主義主張に合わないなどと言っておきながら、『桜の栞』を2種類買ってしまった。ナッキーさんの助言に従って、『遠距離ポスター』と『Choose me!』という2枚のシングルCDを買ったと思い込むことで、主義主張と折り合いをつけたのだ。AKB商法を許すのは、今回限りの特例だ。
しかし、考えてみれば、握手会を目的にCDを何枚も買う人たちにとっては、全く同じCDよりも2種類あった方がまだマシで、案外良心的な商法なのかもしれない。(同じCDを複数枚買わせることを前提とした、相当倒錯した「良心」だが・・・。)
そんなことを考えていたら、4月に発売されるベストアルバム『神曲たち』には、『遠距離ポスター』『Choose me!』とも収録されるとのニュース。意外に良心的なのでは?
しかし、私は既に2曲とも入手済である。かくなる上は、ベストアルバム発売前に、この2曲を何回も聴き倒さなければならない。
という訳で、何回も聴いた結論が、この記事の表題である。
『遠距離ポスター』は、曲調と詞の内容から『君のことが好きだから』の続編、別バージョンであると、多くの人が感じるだろう。『君のことが好きだから』が、普通のラブソングとしても聴けるダブルミーニングの曲であるのに対し、『遠距離ポスター』はより直接的に「アイドルとファン」の関係を歌った曲である。
「どこかで君も今頑張っているのだろう 僕だけ弱音なんか言えなくなる」「違う世界生きてるけど 夢に向かう同じ道を走ってる」と、アイドルに勇気づけられるファンの前向きな心情を歌う。しかしこれは、ファンに対してこのような関係でいてほしいと要請する、ある意味押し付けがましい歌だ。お金を出してCDを買えば握手はするが、それ以上は決して求めないでね。「プラトニックでいい」と思ってね。
『Choose me!』は、逆に思わせぶりだ。表面的には、クラスでも目立たない私を選んでという学園ものの歌詞だが、「数多くのメンバーの中から私のファンになって、私を推しメンにして」というAKBメンバーからのメッセージソングと読むこともできる。「みんな可愛い子ばかりだし みんな性格もいい子だし きっと私圏外」という控え目な歌詞は、歌っているチームYJのメンバーのAKB内でのポジションと微妙に符号している。特に、この手の選抜に初めて選ばれた仲川遥香は、この歌詞の主人公の印象そのもの。PVでも儚げに好演していた。
『遠距離ポスター』は、あくまで「アイドルとファン」の線を引き、『Choose me!』では「私を選んで」と擬似恋愛に誘う。いわば前者は「企画派」の歌で、後者は「生身派」の歌だ。
「アイドルとファン」の関係はさまざま、いろいろな関わり方があっていい。2曲はそれぞれの関わり方を歌い、バランスを取っている。付かず離れず。いろんなファンから受け入れられるよう、いろんな顔を見せていく。そして、多くのファンはAKBからますます離れられなくなっていく。
しかし、考えてみれば、握手会を目的にCDを何枚も買う人たちにとっては、全く同じCDよりも2種類あった方がまだマシで、案外良心的な商法なのかもしれない。(同じCDを複数枚買わせることを前提とした、相当倒錯した「良心」だが・・・。)
そんなことを考えていたら、4月に発売されるベストアルバム『神曲たち』には、『遠距離ポスター』『Choose me!』とも収録されるとのニュース。意外に良心的なのでは?
しかし、私は既に2曲とも入手済である。かくなる上は、ベストアルバム発売前に、この2曲を何回も聴き倒さなければならない。
という訳で、何回も聴いた結論が、この記事の表題である。
『遠距離ポスター』は、曲調と詞の内容から『君のことが好きだから』の続編、別バージョンであると、多くの人が感じるだろう。『君のことが好きだから』が、普通のラブソングとしても聴けるダブルミーニングの曲であるのに対し、『遠距離ポスター』はより直接的に「アイドルとファン」の関係を歌った曲である。
「どこかで君も今頑張っているのだろう 僕だけ弱音なんか言えなくなる」「違う世界生きてるけど 夢に向かう同じ道を走ってる」と、アイドルに勇気づけられるファンの前向きな心情を歌う。しかしこれは、ファンに対してこのような関係でいてほしいと要請する、ある意味押し付けがましい歌だ。お金を出してCDを買えば握手はするが、それ以上は決して求めないでね。「プラトニックでいい」と思ってね。
『Choose me!』は、逆に思わせぶりだ。表面的には、クラスでも目立たない私を選んでという学園ものの歌詞だが、「数多くのメンバーの中から私のファンになって、私を推しメンにして」というAKBメンバーからのメッセージソングと読むこともできる。「みんな可愛い子ばかりだし みんな性格もいい子だし きっと私圏外」という控え目な歌詞は、歌っているチームYJのメンバーのAKB内でのポジションと微妙に符号している。特に、この手の選抜に初めて選ばれた仲川遥香は、この歌詞の主人公の印象そのもの。PVでも儚げに好演していた。
『遠距離ポスター』は、あくまで「アイドルとファン」の線を引き、『Choose me!』では「私を選んで」と擬似恋愛に誘う。いわば前者は「企画派」の歌で、後者は「生身派」の歌だ。
「アイドルとファン」の関係はさまざま、いろいろな関わり方があっていい。2曲はそれぞれの関わり方を歌い、バランスを取っている。付かず離れず。いろんなファンから受け入れられるよう、いろんな顔を見せていく。そして、多くのファンはAKBからますます離れられなくなっていく。