The Page 国立大学で若手研究者が減少、「40代でも先見えないのが普通」の声 2016.10.27 12:08
「国立大学の教員に占める若手の人数が減っている。20年前と比較して40歳未満の教員は5000人以上減少した。在籍者も任期付きの雇用に集中している」
…ど末端ながら任期なしの職にありついた私としては、多少思うところあり。
「国立大学協会の担当者は「国からの運営費交付金が年々減っているなか、大学の規模に関わらず、任期なしで雇用する教員の人件費の確保に苦慮している」と話す。若手は任期付きのポストしか得られず不安定な身分に置かれている」
これじゃ、有望な若手はこの道に参入しないよね、という。これまでだって、学問やりたくなっちゃったちょっとしたハズレモノが採算を(やや)無視してこの道に入ってきたのはそうだったろうが、「まあなんとかなるかもしれないし」くらいのことは思っていただろう(私だってそんなもんだ)。「なんとかなるだろう」とまでは思えなかったが。しかし、「明らかに食えない」とはっきり分かれば…。
…今の30代の層は、けっこー薄いかもなーという印象はあるな、うん。
「職を得た後も環境の厳しさをひしひしと感じている。40歳代になっても任期付き教員の職すら得られず、かといって年齢もあり民間企業へも行けない、そういった人たちが増えているという」
…うん…。
「「国は運営費交付金を減らして競争的資金を増やしているが、競争的資金では3~4年しか資金の見通しがなく、任期付きのポストしか作られないため、任期なしのポストは減る一方だ。今のままでは、最低限の教育研究の機能を維持するため伝統的な研究をする人だけで任期なしのポストが埋まってしまい、新しい研究を切り拓こうとする人ほど居場所がない」」
…切り開こうとしているんだが、「お前のポストは基礎教育だろ?」という目で見られて、予算配分も割をくっております…。
いや、実績十分だと思うんだが。年に200万の割りで外部研究費を稼いでくる基礎文系って、いわれるほど”研究に期待されない”水準なんだろうか。研究を期待されてるポストの人たちって、なら、まーこの二倍くらいは稼いでるんですよね?とか聞きたいが。稼げてないから、この現状なんだろうが。
「「周りを見ていると、40歳代くらいまでは先が見えない不安定なポストで研究を続けるのも普通だ。勤務先の仕事以外にも多方面の仕事をしなければならず、突然死する人もいる。過酷な業界だが、日本の科学のため頑張りたい」」
そして職を得た人でも、滞留者たちがなんともならない場合、その分の仕事を担わざるをえず、過労で倒れていく…。
…そしてその分、下にしわ寄せがいくものと思われる。
ああああああああ。
「見抜けなかったから、この現状があるんですよね?」とかいうコメントも出ようと言うもの。
…自分(たち)で極最近採用した若いのについて「使えねえなあ」というコメントをする某上層部の発言をじかに聞いたことがあるが、さすがに当時着任2年目の若造だった私には、「採用したの、あなたですよね?」とか言えなかった。
…「何に」使う人材か、考えてからモノを言え、ということかもしれない。
研究用人材(まあ私だ)が研究業績をあげまくった上で教育任務もこなせば、まあ大過なしと思っていただきたい。
……まあその、(わりと標準的な指標として使うが)科研費の審査に引っかかりもしないような水準のを採るほうが悪い。それで『なんで科研費採択率が悪いんだ?!』と言われても、あの、その。
若手(※一応、まだ私は「後期若手」から一歩出たくらい。まだ「中堅」とは言えないと思う)の身からすると、”基盤配分”と言う単語は重要で―このカネのない時代に、科研費仕事の分担などの形で基盤的経費の補填をしてくれる上役・年長者の有難いことといったら、ない(なかった)。
なので「基盤経費の確保をお願いします☆」と言いたくもなろう。
で、思うに、そーいうのの手当てがないところには(有望な)若手も行きにくい。
なもので、弱体な機関が公募をかけても、応募するのはやや格落ちランク、ということになりかねず(現に、ウチの先生の教え子たちで、最高級に外部資金を取れてるひとは、弱体なところには、応募さえしないらしい)―。
…「ああ、もう詰んでたんだな」という感想になってしまう。
「国立大学の教員に占める若手の人数が減っている。20年前と比較して40歳未満の教員は5000人以上減少した。在籍者も任期付きの雇用に集中している」
…ど末端ながら任期なしの職にありついた私としては、多少思うところあり。
「国立大学協会の担当者は「国からの運営費交付金が年々減っているなか、大学の規模に関わらず、任期なしで雇用する教員の人件費の確保に苦慮している」と話す。若手は任期付きのポストしか得られず不安定な身分に置かれている」
これじゃ、有望な若手はこの道に参入しないよね、という。これまでだって、学問やりたくなっちゃったちょっとしたハズレモノが採算を(やや)無視してこの道に入ってきたのはそうだったろうが、「まあなんとかなるかもしれないし」くらいのことは思っていただろう(私だってそんなもんだ)。「なんとかなるだろう」とまでは思えなかったが。しかし、「明らかに食えない」とはっきり分かれば…。
…今の30代の層は、けっこー薄いかもなーという印象はあるな、うん。
「職を得た後も環境の厳しさをひしひしと感じている。40歳代になっても任期付き教員の職すら得られず、かといって年齢もあり民間企業へも行けない、そういった人たちが増えているという」
…うん…。
「「国は運営費交付金を減らして競争的資金を増やしているが、競争的資金では3~4年しか資金の見通しがなく、任期付きのポストしか作られないため、任期なしのポストは減る一方だ。今のままでは、最低限の教育研究の機能を維持するため伝統的な研究をする人だけで任期なしのポストが埋まってしまい、新しい研究を切り拓こうとする人ほど居場所がない」」
…切り開こうとしているんだが、「お前のポストは基礎教育だろ?」という目で見られて、予算配分も割をくっております…。
いや、実績十分だと思うんだが。年に200万の割りで外部研究費を稼いでくる基礎文系って、いわれるほど”研究に期待されない”水準なんだろうか。研究を期待されてるポストの人たちって、なら、まーこの二倍くらいは稼いでるんですよね?とか聞きたいが。稼げてないから、この現状なんだろうが。
「「周りを見ていると、40歳代くらいまでは先が見えない不安定なポストで研究を続けるのも普通だ。勤務先の仕事以外にも多方面の仕事をしなければならず、突然死する人もいる。過酷な業界だが、日本の科学のため頑張りたい」」
そして職を得た人でも、滞留者たちがなんともならない場合、その分の仕事を担わざるをえず、過労で倒れていく…。
…そしてその分、下にしわ寄せがいくものと思われる。
ああああああああ。
しかし「『有望な若手』は見抜けない」ってじゃあ院試や人事では何やってるんだという話になるし「《確実には》見抜けないし見逃しが怖い」から一部を優遇するのもいいけど基盤配分を確保してくれくらいにしとけと思うところ。
— Takehiro OHYA (@takehiroohya) 2016年10月24日
「見抜けなかったから、この現状があるんですよね?」とかいうコメントも出ようと言うもの。
…自分(たち)で極最近採用した若いのについて「使えねえなあ」というコメントをする某上層部の発言をじかに聞いたことがあるが、さすがに当時着任2年目の若造だった私には、「採用したの、あなたですよね?」とか言えなかった。
…「何に」使う人材か、考えてからモノを言え、ということかもしれない。
研究用人材(まあ私だ)が研究業績をあげまくった上で教育任務もこなせば、まあ大過なしと思っていただきたい。
……まあその、(わりと標準的な指標として使うが)科研費の審査に引っかかりもしないような水準のを採るほうが悪い。それで『なんで科研費採択率が悪いんだ?!』と言われても、あの、その。
若手(※一応、まだ私は「後期若手」から一歩出たくらい。まだ「中堅」とは言えないと思う)の身からすると、”基盤配分”と言う単語は重要で―このカネのない時代に、科研費仕事の分担などの形で基盤的経費の補填をしてくれる上役・年長者の有難いことといったら、ない(なかった)。
なので「基盤経費の確保をお願いします☆」と言いたくもなろう。
で、思うに、そーいうのの手当てがないところには(有望な)若手も行きにくい。
なもので、弱体な機関が公募をかけても、応募するのはやや格落ちランク、ということになりかねず(現に、ウチの先生の教え子たちで、最高級に外部資金を取れてるひとは、弱体なところには、応募さえしないらしい)―。
…「ああ、もう詰んでたんだな」という感想になってしまう。
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