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就活本対決◆「ぼくらの就活戦記」VS「35歳までに読むキャリアの教科書」

2010-10-25 20:25:23 | 日記
こんにちは
読書の秋ですね。

私の琴線に触れた本の中から今日の
就活ポインターをはじめたいと思います。

最初の本の著者は1968年で私と同年生まれです。


◆理想の人生から仕事を考えよう


※※※※※※※※

どの業種、どの企業を選ぶかで、当然ながら、その後の生き方も変わってくる。
ぜひ就職活動をはじめるにあたって、大きな視点-人生における「幸せ」や「生きがい」といった抽象的な問いから考えてみてほしい。

・・

何をしているときに充実感を感じるか、何が自分にとって幸せか、自分がそこで仕事することが幸せなのかー。大きな視点で自分の人生を俯瞰してから、具体的な仕事や業種に落としこんでいき、志望先を選ぶ。

・・

「自分の人生を深く考えるところから、すべては始まる」と思って臨めば、よりよい就職活動が展開できるはずだ。


※※※※※※※※

森健「ぼくらの就活戦記ー難関企業内定者40人の証言」文春新書2010年より


◆ストレートな姿勢こそ


一流大学の学生でも全然内定が取れず、
逆に内定を複数確保できた学生が必ずしも学歴によらない、

という就活のリアルを
内定した先輩たちの証言から丹念につづった本です。


その結果として浮き彫りになった事実が
著者の森健さんの「まとめの言葉」のようです。


そうですね。
うすっぺらで小手先の就活対策ではどうにもならない。


ストレートで真摯な理想の追求が大切なのだろう
という意見に私も共感するものです。


◆5年後、10年後の検証も


さて、この本に登場する就職内定者が今後
どのようにキャリアを形成し、どのような人生を歩むのか
にも興味があります。

5年後、10年後の後追い調査でまた
続編を書いてもらいたいものです。


効果検証というものも必要ですよね。


ということで、多少リアルな話も紹介しましょう。



◆キャリアの入口を大切に

※※※※※※※※

商品企画をやりたい、などと言うと、「まずはスーパーの販売現場でお客さんの声を聞いて、営業の現場経験を積んでから、希望と適性によっては異動できます」というのが常套句。(中略)

これは人事部の「方便」なのだ。新卒は何も知らないから、人事は「騙せる」と思っている。だが、同期と給料は変わらなくても、目に見えない人材の市場価値は、1年目から配属先によって急激に開いていく。

国際部門での3年の経験を積んだ本社の新人と、地方で地場スーパーを相手に売り場の提案や商談を3年やっていた新人とでは、人材の希少性が違うし、身につく能力レベルも格段に違ってくるのは当然だろう。

※※※※※※※※

渡邉正裕 「35歳までに読むキャリアの教科書」 ちくま新書2010年
第六章 望む仕事内容に就くには より


この本の著者は1972年生まれなので、森健さんや私より4つ下です。
就職氷河期で苦労された世代でもあります。


私の立場から、バブル期入社世代のポジティブな理想主義だけ紹介しても意見が片手落ちだろうと思い、就職氷河期世代の視点も紹介させていただきました

職種選択によって違いが生じるということも一つの真実なのだろうと思います。


世代体験の違う著者による、両方の就活本をベースに
学生の皆さんは「自分の進路」について意見をまとめてみるのも
読書の秋の醍醐味だと思います。



ということで。

ではまた



エントリーシートにスリーサイズ?◆設問の問題事例◆ホントにあるよ!

2010-10-24 09:01:43 | 日記
こんにちは。

もう大学3年生向けにいろいろな説明会が
始まっていますね。

応募企業のエントリーシート記入項目を
全部書かなきゃいけないのか?
という場合に少し注意しよう。


昨日は女子学生向けの内容を書いたので
その続きでもあります。


◆エントリーシートにスリーサイズ・血液型・星座?


※※※※※※

この事業所では、エントリーシート(インターネット上の応募用入力画面)において
「スリーサイズ」「血液型・生年月日による星座」の記入欄を設定していました。

女性の「スリーサイズ」を把握することはセクシャルハラスメントにもかかわる差別的評価につながります。制服のサイズを把握する必要があるというのであれば、採用内定後において、希望する既製服サイズを申告させれば足ります。

※※※※※※

厚生労働省 「公正な採用選考をめざして」平成22年度版
問題事例ー2(P21)より


つまり、本当にあった問題事例として報告されています。

本当にあるのだからびっくりします


◆採用選考時に配慮すべき事項から


「採用選考時に配慮すべき事項」という項目が厚生労働省から示されています。

【本人に責任のない事項の把握】
・本籍・出生地
・家族
・住宅状況
・生活環境・家庭環境
【本来自由であるべき事項の把握】
・宗教
・支持政党
・人生観・生活信条など
・尊敬する人物
・思想
・労働組合・学生運動など社会運動
・購読新聞・雑誌・愛読書など
【採用選考の方法】
・身元調査
・全国高等学校統一応募用紙・JIS規格の履歴書に基づかない事項を含んだ応募書類
・合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断

※詳細は厚生労働省のホームページを参照・確認ください。


このブログは企業の採用担当者の人もご覧になってますから
知識として再確認しておかれるのもいいですよね。


現実の企業採用の現場では、大手企業であっても
【設問に問題あるエントリーシート】は時々あります。

ただし応募者側から指摘するわけにもいかず
下手に指摘してしまうとその企業への
応募ができなくなることも考えられます。


◆ルールを守っているエントリーシートの会社を捜そう


厚生労働省の指針をきちんと守っている会社なのかどうかを
エントリーシートの設問項目から判断して


書きたくないことを書かせるエントリーシートの会社
には最初から応募を見合わせることもいいと思います。

採用ルールを守っていない会社がどんな会社なのかは
もう想像できますよね。
コンプライアンス意識が薄い会社です。
あまりオススメできません。


長い目でみて、誠実でない会社にキャリア経歴を預けることは
私はオススメできないのです。結婚になぞらえたら

『誠実な人と一緒になりたいのかどうか』です


休日出勤のブログです
ではまた


神だのみの受験と就活◆女子の苦しさ◆月経周期 ピルで調節

2010-10-23 20:17:11 | 日記

私が手に持っているのは
リラックマの刺繍が入った
御守りです。

受験を始め、いろいろな折に
御守りで神だのみをするのは
日本人の習性なのかもしれません。


今日の読売新聞で目にした記事が
印象的だったので書いてみます。


◆受験日に月経が来ない工夫


※※※※

女子生徒にとって、受験日と月経が重なるのは痛手になる。
当日、トイレに行く回数が増えるし、月経痛も悩ましく、試験に集中できなくなるおそれもある。

日本家族計画クリニック(東京・市ヶ谷)には毎年11月に入ると、月経痛で悩む近隣の女子高校生を中心に受験生が訪れる。本番と月経が重ならないよう、低容量ピルで月経日をずらすためだ。

※※※※
読売新聞 2010年10月23日付 健康プラス~受験に備えて~より


女性の月経をずらすことは
神だのみでも難しいようですね。


私は男性ですので、こうした女性特有の生理に関する理解は
残念ながら十分にできていません。
この記事に釘付けになったのは、少しでも理解を
しておきたいと思ったからです。


◆就活のスケジュールから考えてみる


私を含めて世間の男性は、まさか女子高校生が
月経周期と大学受験日をずらすための苦労をしていることに
気がつきません。


受験であれば試験日は把握できるのですが
このことを大学生の就活で考えてみるとまた
難しい問題が出てくるように思います。


企業説明会や面接は大学受験のようなスケジュール調整を
していくのが難しいものです。

自分の体調のペースとどう重なるのかということは
「神のみぞ知る」という状況になりますよね。


◆男性社会の判断から


大手企業の面接官はどうしても男性が多くなります。

そこから、女子学生が月経痛と重なる日に面接日が設定され
そこでもし

この学生は「表情がさえない」
などという男性面接官が一方的に偏った判断から

「お祈り通知(不採用通知のこと)」
が出されることがあると・・


もう悔しい!としか言いようがありませんよね。



◆女性の多い会社、女性に配慮した会社に


こういうことを考えていくと

女子学生が就職活動で接する会社の大半は
やはりまだ男性社会なのであるといえましょう。


女子学生の場合には
女性が多く活躍し、そういう女性に配慮した会社というのを
しっかり下調べしておくことが望ましいのですよね。


がんばってリサーチしてみよう


女性が本当に安心して働ける環境を見つけられますよう
男性の私はただ
「御守り」をもって、神だのみすることしかできません。



秋の夜に
では

◆話せばわかる、あなたの就活◆Speak,That I May See Thee.

2010-10-22 21:07:22 | 日記
こんばんは
勉強の秋の週末です。

言葉をしっかり勉強しましょう
というニュアンスを交えて書いてみますね。


◆言葉でわかること

Speak,That I May See Thee.
シェークスピアと同時代の
詩人Ben Jonson(1572 - 1637)の言葉です。


※※※※

ベン・ジョンソンの言葉を作家のジョン・ブルックスは現代アメリカ語にこう訳している。

話すことは、生活環境と社会的地位を絶えず繰り返し他人に対して公表することである。言葉こそがもっともよくその人を表現する。

『話してごらんなさい、あなたの階級がわかるから』
※※※※

ポール・ファッセル 「階級(クラス)」
板坂 元訳 知恵の森文庫 1997年 より


話し言葉、日常使う言葉によって階級(クラス)が分かる
という事が欧米では昔から言われてきました。


使う言葉こそがその人のすべてを表すということなのでしょう



◆ヴォキャブラリーの数こそ


※※※※※※

アメリカではヴォキャブラリーが重要になってくる。(中略)ノーマン・ルイスという人物が書いたヴォキャブラリー・ビルディングの本が一番普及していると思うが、そこには次のような趣旨のことが書いてある。

社員と課長はどこが違う。課長のほうがたくさん単語を知っている。

課長と部長が一番、どこが違うか。
部長のほうがたくさんの単語を知っている。

部長と重役はどこが違うか。
重役のほうがたくさんの単語を知っている。

重役と社長はどこが違うか。
社長のほうがたくさんの単語をよく知っている。

その場合、社長が学校教育を受けているかどうかはほとんど関係ない。
ヴォキャブラリーで社会的地位がわかる。

※※※※※※※※※

渡部昇一「講談 英語の歴史」PHP新書2001年より


ここで言う
「たくさんの単語」ということを
私の表現で理解して説明すると、こうなります。


大学生と社会人はどこが違うか。
社会人のほうが
たくさんの言葉の表現を使うことができる。

社会人になると
必要な敬語表現を覚えて、微妙な言い回しができるようになります。


◆言葉をたくさん覚えよう


言葉の数を増やして、表現できる文章や言い回しを
できるだけ覚えるようにするのが
就活のヴォキャブラリーでもあります


【学生の言葉・単語レベル】
・私は会社に入って、一生懸命に学んで、がんばります。

【社会人の言葉・単語レベル】
・私は御社に入社し、自己研鑽を積むことで、御社に貢献したいと思います。


そしてまた社会人が課長・部長・社長・・と
出世していけば、そこでまた必要な【言葉】を覚えなければなりません。


【課長の言葉:チームリーダーとして】

課の売上げ予算を
課員で力をあわせて目標達成しよう!

【部長の言葉:マネージャーとして】

組織目標達成に向けて
マネジメント能力の育成を、各課で競争させよう。


【社長の言葉:プレジデントとして】

(想像してみましょう)



◆言葉を覚えて、言葉を増やす


いろいろな意味で、言葉こそ重要で大切です。
表現力をつける、必要な言い回しを覚える、文章力を鍛える。
こういう訓練のベースになってくるのは


読書や作文、論文、思考する努力なのでしょう。
もう勉強するしかありません。
勉強の秋ですもの


それでは今週も
よい週末をね

大英帝国が担保◆ディズレイリの決断◆ただの島国か、世界制覇か。

2010-10-21 21:05:14 | 日記
昨日、卒論の相談対応をした学生さんは
「イギリス史」がテーマでした。
そこからインスパイアで書いてみます。


イギリス近代史にでてくる政治家で
ディズレイリほど大胆な男はいません。


まずは引用から


◆その担保は『大英帝国』!


※※※※※※※※※

1875年、ロスチャイルド家に食事に招かれていたディズレイリは、エジプトの副王がスエズ運河の売却をフランスに打診したが、フランス側の返事がまだだとの情報を聞きつける。

ディズレイリは絶好のチャンスとばかりに即座に買収を決め、閣議を開いてこれを決定した。総額は400万ポンドである。


ところがこのとき、議会は休会中でその承認が得られない。困ったディズレイリはロスチャイルドに緊急融資を打診し、承認を得た。

ちなみにそのときの担保は「大英帝国」と、ディズレイリは答えたという。

※※※※※※※※※
小林章夫 「イギリス名宰相物語」講談社現代新書 1999年より


ディズレイリはヴィクトリア女王時代の首相でした。

大英帝国を担保にして買収したスエズ運河こそ、アフリカ南端を迂回せずにインド洋を押えられる植民地政策上の重要ポイントであり、イギリスの覇権を磐石にしたのです。

つまり「国」を担保にして「世界」を買ったのだ、ともいえますよね。



◆大きなチャンスを掴んだ情報源


ディズレイリに買収を決断させた情報は、ロスチャイルド家の食事の席からでした。

ロスチャイルド家とディズレイリの個人的な交友が
一次情報のチャンスを呼び込みました。


今週火曜日のブログでテーマにした「情報の出所に注意」
ということに関連して考えてみると

ロスチャイルド家並みの信頼すべき情報源を持つことも
時には必要なのかもしれません。


◆日頃の付き合い


「食事に招かれる間柄」というのは
「信頼関係がある間柄」ということでもあります。


家族や親戚と違う、まったくの他人同士で
「信頼関係」を構築するのはとても時間がかかるものです。


時間もかかれば手間もかかる。時にはムダな事も多く発生します。
それだけの努力をしても、なお信頼関係は家族や親戚を
超えるものではありません。


それで他人との付き合いというのは

・「信頼関係」を結ぶ必要がある人と
・「信頼関係」を結ばずに、他人として接する人

を判断して選り分けることも現実的な手段なのかもしれません。



◆ただの島国で終わるか、世界の覇者となるか。


「誰からも嫌われないようにしたい」
といってすべての関係をまともに
維持しようとすると、結局は人も国も

ただの小さな島国

で終わってしまうようです。


就職活動でも、仕事でも、人間関係でも、国際政治でも


ただの島国で終わるか
世界の覇者になるのか

できるだけスケールの大きな理想を持っていきたいと
思いませんか★


ではまた