
2013年05月21日 毎日新聞「はがき随筆」掲載
スーパーに園児の描いた「お母さん」の絵がずらりと並ぶ。今年は美白系より日焼けした元気系の顔が多い。その顔はみんな違っているが、「お母さん大好き」の気持ちが生き生きと描かれていて、みんなすてきだ。
子どもの頃、母を描いた記憶はない。もし描いていたら、家事、その合間に手ぬぐいをかぶって畑仕事をする姿だったのではないか。今ならどうだろう。展示作品を見ながら考える。
孫と私ら夫婦の3人一緒の似顔絵がある。離れて住む孫が、志望中学入学の記念にと思いを込めた一枚。見るたび心安らぐのは似顔絵の温かさだろうか。