AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

2024年紅白歌合戦の感想。(ときめき研究家)

2025-01-01 14:47:35 | ときめき研究家
昨年の大晦日も家族で紅白歌合戦を観た。

乃木坂46は、2021年にも歌った『きっかけ』を歌った。紅白歌合戦で乃木坂46が同じ曲を複数回歌うのは初めてのことだ。シングル曲でもないこの曲は「メンバーが大切に歌い続けて来た曲」とのことだ。いい曲には違いないが、今年はファン以外にも聞き覚えがあるようなヒット曲がなかったこともこの選曲の理由だろう。
周囲に流されず、自分自身の衝動をきっかけに行動したいという信条を歌っている。その信条には共感する。テーマとしたら櫻坂46の楽曲にもよくあるような内容だが、表現方法が攻撃的ではなく、まろやかなのが乃木坂らしい。ダンスも控え目で、全編生歌での歌唱は良かった。
ところで、交差点の真ん中で信号の点滅が始まらないか不安になるという歌い出しはいかにも乃木坂らしい。信号待ちで隣り合った他人の感情にシンクロして泣いてしまう『シンクロニシティ』も、歩道橋の向こう側に渡ることを後戻りできない人生の選択に例えた最新曲『歩道橋』も、日常の道路周りから人生を語る歌詞だ。この3曲を「道路人生哲学シリーズ」と名付けたい。

櫻坂46『自業自得』は対照的に、激しいダンスとハードな曲調で「見せる」ステージだった。歌唱は、口パクではないようだったが「かぶせ」だと思われる。
彼女との別れは自分が選んだことで誰のせいでもないということを、「自業自得」というネガティブワードを敢えて使って表現している。テーマ自体は乃木坂46『きっかけ』と似たようなテーマだが、表現は尖っている。
「君の腕を噛んだまま歩いた」という歌詞が風変りだと思ってこれまで聴いていたが、画面に出た歌詞で「噛んだ」ではなく「つかんだ」だったことを初めて発見した。

毎年のことだが、紅白歌合戦で初めて聴く曲も多かった。それはそれで、最近のヒット曲を知る貴重な機会と考えている。それにしても1回聴いただけでは良さがよく分からない曲が増えてきているのは、私自身が老化しているからなのだろう。
特に2024年に大ヒットした『はいよろこんで』『Bling-Bang-Bang-Born』の2曲とも、画面の歌詞を見ながら聞いたが、何を歌っているのか、どこがいいのか、正直に言えばよく理解できなかった。どちらもリズム重視で、歌詞は語感が良くリズムに乗る言葉を当てはめているのだと思う。詩だから文法通りでなくてもいいが、あまりに断片的な言葉の羅列になっているように感じた。論理的に理解するのではなく、感覚的に感じる歌詞なのかもしれない。
多数出場していた日韓のアイドルグループ(櫻坂含む)の楽曲もそんな楽曲が多い気がした。優先順位は「リズム>>>メロディ>歌詞」なのだろう。私の好みは「歌詞=メロディ>>>リズム」なので真逆だ。それはあくまで好みの問題で、どちらがいい・悪いということではない。

番組後半の南こうせつとイルカあたりから、歌詞・メロディ重視の曲が増え、居心地のいい感じになって来た。THE ALFEE『星空のディスタンス』は、歌唱・演奏とも全く衰えておらず、当時の記憶のままのパフォーマンスだった。やっぱり、知っている歌手、知っている楽曲は安心して楽しめる。

毎年書いているが、三山ひろし歌唱時の「けん玉ギネスに挑戦」は、もう今回限りにした方がいいと思う。成功した今回がやめるチャンスだ。だいぶ飽きられてきたと思うし、誰も歌など聴いていないのは演出本来の目的を逸脱している。
一方、水森かおり歌唱時の「ドミノ倒し」も恒例化しつつあるが、こちらは歌の舞台をドミノで表現するという演出の範疇にギリギリ留まっている。また、失敗してもカメラに写っていない所で再開もできそうだから、けん玉ほど「歌そっちのけ」にはなっていない気がする。

今回、朝ドラ『虎と翼』『おむすび』2作の主演女優が司会をして、2作の主題歌が披露された訳だが、いろいろな意味で違いが鮮明になった。『虎と翼』は主な登場人物が勢ぞろいして作品を振り返るようなミニドラマに続いて、主題歌『さよーならまたいつか』を米津玄師が歌うという演出だった。評価が高かったドラマのファンも満足できる内容だったと思う。一方、苦戦中の『おむすび』の主題歌『イルミネーション』を歌い終えたB’zは、口直しとばかりに『ラブファントム 』『ウルトラソウル』の2曲を歌うサプライズ演出だった。
ただ、司会者としては橋本環奈の堂々とした態度は際立っていた。

ところで、最近過去の紅白歌合戦の再放送をやっていて、1971年のものを見たが、正直言ってつまらなかった。知っている歌手の若い姿を観ることができたが、歌っている楽曲がほとんど知らない曲なのだ。当時は、「その年のヒット曲」を歌うことが原則だったようで、その歌手の「代表曲」を歌っているのではなかった。
歌の紹介やトークも短く、ひたすら紅白交互に歌うような番組だった。時間も21時開始だったので3時間弱だったはずだ。そういうシンプルな構成自体は良いと感じた。
1980年代の再放送なら、知っている曲も多く、もう少し楽しめるのかもしれない。


2015年紅白歌合戦の感想 
2016年紅白歌合戦の感想 
2017年紅白歌合戦の感想 
2018年紅白歌合戦の感想 
2019年紅白歌合戦の感想 
2020年紅白歌合戦の感想 
2021年紅白歌合戦の感想 
2022年紅白歌合戦の感想 
2023年紅白歌合戦の感想 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024年ベスト10を選定。(ときめき研究家)

2024-12-31 09:55:27 | ときめき研究家
大晦日なので、恒例どおり2024年のAKBグループ、坂道グループの楽曲からが選曲してプレイリストを作成する。
昨年同様に、シングル曲はだいたい配信で購入しているのだが、あまり聴き込めずにブログ記事が書けなかった曲も多数あった。ましてやカップリング曲にまではなかなか手が回らず、ほとんどがシングル曲になった。私の鑑賞能力や感受性が鈍ってきているのか、それとも単に体力が落ちているせいだろうか。
今年前半は柏木由紀の卒業がトピックだった。これにより「初代チームB」は完全に消滅した。卒業コンサートを見届けて、私のAKBグループ鑑賞に一区切りがついたことは事実だ。しかし、今後も細々でも聴き続けていくつもりだし、書きたいテーマがある限りブログも書き続けていきたい。

『サルビアの花を覚えているかい?』(乃木坂46)。
今年のベスト曲はこれ。デュエット曲で2人とも舌足らずの歌唱が絶品。タイトルは『かぼちゃプリンを覚えているかい?』でもよかった。

『カラコンウインク』(AKB48)。
柏木由紀がセンターのラストシングル。『Everyday、カチューシャ』を彷彿とさせる原点回帰の楽曲を、柏木が若いメンバーたちに囲まれて楽しそうに歌っているのを見られたのは良かった。

『一瞬の花火』(NGT48)。
櫻坂46『桜月』を連想させるようなノスタルジックな楽曲。

『最後の最後まで』(柏木由紀ソロ)。
秋元康が本気を出した当て書きの歌詞は見事で、柏木に感情移入してしまう。いつもこれくらい本気を出してほしい。

『恋、詰んじゃった』(AKB 48)。
将棋ファンとしては「詰んだ」という言葉を安易に使ってほしくない。楽曲としては良い曲だと思う。

『僕はやっと君を心配できる』(HKT48)。
世界中の不幸な出来事に対して「自分事」として受け止めていたら身がもたないだろう。でも、一歩踏み出して想像してみることはできる。

『チートデイ』(乃木坂46)。
楽し気な曲調だが、実は初期AKB48と同じような「妄想デート」ものだと確信。

『歩道橋』(乃木坂46)。
しっとりした曲調は好みだが、人生の岐路を歩道橋に例える歌詞は、やっぱり少し無理があると思う。

『何歳の頃に戻りたいのか?』(櫻坂46)。
過去のある時点に戻りたいとは思わないが、人生を振り返ることは必要だ。そんなことを真剣に考えさせられた。

『I want tomorrow to come』(櫻坂46)。
ミュージカルのような雰囲気に騙された。

2023年のベスト8はこちら

2022年のベスト10はこちら

2021年のベスト12はこちら

2020年のベスト5はこちら

2019年のベスト10はこちら

2018年のベスト10はこちら

2017年のベスト12はこちら

2016年のベスト12はこちら

2015年のベスト12はこちら

2014年のベスト12はこちら

2013年のベスト12はこちら

2012年のベスト10はこちら
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

乃木坂46『歩道橋』を聴く。(ときめき研究家)

2024-12-23 20:53:11 | ときめき研究家
年末最後のレビューは乃木坂46の新曲『歩道橋』。
しっとりした曲調で歌い上げる冬らしい楽曲だ。しかし、歌詞を聞いて、どういう状況なのかすぐには理解できなかった。
歩道橋を渡って、向こう側の道を歩くか、それとも渡らずにこのまま歩いていくかを迷っているというような歌詞だ。しかし、同じ道路のどちら側を歩くのかが、そんなに違うのか? 重大な決断を要するような選択なのか? 全くピンと来なかった。

「木枯らしに襟を立てる季節になってもまだ決められない」というフレーズが大ヒントだった。このフレーズから、学校(高校)からの卒業が迫っているのに進路が決められないのかと推理する。歩道橋を渡るのは、上京して都会の大学に行くことの比喩なのだろう。「このチャンスを逃したら信号までは遠すぎる」というのは、大学卒業後に上京するのでは遅すぎるという意味か。今歩道橋を渡らないのは、地元の大学へ行くか、あるいは地元で就職するのか。「このままずっと歩いて行けば、君も失わず、それなりに幸せ」とも歌っているので、地元に彼女がいるのだろう。
それでも彼の気持ちは歩道橋を渡る(=上京=夢を叶えるために行動する)方に傾いているように聞こえる。そして一度渡ってしまったら、簡単には引き返せないと思っているのだ。自分自身の人生を生きるという意味では、道のこちら側も向こう側も同じ人生で変わりはない。しかし、間に幹線道路を挟むことで、距離は近くても簡単には渡れない、別の人生を歩くことになるのだと歌っているのだろう。
つまりこの曲は、太田裕美『木綿のハンカチーフ』や松田聖子『制服』や斉藤由貴『卒業』などに連なる「卒業→上京ソング」なのだ。遠距離恋愛で彼女と付き合い続けることは無理と思っているのは「木綿のハンカチーフの呪縛」にかかっているからだろう。

では、歩道橋の下の道路を見下ろせば、「別の運命」「他府県ナンバーの渋滞」が見えるというのは何の比喩だろうか。都会に向かう道路上に、日本各地の人々が殺到しているということか。自分は徒歩で向かっているのに、車で向かうから渋滞しているというのは羨んでいるのか、蔑んでいるのか、それともその両方か? 
渋滞しているから、道の向こうから車道越しにこちら側の彼女の姿は見えないという意味もあるのだろう。都会の人ごみに紛れて、彼女のことをいつしか忘れていく自分の未来を予感しているのだろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

櫻坂46『I want tomorrow to come』を聴く。(ときめき研究家)

2024-12-11 20:22:47 | ときめき研究家
櫻坂46の1つ前のシングル『自業自得』は、何回聴いても感想を書くことができずに終わった。何だかつかみどころのない楽曲だった。一方、新曲『I want tomorrow to come』は一度聴いただけで耳を奪われた。

一言で言うと、ミュージカルの中の1曲のような印象を受けた。ミュージカルを観たことは数えるくらいしかないが、テレビなどで1曲だけ切り取って歌われるミュージカルナンバーに共通するような要素を感じたのだ。静かなソロで始まり、途中激しいリズムの歌唱パート、最後はゆったりとしたコーラスが歌い上げる。1曲の中にドラマがあるような楽曲だ。

何回も聴くと、真ん中のパートはいつもの櫻坂46の楽曲と変わらないことに気づく。最初と最後にミュージカルっぽいパートが付いただけなのだ。それだけで随分豪華な印象になるものだ。例えて言えば、いつもの牛丼にサラダとデザートを付けるようなものか?(あまりいい例が浮かばなかった) 

タイトルは直訳すると「明日が来てほしい」だろうか。歌詞の内容は、暗闇が怖く、眠るともう目覚めないのではないかと恐ろしく、電気を点けたまま寝る「僕」の心情を歌ったものだ。いかにも櫻坂っぽい、ナイーブで自意識過剰な若者の歌だ。死が怖いというのは、生への執着が強いのだとも言える。しかし、散々不安を吐露した挙句、「君」が添い寝してくれたら安心して眠れるというのは、何だか軽い感じがして、やや拍子抜けする。

大晦日のNHK紅白ではこの曲を歌うのだろうと予想する。歌詞よりも、統率の取れた激しいダンスとミュージカル風の楽曲の盛り上がりで、視聴者の目を引くことだろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

AKB48の近況。劇場リニューアルとカバーアルバム発売。(ときめき研究家)

2024-11-22 21:26:50 | ときめき研究家
AKB48に関する情報をたまたま2つ目にした。
1つは秋葉原のAKB48劇場がリニューアル中であること、もう1つはカバーアルバムの発売予定だ。

秋葉原のAKB48劇場は現在改装工事中で、12月8日のAKB48の19周年の日にリニューアルオープンするようだ。
改装前の劇場には20回ほど行った。最初はナッキーさんに誘われた「ひまわり組2nd」公演だったと思う。最後に行ったのは2015年4月だ。もう10年近く行っていない。
ドン・キホーテビルの8階で、1階からエスカレーターで昇って行く必要があり、導線が悪かった。劇場客席のど真ん中には有名な「柱」が2本あり、前方数列を除くほとんどの席からステージを観る邪魔になっていた。リニューアル工事でそれが解消されればいいのだろうが、柱そのものは構造上除去できないと思われる。ロビーも含めてレイアウト変更の工夫で何とかできないかというところだろう。
リニューアルされたら一度行ってみたい気もするが、もうほとんどのメンバーの顔と名前が分からない。以前のように楽しめるか自信がない。
劇場リニューアルに併せて、「新公演」が披露されるとのことだ。長い間「新公演やるやる詐欺」に遭い続けて来たのも、今となっては懐かしい思い出だ。結局、この10年間で実際に披露された新公演は「M.T.に捧ぐ」公演だけではなかったか? HKT48の「今、月は満ちる」公演はどうなった?
そういう話題にも関心が薄れてしまった自分に気づき、少し寂しい気持ちになった。

カバーアルバムの方は、12月25日発売とのことで、既に収録曲14曲が開示されている。アルバムタイトルは「なんてったってAKB48」。これまでもライブ等で過去のアイドルの楽曲を歌うこともあったので、カバーアルバムは面白いコンセプトだと思う。願わくば、充分レッスンを積んだうえで録音されたパフォーマンスであってほしい。技術的に上手でなくてもいいが、自分なりに持ち味を出して歌いこなしている「プロのアイドル」らしい歌唱を期待する。

オリジナル歌唱者と収録曲()内は発売年。
 キャンディーズ「年下の男の子」(1975年)
 ピンク・レディー「UFO」(1977年)
 松田聖子「チェリーブラッサム」(1981年)
 原田知世「時をかける少女」(1983年)
 小泉今日子「なんてったってアイドル」(1985年)
 中森明菜「DESIRE -情熱-」(1986年)
 おニャン子クラブ「じゃあね」(1987年)
 Wink「淋しい熱帯魚」(1989年)
 SPEED「Body & Soul」(1996年)
 モーニング娘。「LOVEマシーン」(1999年)
 ももいろクローバー「行くぜっ!怪盗少女」(2010年)
 乃木坂46「君の名は希望」(2013年)
 新しい学校のリーダーズ「オトナブルー」(2020年)
 HoneyWorks「可愛くてごめん」(2022年)

1970年代から現代まで、大ヒットした超有名曲を年代順に並べ、アイドルの歴史を概観する内容だ。偏らずバランスの取れた王道の選曲と言える。
少し意外だったのは、松田聖子が代表曲とされる「青い珊瑚礁」や「赤いスイートピー」ではなく「チェリーブラッサム」だったこと。私は好きな曲だが、他の選曲の傾向とは異なる。昨年亡くなった作詞家の三浦徳子作品を1つ入れたかったのだと勝手に推測した。
あと、「セーラー服を脱がせないで」ではなく「じゃあね」なのも意外だが、それは秋元康の好みだろう。ちなみに14曲のうち秋元康作詞の楽曲は、「なんてったってアイドル」「じゃあね」「君の名は希望」の3曲である。
最後の「可愛くてごめん」だけは知らない曲だった。ネットで鑑賞したら素晴らしい楽曲で驚いた。ナッキーさんによると、多くのアイドルのライブで歌われている楽曲だという。「ぶりっ子でごめん」という歌詞もあり、アイドルの矜持を歌っているとも解釈でき、このアルバムの掉尾に相応しいと納得した。

このブログでアイドルの歴史を概観した記事「教科書に載せたいアイドル史の100曲」はこちら。今回の14曲とは7曲が共通している。

(2024.12.30追記)
12月8日に予定通り新公演『ここからだ』が公開されたようだ。良かった。
写真を見たら、2本の柱はそのまま残っていたようだ。リニューアルを機に本当に何とかならなかったのだろうか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

AKBグループ、坂道グループのNHK紅白歌合戦出場履歴(ときめき研究家)

2024-11-13 20:44:19 | ときめき研究家
前の記事で、HKT48は2014年に一度だけNHK紅白歌合戦に出場したと書いた。
その後、気になって、AKBグループと坂道グループの各グループがいつ出場して何を歌ったのか、一表にしてみた。
もちろんNHK紅白歌合戦への出場が人気を表す全てではない。しかし、眺めてみると感慨深いものがある。



表を見ていくつかのことに気が付いた。
1.AKB48は12回出場している。そのうち8回、複数曲のメドレーを歌っている。
2.一方、乃木坂46は9回出場しているが、メドレーは1回もない。それどころか、毎回違う曲を歌っている。
3.SKE48、NMB48はどちらも3回しか出場していない。もっと出場していた印象だった。
4.一方、欅坂(櫻坂)46、日向坂46はそれぞれ7回、4回出場。今後も伸ばす可能性が高い。

AKB48がメドレーが多かった理由は、次のように考える。
当時は1年に4枚のシングルを発売し、その全てがミリオンセラーという絶頂期だった。
もちろんそれはAKB商法(握手会商法)で嵩上げされていたのだが、甲乙つけがたい良曲ぞろいだったのも事実。
そんな中、1曲に絞るのではなく多くの曲を1コーラスでも披露したい、放送したいという両者の意向が一致した結果だろう。
一方、乃木坂46は、1曲ごとのダンスを含めた完成度が高く、メドレーには馴染まないのではないか。

姉妹グループに関しては、AKBの姉妹グループは、主力メンバーはAKB48の選抜メンバーとしても出場していることから、
姉妹グループでも重複して出場させなくてもいいのではないかという意識も若干はあっただろう。
完全に独立している坂道グループとはその点が異なっている。

ちょうど今年の紅白歌合戦出場者が発表される時期だ。今年はどのグループが出場するのだろうか。

(11月20日追記)
11月19日、2024年の紅白歌合戦出演者が発表された。
昨年同様、乃木坂46と櫻坂46の2グループのみだった。日向坂と櫻坂は交互に選ばれるのではないかという仮説も考えられたが、違った。櫻坂と日向坂に序列がついた感がある。
AKB48は20周年となる来年は出場のチャンスだ。一般の人にも周知されるようなヒット曲がほしい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

HKT48『僕はやっと君を心配できる』を聴く。久々のメッセージソングは響くか?(ときめき研究家)

2024-11-12 21:08:15 | ときめき研究家
AKBグループは時々社会的な問題意識に言及したメッセージソングを発表して来た。
特に初期は『誰かのために』『ロックだよ、人生は』『街角のパーティー』『夢の鐘』『目撃者』『僕にできること』など、数も多かった。 2011年の記事リンク 
AKB48『僕たちは戦わない』(2015年)。 当時の記事リンク 
STU48『花は誰のもの』(2022年)。 当時の記事リンク 
上記以外にも、今思い出せない楽曲があったかもしれない。
今回のHKT48『僕はやっと君を心配できる』は、久々のメッセージソングだが、切り口が少し変わっている。世界で起きている不幸な出来事を、安全な部屋の中からネットやテレビのニュースで見るだけでは、本気で心配や共感できるはずがない。だから部屋を出て外の風に当たることが必要だ、というのがこの曲のメッセージだ。相対的に平和で安全で自由な(と思い込んでいるだけかもしれないが)日本にいて、ガザやウクライナの惨状を自分ごととして受け止めるには余程の想像力が必要だ。そして想像できたとして、彼らのためにできることは限られている。そういうもどかしさ、もっと言えば無力感も滲み出ている。それでもこういう楽曲を聴いて、何かできることはないかと考えるだけでも、何も考えないよりははるかにいい。
この楽曲では「夢」や「愛」に光を見出そうとしている。そして若者には時間があるとも歌っている。それも1つの答えかもしれない。多くの若者に聴いてほしい曲だ。

カップリング曲の中では『最強アイドルよろしく!』が気になった。
歌い出しの歌詞が「ドームツアーはまだ遠くの夢だけど いつ日かきっと紅白に出るぜ」。
はて? HKT48は紅白歌合戦に出たことがあったはず。ドームツアーだってやったことはあるのでは?
確認してみると、HKT48は2014年のNHK紅白歌合戦に初出場し、『メロンジュース』を歌っている。その年はAKB48(歌唱曲『心のプラカード』)、SKE48(歌唱曲『不器用太陽』)、NMB48(歌唱曲『イビサガール』)も出場しており、今から思えば48グループの人気のピークだったと言える。ちなみに、翌2015年にはAKB48(歌唱曲『スペシャルメドレー』)とNMB48(歌唱曲『365日の紙飛行機』)の2グループ出場にとどまり、一方で乃木坂46が初出場し『君の名は希望』を歌っている。
その後、HKT48主力メンバーのAKB48としての出場はあるが、HKT48としての2回目の出場は実現していない。ずっと2回目の出場を悲願にしていたと思う。しかし考えてみれば、現在のメンバーのほとんどは2014年には在籍していなかったので、初出場を目指しているようなものかもしれない。
しかし、素直に聴けば、『最強アイドルよろしく!』はHKT48のことを歌った自己言及ソングではないのだろう。まだ売れていない創作上のアイドルグループのことを歌った楽曲なのだ。そういう楽曲があってもいいし、自己言及ソングだと決めつけてしまう当方に問題があるのだ。でも、どうしてもHKT48自身のことと結び付けて考えてしまうのを止められない。秋元康の術中に嵌っているのだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日向坂46『絶対的第六感』とカップリング曲『君を覚えていない』を聴く。(ときめき研究家)

2024-10-27 10:53:21 | ときめき研究家
『絶対的第六感』。
初対面の彼女に運命的なときめきを感じた、という歌詞。AKBグループ、坂道グループでもたびたび歌われてきた内容だ。『BINGO』『隕石の確率』『74億分の1の君へ』『必然的恋人』『一瞬のスリル』『偶然の答え』など。恋は思い込みだから、毎回「これが運命だ」と思っても仕方がないし、そう思い込まないと行動にも移せないものだろう。ある意味伝統的なテーマだと思う。
曲調は、何と言うか「ダサ格好いい」ように感じた。韓国のアイドルほど隙がない訳ではない。と言って伝統的ジャパニーズアイドルのような分かりやすさもない。そのあたりの塩梅が狙ってなのかどうかはわからない。
リズム重視のサウンドで、ダンスを重視して作られた楽曲なのは確かだ。歌詞は「six sense six sense」を連呼しながら希薄な内容。 要するに私にはあまり魅力的には感じられないタイプの楽曲だ。

『君を覚えていない』。
カップリング曲で気になったのがこの曲。
久しぶりの同窓会で、片思いだった彼女に再会したけれど、話しかけることもできず、それどころか彼女のことを覚えていないふりをして過ごすという内容。わざわざ出かけて来て、何をカッコつけているんだと歯がゆく思う。しかし、同窓会で再会して付き合い始めるなどというのはドラマではよくあるが、現実では稀有な事例だと思う。この点では秋元康はリアリストだ。AKB48『君に会うたび好きになる』、NMB48『右にしてるリング』、柏木由紀『クラス会の後で』など同窓会がテーマの過去の楽曲も、うじうじした歯がゆい内容だ。
同窓会の会場が「安いタイ料理の店」であることや、彼が飲んでいるのが「ノンアル」であることは今風だ。数年前では描かれなかった設定だろう。でも、結局告白もできず終わってしまうのは相変わらずの展開だ。
曲調がドラマチックなので、最後に何か展開があるのではないかと期待して聴いたが、何もなく終わった。
歌詞に「渡り廊下」が出て来るのは古参ファンへのサービスだろう。一方で、「僕たちが通っていた校舎が来年くらい壊されるらしい」というのは、来年20周年のAKBグループが終息するという暗示ではないことを願う。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

乃木坂46『チートデイ』を聴く。実は『ポニーテールとシュシュ』と同じ歌? (ときめき研究家)

2024-09-29 19:03:46 | ときめき研究家
「チートデイ」が分からなくて調べたら「ずる休み」のこと。ダイエット中だけど今日だけは甘いものを許すような時にも使うようだ。
AKBグループや坂道グループの楽曲で流行語を知ったことは多い。『フライングゲット』を初めとして、『オキドキ』『(いきなり)パンチライン』『シュートサイン』『サステナブル』『ジワる(デイズ)』『(君)しか勝たん』『インフルエンサー』『BAN』などなど。今回の「チートデイ」も若者中心に普通に使われている言葉なのだろう。勉強になる。

一聴すると、授業をサボって彼女と2人でバイクに乗って海に行くハッピーな歌だ。ラップ調フレーズで始まり、同じラップ調フレーズで終わる。ノリノリの夏ソングだと思って聞いていたら、ところどころ引っ掛かりを感じ始める。
勝手なイメージだと、「今日は学校サボろうぜ」と、朝から彼女と一緒に海を目指したのだと思ったがそうではない。そもそも2人は学校が違う。彼女は女子高に通っていて、そこに迎えに行き、彼女を連れ出さなければならない。結構ハードルが高そうだ。その前に、まず自分の学校を途中で抜け出さねばならないが、「チャイムが鳴るまで我慢」して休み時間に脱走しているあたり小心だ。そんなことで、女子高の校門の外からバイクのエンジンを吹かして、何事かと窓から顔を出した生徒たちの中の1人に「出て来いよ」と叫ぶような真似ができるのだろうか? まあそれは漫画や映画の中だけだとしても、スマホで授業中の彼女を呼び出すのだろうか?
「初めて会った春色通学路 ずっと夢見てた」とのフレーズに至っては、本当に彼女と付き合っているのか?という疑念を抱く。夢見てたけど今はラブラブ、という可能性もあるが、今もまだ夢見ているだけという気がしてならない。
「君の水着がまぶしすぎて 幻想ばかりじゃ寂しくなる」がダメ押しだ。「君の水着」は幻想に過ぎず、せめて女子高の柵越しにでも彼女の姿を一目見たいという歌なのではないか? そう、この歌もいつもの妄想恋愛ものなのだ。
同じクラスの彼女に片思いして、一緒に海に行くことを妄想していた『ポニーテールとシュシュ』と全く同じなのだ。「水しぶき跳ね上げて波打ち際を走りたい」というステレオタイプな歌詞がそれを暗示している。
同級生ではなく女子高の憧れの彼女であること、自分は一応教室を抜け出していることは進化しているが、構図は全く変わらない。

ところで曲中でメンバーの一人が「ごめんなさーい」と叫ぶ。ごめんと言いながら本気で悪いとは思っていない、まさに「チートデイ」の気分を表していて秀逸だ。その一言が、歌詞の中でどういう意味を持っているか考察してみた。
1. 女子高生を代弁し、彼と一緒に海に行くことを「ごめんなさーい」と謝っている。
2. 彼を代弁し、妄想で彼女と一緒に、本当は一人で海に行くことを「ごめんなさーい」と謝っている。
3. 女子高生を代弁し、彼の妄想には応えられないことを「ごめんなさーい」と謝っている。
4. 歌詞とは関係なく、それぞれの「チートデイ」を楽しむことを「ごめんなさーい」と謝っている。
どう解釈するかは聴き手の自由だが、私は3.と4.のダブルミーニングだと解釈している。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三宅香帆『「好き」を言語化する技術』を読む。「推し」語りは自分語り。(ときめき研究家)

2024-09-21 13:55:56 | ときめき研究家
本屋で偶然見かけて購入、何度も膝を打ちながら読んだ。ベストセラー『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』でバズり中の著者は、アイドルや宝塚のファンということだ。
「推し」のことを話したり書いたりしたいのに、「やばい」しか言葉が出てこない。上手に伝えられない。そういう人へのアドバイスが親切に書かれている。
私も好きなアイドルの楽曲や、映画、ドラマ、本などについてこのブログに書き続けている。その際、どう書いたら正確に表現できるか、どう書いたら読者に伝わるか、いつも四苦八苦しながら書いている。上手に書けたと100%満足できる記事はそんなにはない。何か違う、表現しきれていない、もう少し何とかならないかと思いながら、どこかで妥協して掲載するのが常だ。その過程もまた楽しくもあるのだが、何かヒントがないかと思い読んでみた。

「好き」は移ろいやすいから、言葉にして保存すれば自分の中で残っていく。
ありきたりな表現(クリシェ)を避け、自分だけの言葉で表現することが大事。
「好き」を具体的に細分化したり、妄想を広げたりするとオリジナルな表現になる。
一番重要で難しいのは「書き出し」。そこにはいくつかのパターンが使える。
等々、日頃私がなんとなく無意識に実行していることを、ズバリと言語化して示してくれている。何だかお墨付きをもらった気がして安心する。

特に共感したのは「自分の感想を書き終えるまで他人の評価は見るな」というアドバイスだ。知らず知らずのうちに他人の評価が自分の感想を上書きしてしまうリスクは恐ろしい。
このことは以前、私も記事にしたことがある。
「自分の目で見たものしか信じない」
2015年のプロ野球ドラフト会議で、当たりくじを引いていたのに自分で確認せず外れと思い込んだ阪神の金本監督を題材に、他人の評価に影響されず、自分のピュアな感想を護ることの難しさを書いた。その思いは今も変わっていない。
(気になって調べてみたが、件のドラフト会議を経て阪神に入団した高山俊選手は、阪神で8年間プレイした後、2024年度から新設されたオイシックス新潟に入団して現役を続行している。なぜだか頑張ってほしい気持ちになった。)

「推し」を語ることは自分を語ることでもあるという論旨にも激しく共感した。真実だと思う。
自分の書いたブログ記事の最も熱心な読者は未来の自分だと思って書いている。現に、過去に800編以上書いた記事を折に触れて読み返している。
ブログにはアクセス分析機能があり、最近アクセスが多かった記事が示される。すると時々、何年も前の、自分でも忘れていたような記事がなぜか上位に来ることがある。それを読んで、当時の自分自身に再会できるのが嬉しい。と同時に、世界のどこかで、何人かがその記事にアクセスしてくれたということで、それは本当にありがたいことだと思う。心から感謝します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする