『日刊スポーツ』紙評：「上から目線で哀願」

日刊スポーツ キンコン西野、借金３億円返済のため寄付金募集 2018年6月5日13時9分

「西野は４日、「【悲報】キンコン西野、３億円の借金を抱える」のタイトルでブログを更新。「オンラインサロンメンバーと話が盛り上がってしまい、『えんとつ町のプペル美術館』を地元・川西に作ることになったのだ」」「その費用のため「今現在まるで貯金がないのに、３億円の借金を抱えた」」

「その上で「キミはどうするつもりだ？　このまま僕を見殺しにするのか？　それとも、僕を助けるのか？」と問い掛けた西野」

「「キングコング西野は今、死にかけている。これまでどおり生きていれば抱えなくてもよかったハズの借金３億円をノリで抱えてしまい、あらゆる関節が震え、激しい下痢に襲われている」」

　作文はなかなかうまい。悪徳宗教が脱会者を罵る文章を想起するような見事さである。文才はさすがにあるのとちがうか、これ。「これまでどおり生きていれば抱えなくてもよかったハズの借金３億円をノリで抱えてしまい」もグルーヴ感あふれるというか、人生の疾走感あふれる感じですばらしい。そのまま駆け抜けろ、という気もだいぶするが。

「「たった１００円で救える命がある。３００万人が１００円ずつ募金すればいいのだ。とりあえず、このブログは絶対にシェアしろや」「死ぬぞマジで！　なんとかしろや！！」と上から目線で哀願した」

　なんというか「上から目線で哀願した」は神フレーズと思う。さらっと流す、この煽りの見事さ、見習いたい。日刊スポーツさんはいい記者さんを抱えているようだ。

ほしい物リストは、公開だけなら贈与税がかかるだけで合法のようですが、「同情をかって金品を求める行為」をしてしまうと軽犯罪法の物乞いに該当し犯罪となってしまう恐れがあるようなのでご注意ですhttps://t.co/87KQaapJv6こういうのは完全にアウトかと思われますhttps://t.co/xW8tbdOdOx

— Hogei (@Hogei1256) 2018年6月5日

　追加

「俺の地元に公共美術館ではなく俺の作品だけを展示する俺個人の美術館を作るので金くれ」という純粋な私利私欲を「挑戦」「迫害」「借金」「募金」という単語を巧みに駆使し、まるで自己犠牲や社会活動の如く印象を横滑りさせる西野さんの話術はマジで天才だと思うんですよね https://t.co/KLh0rfBO4B

— cdb (@C4Dbeginner) 2018年6月5日

もうこのね、「金ほしいから金くれ」という話を「ごめん、とんでもない借金作っちまった…俺、今度こそ死ぬかもな…」と変換翻訳して愛する人から金を引っ張るというのは、ある種の男性の伝統芸であり必殺技なんですよね。皆さん今日はこの技に対する防御を覚えて帰って下さいhttps://t.co/vvcT1RiQ2L

— cdb (@C4Dbeginner) 2018年6月5日

参考：「【悲報】キンコン西野、3億円の借金を抱える（2018-06-04 23:49:52）」

「【追記】
「すでに3億円の借金をしている」という表現をしてしまいましたが、記者会見でも申し上げましたとおり「3億円の借金のメドが立っている」ということで、これから借りる形になります。
紛らわしい表現をしてしまったことをお詫び申し上げます。(2018年6月5日20時48分)」

　つまりまだ借金していない。
　ついては自分が借金しないで済むように、ファンのみなさんは快く寄付してくださいと。
　いい商売だなあ、元手ゼロで三億稼ごうというのは、すごいというか、それができる地位というのはものすごいものだなあとか。