47News 大震災、障害者の死亡率2・5倍 宮城沿岸部、犠牲1千人超 2012/07/30 11:27
「宮城県の沿岸13自治体で障害者手帳所持者の3・5%にあたる1027人が東日本大震災で亡くなり、死亡率が住民全体の2・5倍に上ったことが30日、分かった。障害者支援団体「日本障害フォーラム宮城」の資料から共同通信が集計した。大半が津波による溺死とみられる。死亡率が15%以上の自治体もあり、沿岸部に住む多くの障害者が津波から逃げ遅れた可能性がある。」
いやそりゃそうだろう。所謂健常者と比べれば,移動に不利だったりして,結果として生存率が低く出るだろう。
無論
朝日新聞 震災死者、過半数が高齢者 津波から逃げ遅れか 2011年4月9日23時1分
老人だって,所謂健常者だろうとも,移動に不利なことは明らかである。
「東日本大震災で死亡が確認された約1万3千人のうち年齢がわかった7935人を朝日新聞が調べた結果、65歳以上の高齢者が55.4%を占めることがわかった。過疎・高齢化が進む地域で、津波から逃げ遅れた人が多かったとみられる」
「被害の大きかった県別でみると、岩手県は死者1346人の56.4%(759人)、宮城県は5788人の54.8%(3170人)、福島県は742人の57.7%(428人)。2010年の住民基本台帳によると、3県の65歳以上の人口比率は22~27%で、いずれの県も今回、高齢者の被災割合が2倍余り高かった」
高齢+障害だと難度が飛躍的に上がるかと思われる。
ともあれ,パーセンテージ的には,我々は今少し障害者に優しくあるべきだという話にはなろう。
「三陸地方の沿岸は漁村や小さな集落が多く、過疎、高齢化が進む。逃げる途中で津波に巻き込まれたり、付き添いがおらず逃げることもできなかったりした人が多かったとみられる」
しかしまあ,津波なんぞというのは”イノヂテンデ”というのの典型例であって。
その中でも家族愛,人類愛を発揮した人々を称賛するのは勿論のことなんだが,それを全住民レベルに要求するのは流石に無茶だろうと思う。
社会実情データ図録 東日本大震災と阪神・淡路大震災の男女別年齢別死者数
地域の年齢構成を見れば,あからさまに,ずっつばっぱらが死にまくってることが分かる。
極端な話,若夫婦と老夫婦とがそれぞれ車に乗って逃げはじめ,若夫婦がはっと後を見るとずっちばっぱの乗ってた車がいつの間にかなくなってた(津波にのまれたのである),つうかリアルに飲み込まれる瞬間を見てきただなんて極限状態だったわけで,そーいう状態に『やあ社会的弱者がより多く死亡したという統計からみて,君たち,人間性について疑問があるねえ』とか言われた日には,
ねえ。
なお「社会実情データ図録」上掲頁から:「地震の発生した金曜日午後には通勤者は自宅にいなかった場合が多いことも影響していると考えられる。また同じ年齢階級で男女を比較すると男性の方が高い倍率となっており、車中での溺死者や数波にわたる津波の間に自宅に戻った者に男性が多かった、あるいは女性を優先して逃れさせた様子もうかがわれる」
つまり若い,給料取りの世代はみな町に出て稼いでいた時間なのである。そこで家を家族を守るのは誰だというと,”おらだべ”とじっち連中が,まさしくそのような行為をし,その結果として死んでいるわけだ。だってどっちみち老人だから,わが身を守るにも力たらざるのだから。にもかかわらず,彼らは寧ろ―
―寧ろ,彼らは事実上死にに行っているにも関わらず,さしあたり可能な限り女子供の安全を確保し,その上でさらに何ものかを救助できないかと行動しようとしたわけである。
そんなわけで私としては,斯くの如き精神を発揮したわが祖父たちの犠牲と名誉とに頭を垂れ,個々の人間的行為に関わらず圧倒的な暴力を働かせた自然の力に恐れを抱く次第。
ところでこのぢっちらは,今まで数回の宮城県沖地震を経験し,当然津波の恐怖を知っていたはずである。にもかかわらず(”イノヂテンデ”原則に反し)斯くの如く行動したのだろうからには(上掲47Newsをめぐってtwitterで”健常者”の配慮不足を言う人々に関わらず),寧ろこの件は総体としての我々の人間性の勝利を示唆するものとも言えましょう。
ただそういう”ひとのおもい”ってえのは,しかし,自然の圧倒的な猛威の前では蟷螂の斧以外のなにものでもないわけで。
「宮城県の沿岸13自治体で障害者手帳所持者の3・5%にあたる1027人が東日本大震災で亡くなり、死亡率が住民全体の2・5倍に上ったことが30日、分かった。障害者支援団体「日本障害フォーラム宮城」の資料から共同通信が集計した。大半が津波による溺死とみられる。死亡率が15%以上の自治体もあり、沿岸部に住む多くの障害者が津波から逃げ遅れた可能性がある。」
いやそりゃそうだろう。所謂健常者と比べれば,移動に不利だったりして,結果として生存率が低く出るだろう。
無論
朝日新聞 震災死者、過半数が高齢者 津波から逃げ遅れか 2011年4月9日23時1分
老人だって,所謂健常者だろうとも,移動に不利なことは明らかである。
「東日本大震災で死亡が確認された約1万3千人のうち年齢がわかった7935人を朝日新聞が調べた結果、65歳以上の高齢者が55.4%を占めることがわかった。過疎・高齢化が進む地域で、津波から逃げ遅れた人が多かったとみられる」
「被害の大きかった県別でみると、岩手県は死者1346人の56.4%(759人)、宮城県は5788人の54.8%(3170人)、福島県は742人の57.7%(428人)。2010年の住民基本台帳によると、3県の65歳以上の人口比率は22~27%で、いずれの県も今回、高齢者の被災割合が2倍余り高かった」
高齢+障害だと難度が飛躍的に上がるかと思われる。
ともあれ,パーセンテージ的には,我々は今少し障害者に優しくあるべきだという話にはなろう。
「三陸地方の沿岸は漁村や小さな集落が多く、過疎、高齢化が進む。逃げる途中で津波に巻き込まれたり、付き添いがおらず逃げることもできなかったりした人が多かったとみられる」
しかしまあ,津波なんぞというのは”イノヂテンデ”というのの典型例であって。
その中でも家族愛,人類愛を発揮した人々を称賛するのは勿論のことなんだが,それを全住民レベルに要求するのは流石に無茶だろうと思う。
社会実情データ図録 東日本大震災と阪神・淡路大震災の男女別年齢別死者数
地域の年齢構成を見れば,あからさまに,ずっつばっぱらが死にまくってることが分かる。
極端な話,若夫婦と老夫婦とがそれぞれ車に乗って逃げはじめ,若夫婦がはっと後を見るとずっちばっぱの乗ってた車がいつの間にかなくなってた(津波にのまれたのである),つうかリアルに飲み込まれる瞬間を見てきただなんて極限状態だったわけで,そーいう状態に『やあ社会的弱者がより多く死亡したという統計からみて,君たち,人間性について疑問があるねえ』とか言われた日には,
ねえ。
なお「社会実情データ図録」上掲頁から:「地震の発生した金曜日午後には通勤者は自宅にいなかった場合が多いことも影響していると考えられる。また同じ年齢階級で男女を比較すると男性の方が高い倍率となっており、車中での溺死者や数波にわたる津波の間に自宅に戻った者に男性が多かった、あるいは女性を優先して逃れさせた様子もうかがわれる」
つまり若い,給料取りの世代はみな町に出て稼いでいた時間なのである。そこで家を家族を守るのは誰だというと,”おらだべ”とじっち連中が,まさしくそのような行為をし,その結果として死んでいるわけだ。だってどっちみち老人だから,わが身を守るにも力たらざるのだから。にもかかわらず,彼らは寧ろ―
―寧ろ,彼らは事実上死にに行っているにも関わらず,さしあたり可能な限り女子供の安全を確保し,その上でさらに何ものかを救助できないかと行動しようとしたわけである。
そんなわけで私としては,斯くの如き精神を発揮したわが祖父たちの犠牲と名誉とに頭を垂れ,個々の人間的行為に関わらず圧倒的な暴力を働かせた自然の力に恐れを抱く次第。
ところでこのぢっちらは,今まで数回の宮城県沖地震を経験し,当然津波の恐怖を知っていたはずである。にもかかわらず(”イノヂテンデ”原則に反し)斯くの如く行動したのだろうからには(上掲47Newsをめぐってtwitterで”健常者”の配慮不足を言う人々に関わらず),寧ろこの件は総体としての我々の人間性の勝利を示唆するものとも言えましょう。
ただそういう”ひとのおもい”ってえのは,しかし,自然の圧倒的な猛威の前では蟷螂の斧以外のなにものでもないわけで。
「東日本巨大地震で被害の大きかった岩手、宮城、福島、茨城、千葉の5県で年齢のわかっている死者2853人のうち、60歳以上が65・1%に上ったことが読売新聞のまとめでわかった。70歳以上でも全体の46・1%を占めた。津波で高齢者が逃げ遅れ、被害が拡大した可能性が指摘されている」
60以上・70以上で切ると,さらにパーセンテージの数字がヴィヴィッドだな。
「震災被害に詳しい河田恵昭・関西大教授(防災論)の話「宮城県内の被災状況を見た。高齢者は健康体でも若者に比べて動きが遅く、津波などの災害では逃げ遅れる事例が多い。データからは、高齢者に対して、行政による避難誘導のあり方を見直し、近所の若者による手助けが必要だという教訓が導き出される」」
いやうちらみたいな田舎には若者,いないから。
行政による避難誘導にしても,行政側のマンパワーそんなにないから。
60前後でも青年団扱い,みたいな状況なんで,まーそりゃあ頑張っちゃった60のおっちゃんらが死ぬわな。いや彼らがその「近所の若者」だったりするわけでね。