空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

蒲豊彦「19世紀インドのローマ字論争」『東洋学報』88巻4号

2007-11-11 13:45:15 | 本・論文・研究メモ
 斜め読みしただけですけど,面白そうなのでめもめも:

蒲豊彦「19世紀インドのローマ字論争」『東洋学報』88巻4号,1―20,2007年3月

 イギリスのインド統治,その言語政策に関しての報告。
 結局イギリスはインドのエリート層を英語で教育する,という方向で動き,現地大衆を現地語で教育する―とまではタッチしなかったということ。その間の事情,動向を解説。

 理想主義と現実の政策との間のせめぎあいというところがあるか。

 以下雑感。
 結局英語で教育を(エリート層に対してであれ)与えた結果,インド国民の形成を助けることになったものかとも思います。
 各地方ごとの現地語正書法制定,文章語・公用語化(としての育成)を各々で行えば,統治する側としては初期コストは高めで推移するものの,分断統治の原則に適っていたろうなと。その行政コスト(/減収)に耐えられたかどうかはさておき。

 ラーダークリシュナンですか,英語で演説しようとしたら,『インド人ならヒンディー語で演説しろ!』と野次を喰らったとかいう話を見聞きしたことがありますな。

 文章語が異なっていること,は,これはこれで結構なモノがあるわけで。それぞれ独自に文化・文芸,教育・研究,政治経済を担えるだけの力量が出来ていれば,英語に依存することなく「自国」を形成する可能性がでてくる。

 ええまぁ,今はあんまりこゆこと考える余裕がないので,メモのみにとどめます,はい。
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