飛鳥寺の程近くに鎮座される式内社「飛鳥坐(あすかにいます)神社」。主祭神は『事代主神、高皇産靈神、飛鳥神奈備三日女神、大物主神』。
創建は不詳ですが由緒に【旧事本記に大己貴神(大物主神)が高津宮命を娶り一男一女を儲け、その子事代主神を飛鳥社の神奈備に坐せて】とあり、また「出雲国造神賀詞には【賀夜奈流美命(飛鳥神奈備三日女神)の御魂を飛鳥の神奈備に坐せて】とあります。
拝殿と本殿は、2001年に再建されたとかで、木の香も新しいという形容がまさにぴったり。この奥に「本殿」があり「産霊(むすひ)」の神が祀られています。
「奥の社」は、笠縫邑(かさぬいむら)(33年)の頃に、この地が元伊勢とされたことから、伊勢神宮のご祭神である『天照大神・豊受大神』の二神が祀られます。
こちらは「奥の社」の奥に鎮座されている「奥の大石(御皇産霊神)」・・・これも陰陽石だと思われますが、それにしても自然石でありながらこの形状は・・(^^;)、見つけた人は何を感じたのでしょうね。
「飛鳥坐神社」といえば、毎年二月に神社に奉納されるお田植神事「お田植祭(おんだまつり)」が有名で、祭りの当日には随分と多くの方が訪れるといいます。特に第二部では天狗とお多福が演じる夫婦和合の儀式があり、それをもってして天下の奇祭と呼ばれているとか。拝殿に向かい合う神楽殿で、良い子には目の毒かもしれないムフフ(^^;)な神事が執り行われるのです。
実際問題として、古代の人々にとって子孫繁栄は切実で最も重要な願いであったわけです。厳しい条件下では誰もが健康に育つ保障など有りません。子孫を残すという事は何よりも重要なことであり、この「むすびの神石」からもその事実がしっかりと伝わってきます。
境内のそこかしこに奉納されている陰陽を象った立石。それはこの大和の国が悠久の年月を連綿と受け継いできた証でもあるのです。
石と言えば・・持ち上げると幸福をつかめるとされる「力石」。これは参道石段の途中にあったものですが、「男の人は左手で 女の人は右手で持ち上げると幸福がつかめると云われています」 早速チャレンジしたご亭主殿。良い事が有るかな(*^^*)
参拝日:2006年10月9日