AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

=LOVE『ナツマトペ』を聴く。(ときめき研究家)

2023-07-01 11:30:29 | ときめき研究家
ブログ読者の方からの勧めがあって=LOVE『ナツマトペ』を聴いた。
女子だけのグループで旅行に行く歌で、乃木坂46『ガールズルール』と似たシチュエーションの歌だ。森高千里『私の夏』も、グループではないが女友達と2人旅の歌だ。
『ガールズルール』の目的地がバスで行ける近場の海岸なのに対し、『ナツマトペ』は飛行機で「南の島」と豪華だ。森高と同じ沖縄かもしれない。

タイトルの『ナツマトペ』とは、擬音語・擬態語を指す「オノマトペ」をもじった造語だろう。夏を現すオノマトペを特別にそう呼んでいるのだ。
オノマトペを多用する文章は、幼稚とか、品がないとか言われがちだ。そういう定説に対抗して、敢えてオノマトペを多用した夏ソングにしてやろうという、作詞家指原莉乃の意気込みが感じられる。「目に映るトキメキを表す言葉 ナツマトペ」と定義していて、ときめき研究家としては注目しない訳にはいかない。
とは言え、思ったほどオノマトペは多くない。常識の範囲での使用に留まっている印象だ。
ビュン、ソワソワ、キラキラ、ギラギラ、ドキドキ、チクタク、プカプカ、パシャリ、もぐもぐ、キンキン、きゅー、ズキズキ。
抜き出してみると、でもやっぱり多いのか。ただ日向坂46『キュン』とは異なり、オノマトペが歌詞のキーワードにはなっていない。あくまで彩りを添える役割として使われている。だからそんなに目立たないし、幼稚な感じもしないのだろう。オノマトペの他にも、随所に挟まれるセリフやファンとの掛け合いパートも彩りを加えていて、賑やかで楽しく、おじさんには少し気恥ずかしいくらい派手な夏ソングになっている。作詞家指原の狙いは成功していると言えるだろう。

そして曲を通して伝えているのは「王子さまはいらない プリンセスだけでいようよ」というスタンスだ。『ガールズルール』も、女子だけの旅を満喫してはいるが、「待って もう少し 男の子たちがやって来る」とも歌っていて、女子だけの友情は一時的なもの、いずれは恋愛を優先する時が来るという気配を漂わせている。森高の『私の夏』も、今年の夏はたまたま彼氏がいないから女友達と2人で沖縄に行こうという内容で、やはり一時的なものだ。その2曲と比べれば、『ナツマトペ』は男の影は微塵もなく、ピュアな女子だけの旅を謳歌する内容だ。どちらが良い悪いということではなく、曲の世界観が違うということだ。

歌詞の遊び心を2つ発見した。
数字をカウントしている歌詞はよくあるが、日本語、英語、フランス語、さらにスペイン語まで4言語使っている曲は珍しいのではないか。キャンディーズ『微笑がえし』でも、日、英、仏の3言語だった。
「1、2、3、4」「ワン、ツー、スリー、フォー」「アン、ドゥ、トロゥ、?」「ウノ、ドス、トレス、?」。4つ目があまり馴染みがないスペイン語とは今風だ。麻雀好きのおじさんなら中国語で「イー、リャン、サン、スー」だろう。
もう一つ、「いつもより派手なワンピース」というワードは、指原ファンへの大サービスだと思う。HKT48時代のカップリング曲で指原がメインボーカルだった名曲『波音のオルゴール』に「地味なワンピース」というワードがあり、そこからの転用だろう。

そういえば、AKB48の夏ソングというものが出なくなって久しい。

=LOVEの楽曲に関する過去記事。
=LOVEのデビューシングル『=LOVE』を聴く。
=LOVE『虹の素』『ズルいよズルいね』を聴く。作詞家指原莉乃の実力。

過去記事を読んで思い出したが、全曲指原莉乃作詞によるHKT48のオリジナル公演『いま、月は満ちる』はどうなったのだろう。ネットで検索してみたら、昨年、指原は既に納品していてHKT48の運営サイドの事情で保留になっているとの情報があった。せっかくの作詞家指原の仕事が早く日の目を見てほしい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする