空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

プントランドは米国外交団を迎える

2011-05-09 22:15:39 | プントランド関連
Garowe Online Somalia: President Farole accused TFG assassination killings in Puntland Apr 29, 2011 - 12:14:31 PM

 プントランド大統領Abdirahman Mohamed Faroleはソマリア暫定政府をプントランド領域内における政治的暗殺行為の廉で非難する。

 Faroleが言うには,ソマリアに平和と安定を回復するのに失敗し,先月ケニアで行われた国連主導の会談参加を拒絶した3人の政治家がおり,彼らはプントランドに不和を作り出そうとしている!

「プントランドにおける殺害事件は政治的に動機づけられた暗殺行為であって,これらは,ソマリアの政治を誤った暫定政府の公人が関与しており,彼らはこの国(プントランド)に不安定状況を作り出そうとしている」。

「ソマリアはこうした政治家たちを免じたのだ。彼らは和平協議に参加するのを拒絶した。彼らは不法に政府の地位を主導しようとしている。彼らの意図ときたら,大きな家と戦車と,政権内の不法な地位によって護られることだけなのだ」。

 どうして彼らはソマリアの―多くのソマリ人が平和に生きている―安定した地域内に不安定要素を作り出そうと考えているのか? 自分にはわからない。Faroleはそう論評し,「我々は彼らに,我々の平和を妨害することを許しはしない。彼らは正体不明の人々のために働いているのだ」と付言する。

 さらに北部ソマリアにおけるSSC民兵団に言及,これがプントランドにおける不安定を作りだすおおもとだとする。暫定政府はこの民兵団に資金援助している,そしてこの者たちの目的はソマリランドとプントランドとを戦わせ,北部ソマリアに騒乱を生み出すことなのだ―と非難する。

 そうしてソマリア暫定議会議員たちに,大統領選を8月に行うよう呼びかけるのである。


 そんなふうに,Faroleは(ほぼ)正面切って「暫定政府内の3人の主導的な政治家」を非難するのである。

 暫定政府が内部抗争もあってどうも動きが鈍いなか,プントランドは地味に外交活動で点を稼いでおり―

Garowe Online U.S. Senator Kirk Visits Somalia’s Stable State of Puntland 1 May 1, 2011 - 3:30:51 AM(PRESS RELEASE)

 米国イリノイ選出の上院議員Mark Kirk氏を代表とする外交団を4月30日,プントランドに迎えている。これほど高位の人物が来訪するのは,1992年,ブッシュ大統領がモガディシュを訪問して以来のことだ!と誇るのである。何しろこれは,プントランド政府からの正式の招待状にお答えいただいてのことである!

 代表団はボサソ国際空港に参謀総長Ali (Barre) Jama,教育相Abdi Farah (Juha),環境相Abdigani Yusuf Addeを含む政府高官の出迎えを受けた。

 会談内容は―最近の旱魃,治安,対海賊活動および対テロ活動,民主化プロセス,人道援助,国際的な協同及び開発について―そして米国のプントランドへの援助について(!)

 さらにプントランドは,一行をボサソ遊覧の旅にお連れする。ボサソ港,大蔵省,海洋運輸省,中央銀行ボサソ支局,ボサソ総合病院,プントランド海兵隊施設,ボサソ家畜検疫所,監獄―。

 外交団はそのプントランド訪問の喜びを表明,プントランドの治安を称賛してのち,ジブチへと発った。本訪問は,プントランド外交の一大勝利というべきでしょう。

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