空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

モスルのダムと粘土板:イラク

2007-12-20 19:48:15 | Newsメモ
 今回は2つのイラク関連記事を一纏め。

 まず一つ目,その基礎がなっていないという評価で著名なイラク,モスルのダムですが,その近くでテロ攻撃が行われた:

BBC news, Middle East Bomb threatens 'at risk' Iraq dam Monday, 17 December 2007

 爆発物満載のトラックが,件のダム近くで炸裂。1名死亡,橋にダメージを与えたとイラク警察は言う。このダムは,イラク最大のものであるが,USの工兵部隊は崩壊の危機にあると警告しているもの(関連記事:モスルのダムが大変らしいの 11月1日)。

 崩壊すると,20mからの水波を発生しかねない。このダムに対するテロ攻撃の危険性を考えなければならぬ,というわけ。

 今回の爆発事件は,ダムから1kmの金属橋でのこと―だといいます。まさかダムを破壊すれば,下流の罪もない人々が―と思われるかもしれませんが,そんなまさかの斜め上を,犯罪者はゆくものかと。

 攻める側とすれば,相手の弱いところを衝くのは当然のことですしね。

 あと1件は粘土板のオークションの話。考古学向けなら,研究メモに含めるところですが,しかしこれは寧ろ犯罪よりの話でして:

BBC news, Europe eBay Iraq relic auction stopped Tuesday, 18 December 2007

 つまりスイスのeBayにイラク由来と思われる粘土板(しかも未読解!)が出品され,幸い学者さんが発見,取引終了前に差し止め,現物没収。最終的に横流し犯罪関係とわかればイラクに返還されるであろうという話。

 専門家のお話が載ってますが,そうしたものは計り知れない価値を持つわけで。しかしこの出品者は,高々300ユーロほど―取引開始は250ユーロとか―で取引しようというものだったそう。

 …おお。お手軽値段で,古代の神秘がわたしのあなたのお手元に!

 いやそもそもスイスじゃ,1990年以後に流出したイラク関係アンティーク物件は取引禁止なんですって。しかしまぁなんです,なんでこう,ばれやすい取引方法を選ぶかなー。

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