空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

「弱体化」と「軍備増強」という二元論で考えるのはよしたほうがよい

2019-07-15 23:36:30 | Weblog



 この突っ込みは奇怪な情緒を含んでいる。

 もし「自衛隊が弱体化して海外から攻められた」場合、とにかく弾除け役にでもなればいいやとか、(まあいまさらあるまいが)特攻機用人間爆弾として自分たち若者が徴用されかねないから、さしあたり現状維持程度で”攻めれば攻めきれないわけではないが攻めるコストが高すぎる”くらいの自衛隊を維持するという選択として自民党か公明党か国民民主とかあたりを選択する可能性を最初から排除しているのは不思議。

 弱体化の対義語は増強ではあろうが、現状維持というのを考慮に入れないのは不思議ですよ?

 いえまあ、バージョンアップとか装備更新を「軍備増強」と定義するなら別ですが、その定義なら私も軍備増強支持ではあろうけれど、それは言葉が強すぎる。それは無茶だよ。

 でまあ、現状維持程度なら若者の軍人としての負担は―いやまあ、若者が少なくなっている現状からは、いまの60代の二倍の負担とはいえるだろうけど、勤務先は確保されるわけだし、増勢しなくてもまあまあ満足な抑止力が維持できるなら、戦争せずに訓練一方で給料はもらえるしそこそこの社会的ステータスは得られるし、人をころさずとも偉くなれるし、万々歳じゃね?という。

 だいたい、軍人なんてなあ、ふつーに務めてれば特殊な土木作業員みたいなもんだろうし、ならば動員されるのはむしろ人間として誇りに思うべきところだろうというのは、阪神大震災や東北大震災で十二分に国民の眼前に示されたところじゃなかろうか。

 でまあ、この手のひとはしばしば「軍拡」すれば当然外征するだろ?という前提をもっているっぽいのだが、そこまでの増員・装備増強はいつになったら可能になるんですかねという大問題があり、人間も国家も意図だけではうごかねえんだ多少は数字を見ろ、と言いたい所ではある。

 中国でさえ空母三隻体制にもっていけてないだろうに。
 それ、中国でさえ30年計画だろうに。
 現実的な実現可能性にもうちょっと意を用いてはどうだろうといつも思うのだが。まあつまり、例えば給油艦を不自然に大増勢したりしてたらヤバい、と判断するとか。こっちのほうがかなーり現実的よね、とりあえずとある石油が出る国の沖で「国際協調」する際に、まずウチの国から期待されるのは給油とかそっちのほーよね。
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