


10月はハロウィンにちなんで
仕事に関係する「不思議な世界」をとりあげてます。

※フェイスブックに公開したノート記事を再編集してお届けします。
■建物の概観から
昔、中学校の校長をしていた父親が家で
「学校は、建物のカタチが大切なんだ」と話をしていた記憶があります。
詳しい意味がわからずに、そのときは単純に
「父親は美術教師出身なので、たぶん建物のカタチが美術的に興味があるんだろう」
と理解していました。
それから30年以上たって、たまたま読んだ本に
アメリカのヴァージニア大学のことが紹介されていて、その中に「父親の会話の意味」が載っていたので、なんとも不思議なシンクロだなと思いました。
■ヴァージニア大学の創立者トーマス・ジェファーソン
※※※
1810年にジェファーソンは大学の計画を提案し、完成したのは1826年であった。
ジェファーソンは、大学をアカデミック・ヴィレッジと呼んでいる。それは「大学とは学生と教授陣が共同で一緒に学ぶ場である」という考えを意味する言葉である。
ジェファーソンは建築こそ人間を教育する最大のものであり、指導者たる人物はすぐれた建築とは何かを知らなければならないと考えていたのだという。
※※※
内田青蔵「学び舎拝見」河出書房新社2007年から
この解説を読んで
父親が言っていた「学校は建物のカタチが大切」という言葉が、
ただの美術科教師の感想的な発言ではなく
「校長という指導者としての教育的な考え方」
から来た発言だということがわかりました。
■建物が語りかける
学校の校舎や教室というのは「教育環境」として大切なものなので
「会社の研修室のような無機質な空間」
「オフィスビルのような場所」
では本来、教育環境としては成り立たないのかもしれません。
デザインの品格や味わいという
「視覚的・感覚的な要素」
がいかに学校の建物では重要であるか?
インターネットで学習できる時代といっても
「建築が存在する実際の学びの空間」に勝るものはないかもしれません。
人間は“生き物”ですから
バーチャル空間だけでは本能的に耐えられない部分があるのでしょう。
■外見と中身もバランス
学校建築の話題になりましたが
「企業」にもすこし当てはまる部分があるように思います。
主に“内勤のオフィス環境”ということになりますが
・明るく清潔な環境にあるか?
というのもポイントですね。
仕事の現場というのはどうしてもギスギスしたり
殺伐とした雰囲気になりやすいんです。
環境的にホッとできる職場のスペースがあるかどうか
というのは実際に企業訪問しないとわからない。
“現実を目で見て確かめなきゃ”
ということは、いろんな意味で大切ですね。

★★ハロウィン的なフレーズ★★
幽霊の正体見たり枯れ尾花
会社の正体見たり職場から
ではまたね。

