武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

麦飯カレーの巻

2009-04-26 15:26:24 | Weblog
毎日新聞夕刊(東京都内版)2007年7月31日(火)掲載のえ

藤原章三記者からのFAX。
異能の外交官、佐藤勝さんの房でのカレーライス。
麦飯カレーライスと聞くだけで、スッパクてカライ。
赤、黄を辛子になるまで、
塗りこめろ!という具合で、
ヒトは宙を飛んでしまいました。
カレーの上空・中をトブ。
のちに我らが、鈴木琢磨記者と「情報力」を刊行したヒトでス。                    武内ヒロク二

外務省職員であり、作家の佐藤勝さんの思い出は、東京拘置所で一番人気のあるカレーライス。ご飯は3割が麦。カレーの汁はさらさらだけど、だしがとれて味があり、結構辛いカレーで横須賀カレーに似ていて、拘置所のは高級ホテルのより美味しかったと。独房でカレーを食べていると、同じものを食べてる人達が外にいるんだと思えて、外とつながっている実感が大切だと思ったそうです。

拘置所のカレーというのは、どんなカレー何だろうと思い想像してみた。学生時代の学食や、某病院に入院したときのカレー、とにかく多量に配膳されるカレーのことを考えていた。ヒロク二さんは、わたしに拘置所の電話番号を調べさせ、カレーのことを電話で伺ったのです。「拘置所のカレーライスのことをおしえて欲しいんですけども。どんな形状してるのですか?」とのっけからこう言うので、事務員の方が慌てられてよく分からん電話だと思ったのか、ヒロク二さんは何度も同じことを聞いていた。「形状」という言葉を、ヒロク二さんはゴミ箱にも使う人なのだ。四角いゴミ箱だと「この面のマッスがどうのこうの」となる。横で聞いているわたしは、「ジャガイモの大きさは?」「肉は?」と言って具体的なことに躍起になっていたが、決定的なことをヒロク二さんに言った。「見たことない」って。配膳に関わってないので知らないんだって。
 こうなったらと思い、ボンカレーを買ってきて、ジャガイモやニンジン、玉ねぎを炒めて茹で、ボンカレーにカレー粉を足し、さらさら汁にするために水をたし、野菜とルーを混ぜ合わせて、麦が3割のご飯にカレーをかけた。麦は浮くので炊き上がったご飯の上は麦。押し麦だったので結構いけました。そう、ご飯より、カレーの味の方が怖かった。

コメント
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