵を描くことになりました。たけのこは、水煮ではなく、皮がついているものを買いました。丸ごとのたけのこは、アク抜きしてから使います。これは、働いている主婦にとっては結構大変なのですね。働く女性で優秀な仕事をされている方から、「たけのこは、貰わないようにしています。」と云う話を伺い、とても忙しいのだと思いました。わたしが、初めて専業主婦というものを体験して思ったのは、家にずっといるという事も大変なんだという事です。主人は家で仕事をしているので、家にいて身の回りの事ばっかりしていると、これって定年退職の生活と疑ったものです。最初は、暇だったのですが、いろいろ料理の開発や創意工夫するうちに、芋づる式に発見がすることが多くなり楽しくなって来たのです。働く主婦が専業主婦を暇人とみたりするのはいけない。どちらの主婦も一生懸命すると面白味が出てくるという事に気がついた。家にいて時間にゆとりがあれば、料理でもたくさん目に作ってちょっとお裾分けをしたり、少し喜ばれることを考えるのも面白い。働いて家事をしている人はゆとりはない。その代わり、「専業主婦の人のことを暇を持て余していい身分と思わないこと」である。いろいろな人の言い分や、わたしの体験を通して思いました。わたしが作ったたけのこご飯も、少しどこかへ貰われて行きました。

コメント
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