ゲディ首相，辞任する：ソマリア

　ソマリア暫定政府，ゲディ首相は29日，辞任を決断。すぐさまユースフ大統領はこれを承認。数度の暗殺計画を生き延びた（内一回は自宅への自動車自爆テロ）学者政治家はついに力尽きた：

BBC news, Africa Somali prime minister steps down 29 October 2007

　後任はSalim Aliyow Ibrow氏。ゲディ前首相の副官にして親友。

　ゲディ氏はエチオピアの協力を受け，旧イスラム法廷勢力を打破，暫定政府をモガディシュにつれてゆく功績を挙げたが，しかし首都の騒擾を収めることに失敗した。

　ゲディ氏とユースフ大統領の不和は氏族間のライバル意識（それぞれハウィエ，ダロッド氏族の出），また石油開発計画を巡る衝突に煽られてのものの様子。

　エチオピアは先日，首都にゲディ氏を招き，大統領―首相間の不和の緩和・和解を狙ったが，その努力も空しかった形である。


　エチオピア軍は，ソマリア暫定政府の戦力と共に治安維持に努力したが，しかしそれ自体ソマリアでは不人気であり，不安定化の要因の一つとなっていることは否めない。
　ゲディ氏は圧力の存在を否定するが，しかし国際社会，またアメリカなどからの圧力は否定し難い様子。なお，ゲディ氏は議員としては残る由。