Kojii.net Opinion : 安全保障教育というより歴史教育 (2010/11/15)
「歴史の勉強といっても、単に「○○年に△△という出来事があった」という話を延々と諳んじるだけでは、面白くも何ともない」
私もそう思いますけどね。
でも学生さんにとっては,必要な単位を認めてもらうことが第一なんだったりするわけで。
世間様(というか受験業界)では,社会科とかは暗記科目ということになってるようですが,”だから暗記科目として処理できない場合はお前(先生)が悪い”とゆーよーに逆噴射が起こったり。さらに斜め上に”俺が覚えていないから教科書にも授業にも出てないはずだ,そんな問題をだすお前が悪い”になったり。
うん。
君,ね。
まずはノートを開こうか。
そして教科書を開こうか。
うん。反論は後で聞こう。
とりあえず,ノートと教科書を開いてみようね。
(中略)
いいから開けっつってんだお前の記憶は聞いてねぇいいかこっちは教科書開けと言ったんだ聞けよ開けよおめぇの教科書とこっちの教科書とが別の版でないかぎり***の表には***とあるはずだだからおめぇの記憶力に話は聞いてねぇんだ教科書に話を聞いてんだこっちは。
なんて押し問答をいつぞや30~40分ほど,とある文系大学院生としましたが何か。気長いな私も。
「地理の話もそうで、地形・地勢・産業・人口分布・資源分布などといった類の話を単体で覚えるだけでは、あまり面白くない。それと歴史や政治の話を絡めることで、俄然、面白くなってくるものだと思う」
そうなんですけど一切合財を統合的に見ることなんか,まあ普通,先生でさえ無理なんでないかと。特に高校あたりでは,あのなんだ,申し訳ないが,よほど出来が良いんでなければ,学部卒の知識では不足がでるんではと。就職後の勉強―とはいえ,いや起きてる時間のすべてを捧げつくせというのは無茶だ(そしてそうでもしないと追いつかない)。
いやテンプル騎士団をろくろく知らず,ヨハネ病院騎士団(ないしロードス島騎士団,マルタ騎士団)に至っては初耳だったというとある仏文学OD(宗教騎士団研究を志したところ)に出くわした経験から言って学位は必ずしもアテになるもんではない気もするんですが。
そんなわけで,小中学ではもちろん,基礎知識教授で時間を使い果たすはず。高校でもなかなか暗記以上には出にくいところかと。してみると
「となると、実は大学の一般教養で取り上げるぐらいで、ちょうどいいのかも」
という結論となるのは当然のことか,と言いたくなりますが―。
実際上,大学は(しばしば)就職予備校状態になっているかと思われ。
一般教養で―というのは,そりゃまあ,尤もなんですが…。とある先生が自分の研究(世界最先端だという自負はあったろう)を語ったところ,学生から”先生! そんなことは問題ではないんです! 我々は単位をとって(採用)試験に合格する必要があるんです! そのための勉強を教えてください!”という旨言われたことがあったとか。
まあ学部向け授業で,10~20年後の教科書にようやく載るかという最先端を語られても困るっちゃあ困りますが。
読売 「政治主導なんてうかつなこと言った…」枝野氏 2010年11月14日19時38分 読売新聞
「枝野氏は民主党政権の掲げた「政治主導」が機能していないとの批判に関連し、「与党がこんなに忙しいと思わなかった。政治主導なんてうかつなことを言ったから大変なことになった。何より欲しいのは、ゆっくり考える時間と、ゆっくり相談する時間だ」と釈明した」
ヒトの(この場合,自民党などの)仕事ぶりをみて,いざ自分がやるとなったらどれだけ忙しくなるか予測しとけよ,とは正論である。つうか実際のところは予測外のことがやまほど出てきてにっちもさっちもいかなくなるってことくらい,予測しとけよという話である。
政治家がゆっくり考え,ゆっくり相談し,じっくり計画する―そうした時間を持てるよう,官僚を適宜つかって実務作業をやらせる,というのが今までのパターンであったろうところ,その官僚を絞り上げたり敵視したりする対象としてしまったために仕事の流れが滞ったわけだろう。
…実際に職に就いたらこれ無理でした,という感想が出たことについては同意。同情。
「歴史の勉強といっても、単に「○○年に△△という出来事があった」という話を延々と諳んじるだけでは、面白くも何ともない」
私もそう思いますけどね。
でも学生さんにとっては,必要な単位を認めてもらうことが第一なんだったりするわけで。
世間様(というか受験業界)では,社会科とかは暗記科目ということになってるようですが,”だから暗記科目として処理できない場合はお前(先生)が悪い”とゆーよーに逆噴射が起こったり。さらに斜め上に”俺が覚えていないから教科書にも授業にも出てないはずだ,そんな問題をだすお前が悪い”になったり。
うん。
君,ね。
まずはノートを開こうか。
そして教科書を開こうか。
うん。反論は後で聞こう。
とりあえず,ノートと教科書を開いてみようね。
(中略)
いいから開けっつってんだお前の記憶は聞いてねぇいいかこっちは教科書開けと言ったんだ聞けよ開けよおめぇの教科書とこっちの教科書とが別の版でないかぎり***の表には***とあるはずだだからおめぇの記憶力に話は聞いてねぇんだ教科書に話を聞いてんだこっちは。
なんて押し問答をいつぞや30~40分ほど,とある文系大学院生としましたが何か。気長いな私も。
「地理の話もそうで、地形・地勢・産業・人口分布・資源分布などといった類の話を単体で覚えるだけでは、あまり面白くない。それと歴史や政治の話を絡めることで、俄然、面白くなってくるものだと思う」
そうなんですけど一切合財を統合的に見ることなんか,まあ普通,先生でさえ無理なんでないかと。特に高校あたりでは,あのなんだ,申し訳ないが,よほど出来が良いんでなければ,学部卒の知識では不足がでるんではと。就職後の勉強―とはいえ,いや起きてる時間のすべてを捧げつくせというのは無茶だ(そしてそうでもしないと追いつかない)。
いやテンプル騎士団をろくろく知らず,ヨハネ病院騎士団(ないしロードス島騎士団,マルタ騎士団)に至っては初耳だったというとある仏文学OD(宗教騎士団研究を志したところ)に出くわした経験から言って学位は必ずしもアテになるもんではない気もするんですが。
そんなわけで,小中学ではもちろん,基礎知識教授で時間を使い果たすはず。高校でもなかなか暗記以上には出にくいところかと。してみると
「となると、実は大学の一般教養で取り上げるぐらいで、ちょうどいいのかも」
という結論となるのは当然のことか,と言いたくなりますが―。
実際上,大学は(しばしば)就職予備校状態になっているかと思われ。
一般教養で―というのは,そりゃまあ,尤もなんですが…。とある先生が自分の研究(世界最先端だという自負はあったろう)を語ったところ,学生から”先生! そんなことは問題ではないんです! 我々は単位をとって(採用)試験に合格する必要があるんです! そのための勉強を教えてください!”という旨言われたことがあったとか。
まあ学部向け授業で,10~20年後の教科書にようやく載るかという最先端を語られても困るっちゃあ困りますが。
読売 「政治主導なんてうかつなこと言った…」枝野氏 2010年11月14日19時38分 読売新聞
「枝野氏は民主党政権の掲げた「政治主導」が機能していないとの批判に関連し、「与党がこんなに忙しいと思わなかった。政治主導なんてうかつなことを言ったから大変なことになった。何より欲しいのは、ゆっくり考える時間と、ゆっくり相談する時間だ」と釈明した」
ヒトの(この場合,自民党などの)仕事ぶりをみて,いざ自分がやるとなったらどれだけ忙しくなるか予測しとけよ,とは正論である。つうか実際のところは予測外のことがやまほど出てきてにっちもさっちもいかなくなるってことくらい,予測しとけよという話である。
政治家がゆっくり考え,ゆっくり相談し,じっくり計画する―そうした時間を持てるよう,官僚を適宜つかって実務作業をやらせる,というのが今までのパターンであったろうところ,その官僚を絞り上げたり敵視したりする対象としてしまったために仕事の流れが滞ったわけだろう。
…実際に職に就いたらこれ無理でした,という感想が出たことについては同意。同情。
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