今日から師走。サラリーマン時代「賞与とかけてなんと解く 嬉しいと解く その心は家内が笑顔の日」と笑わせた仲間がいた。賞与と縁遠くなって久しい。給料とは別に出るから嬉しいのだが、振込みになって亭主の威厳が下がった。賞与はボーナスともいうが、定年まで会社は賞与の2文字だった。
もうひとつ楽しみがあった。年末調整の還付金。特別減税の20%が施行されたころのそれの楽しみは記憶している。還付金は賞与の後だけに無条件で懐に入れられる人も多かった。そんな人は妻は知らないと言いながら、妻が許していることを知らなかったのだ。
12月は師走のほかに極月(ごくげつ)も使われるそうだ。
師走は歳末の慌しい感じを込めて、極月は1年の最後の月という感慨に基づいた使いかたをする。動と静の表し方が面白い。
今日から値上がりする品も数々。これから値上がりする品々も多くなる。28年ぶりの値上げの製品もある。驚きだが頑張りと努力の限界を越えたのだろう。値上げの大きな原因の1つに投機によることが指摘されている。値上げの原因がこんな理由では釈然としない。
どんぐりの実を粉にして練る、それを丸めて火で焼いて食べる。口にした子の「まずい」という顔が映っていた。戦後に見たようであり経験したような光景だった。エンゲル係数が高くなればそんな事も現実に、目覚めの悪い起きがけの夢だった。
何気なく入った細道にどんぐりが落ちていた。数個拾った。冷たいアスファルトにちょっぴり世相を感じた。
(写真:細道の枯葉とどんぐりは少し寂しそう )