日活の映画スターと言われていた頃の渡哲也については、ほとんど知らない。後付けで鈴木清順監督の『東京流れ者』(66)を見たぐらいだ。
彼をはっきりと認知したのは、途中降板した大河ドラマ「勝海舟」(74)を除けば、「大都会」シリーズ(76~79)の黒岩と、それを発展させたような「西部警察」シリーズ(79~84)の大門だろう。だが、この時期は石原プロの経営を安定させるためにテレビ出演を続け、その結果、『事件』や『皇帝のいない八月』(78)は弟の渡瀬恒彦が演じ、演技派としての基礎を固めた、という噂を聞いたことがある。真偽のほどは分からないが…。その渡瀬もすでに亡い。俳優としては、どちらが幸せだったのだろうか、などと思ってしまう。
そのほか、ちょっと毛色の変わった「浮浪雲」(78)、大河ドラマ「秀吉」(96)の織田信長が印象に残っている。
渡哲也さん10日に死去。78歳 日活アクション映画、「西部警察」などで活躍
https://tvfan.kyodo.co.jp/news/topics/1237820
テーマ曲がかっこよかった「大都会PARTⅡ」
https://www.youtube.com/watch?v=zXb-GkTNbGs
大ヒットした「くちなしの花」よりも、「大都会PARTⅡ」のエンディングに流れる「ひとり」の方が好きだった。
https://www.youtube.com/watch?v=WeWMMzC5c2A