つい何年か前までは「MTB & パーツカタログ」という単行本が毎年発刊されていて、マウンテンバイクを愛する民からは「悪魔の本」として恐れ崇められていました。

 その本に掲載されているバイクや輝きを放つパーツたちに心を奪われ物欲が止まらなくなるという禁断の本でした。

 そんなカタログも今では発刊されなくなり、時代はインターネット上のWEBカタログに移り変わろうとしていますが、それでも紙のカタログはやっぱりいい。

 目的のページ以外に寄り道したり、行ったり戻ったりが楽しくてワクワクします。

 昔話になっちゃいますが、1980年代後半から90年代にかけての各メーカーのカタログは夢があった。

 製品だけでなく、メーカーのビジョン、ポリシーのほか夢が語られていたり、ストーリーが描かれていた。そんなカタログは古くなったからといって捨てられず大事に保管するほどでした。

 マウンテンバイクみたいに、実用品ではなく完全に趣味の世界の製品にはストーリーや夢が必要だと思います。それがステキだったらそれだけでその製品を気に入っちゃいます。

 製品の紹介だけでなく、それを使ったらこんなすばらしい世界が広がるのだ!がほんとは一番大事なことだと思う。

 写真のステキなROCKY MOUNTAINとSMITHのカタログを見ながらそう思いました。