ケイコフは白い骨になって戻ってきた。さっきまで顔として存在していたものが跡形もなく消えて真っ白い骨として目の前にきた。ナンか不思議。病気の人は悪いところの骨に色がつくと言うけれどあれはウソだね。ケイコフはピカピカの白だった。分かっているけど存在ってその人の顔にあるんだなとあらためて思った。顔は大事にしなくてはね。今からでも遅くないから。忘れないうちにとケイコフのラフスケッチを描いた。写真なんて昔のものしかないし遺影は借りられなかったしさてどうしたものかと思っていたらマーチンとこのHDに残っていたわりと最近の写真を貸してくれた。倒れる2年くらい前なのかな。写真と自分のイメージでラフスケッチを仕上げていく。僕が見たケイコフだ。マーチンが見ればまた違うかもしれない。それでもスケッチに話しかける。顔がない骨なんてあんまり思いが伝わらないから絵に描くよと。
描いてるうちに気が付いた。普段はあまり似てるとは思っていなかったけどケイコフを描いているのかマーチンを描いているのか分からなくなっていた。姉妹って似てるもんなんだね。
描いてるうちに気が付いた。普段はあまり似てるとは思っていなかったけどケイコフを描いているのかマーチンを描いているのか分からなくなっていた。姉妹って似てるもんなんだね。