ねこなべ イン オーストラリア

　にゃんこは強力な生き物なのです。
　走って速く，ジャンプして到達点高く，身軽で鋭い爪を持つ。敵わない敵に出会えば，木に登ってしまえばにゃうーんと安心。

　こんな動物が野に放たれたら，それはもう，日本の河川のブラックバスの勢いです。オーストラリアでは野猫が増えて，小型有袋類，鳥，トカゲ・クモ等，固有種に重大な脅威となっている模様です。たしかラクダもえらい迷惑だったような。

　そうして増えすぎた猫をどうするか。とある料理コンテストでひとつの提案がなされました。ねこなべ・いん・オーストラリア，であります。

BBC news, Asia-Pacific Australians cook up wild cat stew By Phil Mercer，2 September 2007

　キャセロールにするのであります。
　ざくざく角切りして焦げ目が付くまで（以下料理法省略）。
　お肉の味は，といえば，ある意味当然かもしれませんがウサギとチキンを足して二で割ったような―もののようです。…まぁ，そうなるんじゃないかなぁ…。

　ある一部のアボリジニの人たちは，ネコをご馳走と思っており，時折火であぶって食べている―のだといいます。とはいえ，リアル「ねこなべ」がレストランのメニューに載るのも何ですし，専門家の意見からしましても，あまりうっかり野生動物を食べるのは健康に宜しくなさそうです。…食べない理由を見つけるための難癖，といえるかもしれませんが…。

　ともあれ。

　ねこ，にげてー。

　日本の土鍋は，あっつくならないよー。