例年になく野生の動物と人との接触が多かった。人からいわせれば「迷惑な生き物」、動物からいわせれは「餌がないから」ということだろうか。山林は人手が入らず、あるいは開発にもまれ野生動物の居場所が減る。
山裾が畑や人家にせり出し動物と畑作物や住居との距離が接近した。山裾の人が減るこが拍車をかけた。1昨年は山が豊かで餌が豊富で個体数が増えた。昨年の異常といわれた気候で餌になる木の実などが減った。野生動物出現の多さを「経験から」と言いながらこんな話を農家の人から聞いた。
市街地少し離れたパソコン講座の会場。開講前にトイレに入ったら「クマ出没注意」の赤い文字の下に、黒くたくましそうに描かれた熊、その下に「ツキノワグマの出没が相次いでいる」の文字が読みとれる。
会場は地域の人が集う公民館、注意喚起の掲示場所としてはいい。野生の動物が出没しただけではどうすることもできない。人に危害を加えない限り捕えることはできないのだという。野生以外の味を知った動物は繰り返し人の住む領域へ姿を見せる、ともいう。
市内の海近くにある製紙工場にイノシシが現れた。近くの保育園にも現れ園児を避難させたという。どこに出没して不思議ではなくなった。どちらがどう気をつけるか、やはりそこは人だろう。今日は大寒、山間部では積雪も見られる今日、彼らはどうしているだろうか。
(写真:本当に出会ったら怖い、と思わせる掲示板)