フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

突然昨日

2013-11-28 08:25:09 | Weblog
去年の昨日、午後11時57分忘年会の二次会が終りカラオケ店を出た路上でケイコフが倒れた。心肺停止。意識不明。救急車にて搬送。11月28日午前1時半過ぎに一報届く。午前4時半ケイコフの搬送先の病院に着。そんなことが突然昨日午後11過ぎに思い出された。まるでケイコフが思い出してくれというように。僕らは泊りがけで病院に詰めていた。11月30日の朝4時ごろ病室の待合で書いた詩が残っている。

    ジャム
畑にジャムとパンを持って行きました
お昼に小屋の縁側にすわって
ジャムをたっぷりとつけたパンを食べました
もうこのジャムは食べられないからと
あなたの作った最後のジャムを味わいました
このとろみは習っとくべきだったと空を見上げて
思いました
ひとは瀕死の人をみると何故過去形で語るのでしょうか
まだ生きているのにと苦笑いです
ぼくらが望むことは
治療がすべてではなく希望がすべてなのです
どうか元通りのあなたに戻れますように
どうかまたこのジャムが作れるようになれますようにと
畑を歩きながら祈ってました
パンとジャムのようなきょうだいだから
まだまだお別れするわけにはいきません。

ケイコフの人生ではきっと倒れた日が命日だったんでしょうね。だからこの日を思い出してくれとでも言うように突然あらわれたのかな。昨日僕はこの日が倒れた日と気づかないまま坊主が高い料金を取って作ったケイコフの戒名が気に入らないからケイコフの戒名を作って祀った。そういえばこの日いろいろなことをしているケイコフのために。これは単なる偶然ではないな・・・という気がする。
コメント
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