
ある女性企業家が「企業家の夢は『針小棒大』であれ」と発足のとき受けた支援者の助言を守っているという。目先のことだけでに気を配ってばかりでは、その発展も成長も期待できないことは誰にもわかる。しかし、大風呂敷を広げるばかりではこれまた同じことだ。
この企業家は「夢は大きく描きながら歩は着実に歩む」ということを実践しているという。幾度も耳にしたり指導も受けたことで目新しさはなかった。が、この企業は着実に成長しているという。その歩の進め方に秘めた策があるのだろう。
針小棒大、「針のように小さいことを棒のように大きく言う意味から、小さい事柄を大げさに誇張して言いたてること」または「そのさま」と辞書にはある。たしかに「何でも針小棒大に書く」「自分の苦労を針小棒大に話す」などいい意味にはとられない4文字だ。
各企業経営者の年頭挨拶が報道されている。企業独自の観点から今年、そして将来への飛躍を語られている。大方は夢を感じさせるもので頼もしい。現実は就活という暗い言葉が企業の周囲を回っている。年頭挨拶が就活中の学生に夢を描かせるよう、歩を進めてほしい。
(写真:大きく根を張れと教えてくれる楠)