病気療養していた柏木由紀がいつの間にか復帰していて、9月7日のNHK『うたコン』で『渚のバルコニー』を歌った。元気な姿を見ることができて良かった。
松田聖子の曲を歌うのに、『渚のバルコニー』という選曲はやや珍しいのではないか。ありがちなのは『青い珊瑚礁』か『赤いスイートピー』だが、そうではなくて良かった。柏木のしっとりとした歌唱を活かすのだったら『瞳はダイアモンド』や『風立ちぬ』でも良かったが、季節感と、アップテンポということで『渚のバルコニー』になったのだろう。
松田聖子がこの曲を歌ったのは20歳の時。柏木は今30歳。「一生アイドル」を標榜する柏木にとって、間もなく60歳なのに昔のアイドルソングを可愛らしく歌いこなす松田聖子は、格好のロールモデルだろう。
そういう視点で柏木のパフォーマンスを見たが、欲を言えば、やや「ぶりっ子度合い」が足りないように思えた。30歳なりの可愛らしさは出ていたし、その自然体が柏木の持ち味なのかもしれないが。
ところで『渚のバルコニー』と言えば、私が勝手に名付けている「水着の有無シリーズ」の発祥となる楽曲だ。
ジーンズのまま泳ぐ彼にそっけなく「呼んでも無駄よ 水着持ってない」と断るのは極めて常識的な態度だろう。でもそのそっけなさが可愛いのだ。
これに対して、高橋美枝『エンゼルフィッシュ』では、彼の目の前で突然Tシャツを脱ぎ始め、慌てた彼に「残念でした 水着着てる」とからかうのだ。その意外性も良い。
水着を持っている場合は、どこかで着替えることになるが、小泉今日子『渚のはいから人魚』では「停めた車の陰で着替えた」と大胆な行動を取る。
更に大胆なのは乃木坂46『ガールズルール』で、海に向かうバスの中で「バスタオルを巻きつけて10秒で水着に着替える」。バックミラーでその様子が気になる運転手が事故を起こさないか心配だ。
酒井法子『幸福なんてほしくないわ』は、彼の誘いに、泳げないことを隠して水着を買う健気な女性を演じる事に疲れてしまう歌。
そして、柏木が所属したAKB48チームBが歌った『ご機嫌ななめなマーメイド』は、水着を持っていないのに、ジーンズを脱ぎ捨てて海に入る歌だ。この曲こそ『渚のバルコニー』のアンサーソングと言えるだろう。ジーンズ姿で泳ぐ彼の上を行く大胆な行動だ。実はこのことは2009年に記事を書いている。
このような歌詞の関連性を踏まえて、今回の『うたコン』で柏木が『渚のバルコニー』を選んで歌ったのだとしたら非常に深い選曲だが、さすがにそれは私の深読みなのだろう。
『うたコン』に関しては、2017年にまゆゆきりんが出演し、ピンクレディーの『UFO』と『サウスポー』を歌ったことを懐かしく思い出す。当時の記事はこちら。
歌唱のしっかりした2人のデュエットを、もっと聞きたかったと今更ながら思う。
「W(ダブルユー)」の2人(加護亜依と辻希美)が、昭和アイドルのデュエット曲をカバーしたアルバムを出したことがあり、当時堪能したが、まゆゆきりんがAKBグループ在籍中に同様の企画ができなかったものか。
大変残念だ。「W」よりまゆゆきりんの方が歌唱力もあり、それぞれの持ち味も確立していたので、素晴らしいアルバムが出来たはずだ。
AKB48卒業後、まゆゆは女優の道に進んだが、歌手中心という選択肢は無かったのだろうか。そうしたら芸能界引退ということにはならなかったかもしれない。柏木のように、ソロコンサートを定期的に開催し、その歌唱力を発揮して活躍してほしかった。歴史にifはないのだが。
松田聖子の曲を歌うのに、『渚のバルコニー』という選曲はやや珍しいのではないか。ありがちなのは『青い珊瑚礁』か『赤いスイートピー』だが、そうではなくて良かった。柏木のしっとりとした歌唱を活かすのだったら『瞳はダイアモンド』や『風立ちぬ』でも良かったが、季節感と、アップテンポということで『渚のバルコニー』になったのだろう。
松田聖子がこの曲を歌ったのは20歳の時。柏木は今30歳。「一生アイドル」を標榜する柏木にとって、間もなく60歳なのに昔のアイドルソングを可愛らしく歌いこなす松田聖子は、格好のロールモデルだろう。
そういう視点で柏木のパフォーマンスを見たが、欲を言えば、やや「ぶりっ子度合い」が足りないように思えた。30歳なりの可愛らしさは出ていたし、その自然体が柏木の持ち味なのかもしれないが。
ところで『渚のバルコニー』と言えば、私が勝手に名付けている「水着の有無シリーズ」の発祥となる楽曲だ。
ジーンズのまま泳ぐ彼にそっけなく「呼んでも無駄よ 水着持ってない」と断るのは極めて常識的な態度だろう。でもそのそっけなさが可愛いのだ。
これに対して、高橋美枝『エンゼルフィッシュ』では、彼の目の前で突然Tシャツを脱ぎ始め、慌てた彼に「残念でした 水着着てる」とからかうのだ。その意外性も良い。
水着を持っている場合は、どこかで着替えることになるが、小泉今日子『渚のはいから人魚』では「停めた車の陰で着替えた」と大胆な行動を取る。
更に大胆なのは乃木坂46『ガールズルール』で、海に向かうバスの中で「バスタオルを巻きつけて10秒で水着に着替える」。バックミラーでその様子が気になる運転手が事故を起こさないか心配だ。
酒井法子『幸福なんてほしくないわ』は、彼の誘いに、泳げないことを隠して水着を買う健気な女性を演じる事に疲れてしまう歌。
そして、柏木が所属したAKB48チームBが歌った『ご機嫌ななめなマーメイド』は、水着を持っていないのに、ジーンズを脱ぎ捨てて海に入る歌だ。この曲こそ『渚のバルコニー』のアンサーソングと言えるだろう。ジーンズ姿で泳ぐ彼の上を行く大胆な行動だ。実はこのことは2009年に記事を書いている。
このような歌詞の関連性を踏まえて、今回の『うたコン』で柏木が『渚のバルコニー』を選んで歌ったのだとしたら非常に深い選曲だが、さすがにそれは私の深読みなのだろう。
『うたコン』に関しては、2017年にまゆゆきりんが出演し、ピンクレディーの『UFO』と『サウスポー』を歌ったことを懐かしく思い出す。当時の記事はこちら。
歌唱のしっかりした2人のデュエットを、もっと聞きたかったと今更ながら思う。
「W(ダブルユー)」の2人(加護亜依と辻希美)が、昭和アイドルのデュエット曲をカバーしたアルバムを出したことがあり、当時堪能したが、まゆゆきりんがAKBグループ在籍中に同様の企画ができなかったものか。
大変残念だ。「W」よりまゆゆきりんの方が歌唱力もあり、それぞれの持ち味も確立していたので、素晴らしいアルバムが出来たはずだ。
AKB48卒業後、まゆゆは女優の道に進んだが、歌手中心という選択肢は無かったのだろうか。そうしたら芸能界引退ということにはならなかったかもしれない。柏木のように、ソロコンサートを定期的に開催し、その歌唱力を発揮して活躍してほしかった。歴史にifはないのだが。