空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

「お前がオレをあんまり怒らない方法でお前を殴った。お前はオレを怒らないよな?」といわれてどう思うか

2019-09-05 16:09:53 | Weblog
朝鮮日報 「米、青瓦台の同盟観に疑念膨らんでいる」 2019/09/02 10:20

 疑念が膨らむくらいで済んでるなら結構なことじゃないか(なげやり)

政府の韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄決定以降、「70年にわたる韓米同盟」に冷ややかな空気が急速に広がっている。米国が協定破棄に対して公に不満の意を表明すると、韓国政府は駐韓米国大使を呼んで「不満の表明を自制」するよう要求しただけでなく、在韓米軍基地の早期返還問題にまで言及した

最近、ワシントンでは韓米同盟をめぐって「亀裂」「崩壊」といった言葉が公然と取りざたされ始めた。韓国政府はGSOMIA破棄決定を発表した時、「韓米同盟はさらに強固になるだろう」と言ったが、米国の空気は全く違う状況だ

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青瓦台が先月30日に発表した在韓米軍基地の早期返還計画は韓米関係に大きな影響を与えるだろうと見られている。短期的には基地移転に伴うさまざまなコストや環境汚染問題が浮上して韓米確執をあおり、長期的には戦時作戦統制権移譲を早め、韓米同盟が再設定されるということだ

ある元外交官は「文在寅政権は、間もなく始まる防衛費分担金交渉やホルムズ海峡派兵要求といった米国の『安保請求書』に対抗して、反米の動きで交渉力を高めようとの意図もうかがえる」と語った

 どういうふうに交渉力が高まるのか。『我が国の対米感情が悪化しているので、対米関係で譲歩するのは難しい』とでも言うつもりか。それが通用するのはどういう条件のもとにおいてか、十分検討したか。




 ただまあ、さすがに、米国としては気分が悪いでしょうよねえ…。



「お前がオレをあんまり怒らない方法でお前を殴った。お前はオレを怒らないよな?」といわれてどう思うか。





 象徴的な、文学的な表現をとれば、おそらく「自力で国境線を画定する」試みなのだ、おそらく。

 思い返せば、ここしばらくの間、朝鮮/韓国/北朝鮮は自力で国境線をきめられてない。

 この200年くらい、日本は開国・内戦・国家建設、他国他領域への進出・侵出で相当自立的に自前の国境線をアクティヴに構築していっており(ことの良し悪しは別として)、でまあ、結局は戦争に負けて国境線がえらいこと後退したが―これさえも自力で、自分の決断で、自分がプレイヤーとして関与してきたものだ。「負けたからしゃーねーっすよね」で説明が可能。

 ところが朝鮮半島の場合、内乱収拾に失敗して宗主国の出番をつくってしまったあたりから非常に自立性を失ってしまった。日清戦争では、ひどいことをいえば、朝鮮半島は通路か戦場だったとさえいえる。朝鮮戦争でさえ、どう停止するかさえも宗主国たちにきめられてしまった。

 おそらくは深刻な自尊心の喪失状態にあったわけで、だから竹島問題では退けない。「本来そうであった」と想定する国境線をそこに設定し、現在の力でそこを「維持」することに現在のプライドをかけ、このことによって過去をも救済しようとする。この国境線画定運動が成功してこそ、現在のプライドが満足され、過去の歴史もそのラインにそって救済されることになる。

 ―まあ、だから「過去を捏造するな」とか言われることになるわけでしょうけど。

 この点、中共はがんばりましたからね。ことの良し悪しは別として。ソ連とやりあうにしても、とにかく実力がつくまで待ちに待って、と言う感じで―

 ―まあだから文政権としては「今だ! いまがそのときだ!」とか思ったんでしょうが、いやあ、うん、今しかないというか、今が最高到達点かもしれないんだが(※出生率の問題)、ううーん…。

 …元からの蓄積の多寡と、出生率の問題から、うん…日韓のパワーバランスは、今こそ最も均衡に近づいたという点で韓国に有利にあるかもしれず、乾坤一擲の大勝負は今がタイミングなのかも…しかしそもそも凌駕はできてないわけで…でもこのあとはまた差が開くだけのような気もするし…。

 でもまあ、もしそうなら、アメリカは味方につけようよ…。
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