日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

ツバメ来る

2014年03月27日 | 自然 季節


 雨の昨日、名勝・錦帯橋畔の桜開花が宣言された。ローカルニュースではやはり話題になる。今日、早朝の小雨は夜明けとともに止み、少し動けば「暑い」と感じさせる陽射しが青空から注ぐ。

 今年初めてツバメを見た。そこは毎年、多くのツバメが巣を連ねる通り。大きな数羽が通りの左右を行ったり来たり、高く低く飛びながら巣作りの軒先を探しているように見える。飛ぶところを撮りたいが腕もカメラもそれに対応していない。何かに止まるのを待つ。止まった、と、カメラを向けるうちに飛び立つ。何度もそれを繰りかえしながらチャンスを待った。

 美容院の窓際に2羽が向かい合って止まる。それは私の位置から数メートル。しばらく立ち尽くして見上げている私に安心したのか思いのほか近くに寄って来た。「なかなかいい軒下が見つからない」、「着いたばかりだからゆっくり探しましょうよ」、「そうするか」、そんな会話が聞こえそうな2羽の雰囲気にシャッターを切る。「撮れましたか」と私の方をちらっと見て、そろって飛び立った。

 農薬の使用、稲田の耕作放置に宅地化などで、ツバメの生活環境は私らの子どものころに比べれば悪くなっている。それでも長い旅をして日本にやってくる。人に例えれば故郷になるのだろう。そんなツバメの頭脳の良さの一つを教えられた。野鳥は人目のつかない処に巣を作る。なのにツバメは人目につきやすいところを選ぶのは、巣や卵や雛を他の鳥やヘビなどから守るためで、人間を保護者にしている、という話。

 ツバメの巣に近づくヘビを追っ払った、巣から落ちた雛を保護した、巣を守るため野鳥が近づかない工夫をした、ツバメの子育てが始まるとこうした話をよく聞く。スマートで動作に微塵の無駄もないツバメの飛翔姿と益鳥という人への貢献がツバメの望みを人は聞き入れたのだろう。

 そんなことを思いながら数羽の先遣隊を見ていたが、写真を撮らせてくれた2羽はどれか区別はつかない。とにかく「ありがとう」といい出会いに感謝した。
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