フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

フィガロが死んだ

2016-08-21 20:00:54 | Weblog

縦走から帰ってきたらハマダのおばちゃんの娘さんから連絡。「フィガロが死んだ」って。このところよくハマダさんちへ行ってたんだがまさかそこで死ぬとは思ってなかった。猫のフィガロはね、ハマダさんちから1カ月近くウチに通って僕が根負けして家に入れた猫なんだ。性格はおとなしくて優しい猫だったけどこう思ったらやり遂げるというかなかなかの猫だった。何歳になるのかな。17歳とも聞いているが確かなことは分からない。生来のひ弱で病院通いもしょっちゅうだった。最近は体は弱っていたが元気は元気だったんだけど暑さにやられたのかな。みんなにお別れを言って山に行く僕に「気を付けて」と言ってくれたのが最後だったのかな。それからハマダさんちに行って倒れたらしい。もう家に帰る力は残ってなかったんだ。「愛する者はすべて去っていく」。そんな孤独な老人にそろそろ僕もなっていくのかとフィガロを思いながらそう思った。もう帰ってこない、もう二度と会えないフィガロ。僕にはとってもいい猫だった。

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