田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『アパッチの怒り』

2020-08-28 09:05:54 | 映画いろいろ

 今日の「BSシネマ」は、未見のダグラス・サーク監督作『アパッチの怒り』(54)。知人から、モアブでオールロケされ、ソフト化されていない、という貴重な情報を得た。

 米軍と講和条約を結んだチリカワ・アパッチの族長コチーズの息子ターザ(ロック・ハドソン)は、白人との共存を望んだ父の遺志を受け継ぐが、白人を憎む弟や、好戦派のジェロニモ一味と対立していく…という物語らしい。ハドソンは『ウィンチェスター銃'73』(50)でもインディアンを演じていた。

 コチーズの名を聞いて思い出すのは、デルマー・デイビス監督、ジェームズ・スチュワート主演の『折れた矢』(50)で、ジェフ・チャンドラーが演じたもの。

 同作は、インディアンの視点から平和を求める彼らの姿を描いた、製作当時としては画期的な西部劇だった。するとこの映画は、その後日談的なものになるのか。『折れた矢』は20世紀フォックスの製作で、この映画はユニバーサルだから、直接的なつながりはないのかもしれないが…。(何とこの映画で、ほんの少し出るコチーズを演じていたのはチャンドラーだった!)

 ドイツからの亡命監督のサークは、どこぞの大学の先生が盛んに持ち上げて、今や彼らの一派によって巨匠扱いされているが、これってどうなんだろう、といつも違和感を覚える。

  リアルタイムでサークの映画を見てきた我が師匠・長谷川正が「あいつらは歴史を捻じ曲げて語っている。サークは決して巨匠じゃないよ」と嘆いていたことを思い出す。

『折れた矢』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7acd6b7c0a34ff48fbfe1bc5777caa26

 

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『続・夕陽のガンマン』

2020-08-28 06:34:53 | 映画いろいろ

『続・夕陽のガンマン』(2005.11.2.)(1973.10.7.日曜洋画劇場)

「善玉、悪玉、卑劣漢」

 この映画を見るのは、大昔の中学生時代以来だから、細部は驚くほど忘れていたが、セルジオ・レオーネらしい、だらだらとした流れの中で、クリント・イーストウッドとイーライ・ウォラックが、まるでゲームをするかのように、金の在り処を探していくのは覚えていた。

 3時間の超大作だが、昔のテレビでは大幅にカットして放送していた記憶がある。ところが、そのカット版の方がテンポがよくて締まった感じがするのだから皮肉なものだ。エンニオ・モリコーネの、例の「アーアーアー」も久々に聞いた。

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