
昨日は九州、中国、四国が、今日は近畿と東海に「梅雨に入ったらしい」が出た。明日は関東・甲信越にも出るという予報。各地とも平年より10日あまり早いとか。過去には5月上旬に梅雨入りしたこともあるそうだから、気ままな自然の移り変わりを人間の科学はまだ解ききれず、数式化できていない。挑戦はしても永遠の課題かもしれない。
梅雨入りの兆しは素人にもつかめ始めた。気象観測技術の進歩で正確な梅雨前線の位置が気象情報としてTV画面で示される。沖縄から奄美へ、前線が九州へ達する前に沖縄・奄美を梅雨末期の豪雨が襲う。そして前線が九州へ掛かると一気に本州を北上する。
梅雨本番、その前に短いけれども「梅雨の走り」や「走り梅雨」などとうっとうしい現象が見られるが、今年はいきなり本番になった。入れば出はいつか。梅雨末期の激しい雨を「送り梅雨」呼ぶそうだが、これを越えなければ真夏はやってこない。子どもらの夏休みの始まるころだろうか。
この梅雨入りは夜半にわずかなおしめり、朝方、一旦やんで子どもらの登校姿が終わったことから降り始めた。夕方から少し雨足は強まったがそれでも雨音は静かだ。梅雨といえば「苗代」や「代掻き」の、のどかな光景を思い出す。牛や馬が田をならす、足踏み水車で田に水をくみ上げるなど、硬い脳には更新できない残像が幾枚も残っている。早苗とりのないこの頃の田植え、梅雨の風景を一新してもう長い。文化財として伝えられている伝統の田植え姿、長く保存してと願う。