収録曲のうち特に気に入った『青空が違う』と『渋谷からPARCOが消えた日』については、既に記事を書いた。
それ以外の曲も、特徴のある曲が揃っている。
『世界には愛しかない』。
セリフが入っている曲は、実はあまり好きではない。1回聴くだけならいいのだが、何回も聴くとセリフ部分がうざったい感じがして来てならないのだ。しかし、この曲はちょっと違う。セリフ入りというよりも、セリフ部分も歌詞の一部として、楽曲を構成していると言えるからだろう。八代亜紀『舟歌』のダンチョネ節部分が楽曲の一部となっているようなものだ。
早口のセリフ、早口の歌詞で歌われるのは、焦燥感のような恋心。「君」と呼びかけられているのが実在の彼女なのか、それともまだ見ぬ理想の恋人なのか、どちらとも取れる。大人の抑圧に負けず、自分の心だけに忠実に、理想の恋人を希求する思いを叫んでいる歌だ。青空、セミ、白い雲、夕立、そして虹。現実の風景を歌いながら、心象風景を抽象的に歌い、語る、モノローグのような芝居がかった歌。これまでにない個性的な歌だ。
抽象的だが、聴き終えてなんだか爽快な気持ちになる。
『語るなら未来を』。
腹に響くベースの低音から始まる重厚なサウンドに乗せ、人生論を語る歌だ。その点は『サイレントマジョリティ』に似ている。
語られる人生論とは、過去を語るな、未来を語れというもの。あまりにも毅然としてそう断言するので、若者はそれでいいかもしれないが、中高年には過去も大事なのだと反論したくもなる。
『また会ってください』。(長濱ねる)
平手友梨奈のソロ曲とは対称的な、ほのぼのとした曲だ。初めてのデートで、緊張して彼の少し後からついていくだけ。会話も弾まず、次の約束もできないまま別れてしまう。あまりに内気過ぎて、いつの時代の歌かと思うが、でもこういう子もいるのかもしれないと思わせるような、たどたどしい歌唱だ。
一度別れた後、道の向こうから彼が「今度いつ会える?」と問いかける。松田聖子『夏の扉』で、彼が道の向こう側から「好きだよ」と叫んでいたことを踏まえた歌詞だ。
『ボブディランは返さない』。(ゆいちゃんず)
前作『渋谷川』では軽快なフォークソングを歌っていた「ゆいちゃんず」の新曲。今回はあみん風のサウンドだ。ミディアムテンポの曲調で、ハモリパートも盛り込んである。あみんに『琥珀色の思い出』という曲があったが、この曲では「黄昏色の紅茶」がキーワードになっている。
恋人との別れを覚悟して来たけれど、まだ未練が断ち切れず、借りていたボブディランのCDを返せないという歌詞。タイトルそのままだが、切ない女心をストレートに歌っている。
『ひらがなけやき』。(けやき坂46)
欅坂46の研究生的な位置づけの「ひらがなけやき(けやき坂46)」。その自己紹介ソングというべき歌だ。学校の転校生になぞらえて、自分たちの希望と不安を歌う。SKE48『手をつなぎながら』にも似た、キラキラした希望がまぶしい歌だ。
それ以外の曲も、特徴のある曲が揃っている。
『世界には愛しかない』。
セリフが入っている曲は、実はあまり好きではない。1回聴くだけならいいのだが、何回も聴くとセリフ部分がうざったい感じがして来てならないのだ。しかし、この曲はちょっと違う。セリフ入りというよりも、セリフ部分も歌詞の一部として、楽曲を構成していると言えるからだろう。八代亜紀『舟歌』のダンチョネ節部分が楽曲の一部となっているようなものだ。
早口のセリフ、早口の歌詞で歌われるのは、焦燥感のような恋心。「君」と呼びかけられているのが実在の彼女なのか、それともまだ見ぬ理想の恋人なのか、どちらとも取れる。大人の抑圧に負けず、自分の心だけに忠実に、理想の恋人を希求する思いを叫んでいる歌だ。青空、セミ、白い雲、夕立、そして虹。現実の風景を歌いながら、心象風景を抽象的に歌い、語る、モノローグのような芝居がかった歌。これまでにない個性的な歌だ。
抽象的だが、聴き終えてなんだか爽快な気持ちになる。
『語るなら未来を』。
腹に響くベースの低音から始まる重厚なサウンドに乗せ、人生論を語る歌だ。その点は『サイレントマジョリティ』に似ている。
語られる人生論とは、過去を語るな、未来を語れというもの。あまりにも毅然としてそう断言するので、若者はそれでいいかもしれないが、中高年には過去も大事なのだと反論したくもなる。
『また会ってください』。(長濱ねる)
平手友梨奈のソロ曲とは対称的な、ほのぼのとした曲だ。初めてのデートで、緊張して彼の少し後からついていくだけ。会話も弾まず、次の約束もできないまま別れてしまう。あまりに内気過ぎて、いつの時代の歌かと思うが、でもこういう子もいるのかもしれないと思わせるような、たどたどしい歌唱だ。
一度別れた後、道の向こうから彼が「今度いつ会える?」と問いかける。松田聖子『夏の扉』で、彼が道の向こう側から「好きだよ」と叫んでいたことを踏まえた歌詞だ。
『ボブディランは返さない』。(ゆいちゃんず)
前作『渋谷川』では軽快なフォークソングを歌っていた「ゆいちゃんず」の新曲。今回はあみん風のサウンドだ。ミディアムテンポの曲調で、ハモリパートも盛り込んである。あみんに『琥珀色の思い出』という曲があったが、この曲では「黄昏色の紅茶」がキーワードになっている。
恋人との別れを覚悟して来たけれど、まだ未練が断ち切れず、借りていたボブディランのCDを返せないという歌詞。タイトルそのままだが、切ない女心をストレートに歌っている。
『ひらがなけやき』。(けやき坂46)
欅坂46の研究生的な位置づけの「ひらがなけやき(けやき坂46)」。その自己紹介ソングというべき歌だ。学校の転校生になぞらえて、自分たちの希望と不安を歌う。SKE48『手をつなぎながら』にも似た、キラキラした希望がまぶしい歌だ。